ストレングスファインダー(クリフトンストレングス)のメリット・デメリット

目次

ストレングスファインダーを受けると、どんなことができるようになりますか?

診断を受けただけでは何も変わりません。結果を理解し、活用して初めて以下のような変化が生まれます。

自分について

  • なぜ特定のことが得意(または苦手)なのかが理解できる
  • 「自分らしさ」を言語化して説明できる
  • 無理をしている部分と自然体でいられる部分が理解できる
  • 効果的な学習方法や仕事の進め方がわかる

人間関係

  • 相手との違いを「資質の違い」として客観的に理解できる
  • チームでの自分の貢献方法や必要とするものが明確になる
  • 苦手な人との付き合い方のヒントが見つかる
  • パートナーや家族との関係構築のヒントが見つかる

仕事・キャリア

  • 履歴書や面接で自分の強みを具体的に説明しやすくなる
  • 成果を出しやすい環境や条件がわかる
  • 転職や異動の判断材料が得られる
  • リーダーシップやマネジメントのスタイルが明確になる

これらは診断結果を読み込み、実践してこそ実現します。可能性は誰にでもありますが、使える能力にするのは自分次第。

ストレングスファインダーを受けることで、逆に可能性を狭めませんか?

使い方を間違えると、可能性を狭めるリスクは確かにあります。これは、診断結果への誤解に基づいています。

よくある間違った使い方

  • 「私は〇〇の資質がないから、これはできない」と決めつける
  • 「この資質があるから、この仕事しかできない」と限定する
  • 下位の資質を「弱み」と捉えてあきらめる
  • 資質を言い訳にして苦手意識を正当化する

正しい本来の使い方

  • 1つの資質には(単純計算で)約150の才能が含まれている = まだ使っていない才能がたくさんある
  • 「何ができるか」ではなく「どうすればできるか」を考えるためのもの
  • 環境や経験で資質の出方は変わるため、固定的なものではない

例えば〈共感性〉が低くても、人の気持ちがわからないわけではありません。〈分析思考〉など他の資質を使って論理的に相手を理解する、という固有の方法があるはずです。

ストレングスファインダーは可能性を広げるためのツールです。「これしかできない」ではなく「これが得意だから、こんな風にもできる」と考えることが大切です。

ストレングスファインダーを受けるメリットは?

人生の主導権を自分で持てるようになることが最大のメリットと考えられます。「自律性の獲得」とも言えそうです。もう少し具体的にすると、以下のような感じでしょうか。どれも関係していますよね。

具体的なメリット(例)(クリックで開きます)

自己受容が進む

  • 「なぜ自分はこうなのか」が腑に落ちる
  • 他人と比べて落ち込むことが減る
  • 自分の特徴を受け入れられる

モチベーション管理ができる

  • やる気が出る条件がわかる
  • 燃え尽きを防ぐ方法が見える
  • 自分なりの充実感の源泉を理解できる

人間関係が改善する

  • 相手を変えようとせず、違いを活かせる
  • チームでの補完関係が見える
  • 対立を「資質の違い」として建設的に扱える

挑戦しやすくなる

  • 苦手なことも「自分なりのやり方」で対処できる
  • 失敗を資質の観点から分析できる
  • 新しいことに自分らしくアプローチできる

意思決定が明確になる

  • 「なぜその選択をしたいのか」を説明できる
  • 直感的な判断の理由が言語化できる
  • 後悔しない決断ができるようになる

成果を出しやすくなる

  • 努力の方向性が明確になる
  • 投資すべきスキルがわかる
  • パフォーマンスが上がる条件を整えられる

よく「自己肯定感が上がる」と言われやすいですが、そもそも「自己受容」できるので、自己肯定感に振り回されることがなくなります。

ストレングスファインダーを受けるデメリットは?

継続的に理解を深めないと、誤った使い方をしてしまいかねないことが最大のデメリット(というかリスク)と考えられます。もう少し具体的にすると、以下のような感じです。

具体的なデメリット(例)(クリックで開きます)

レッテル貼りの道具にする

  • 「あの人は〇〇だから仕方ない」と決めつける
  • 資質を言い訳にして責任を回避する
  • ステレオタイプな見方を強化してしまう

可能性を自ら制限する

  • 「この資質がないから無理」とあきらめる
  • 職業や役割を狭く限定してしまう
  • 成長の機会を逃す

優劣をつける材料にされる

  • 特定の資質を「良い/悪い」と評価する
  • 採用や配置の安易な判断材料にされる
  • 資質による差別や偏見を生む

コミュニケーションの壁を作る

  • 資質の専門用語ばかり使って相手を困惑させる
  • ストレングスファインダーを知らない人を見下す
  • すべてを資質で説明しようとして本質を見失う

依存的になる

  • 何でも資質のせいにする
  • 自分で考えることを放棄する
  • 診断結果に振り回される

投資(診断費用)が無駄になる

  • 診断を受けただけで満足する
  • 結果を理解せずに放置する
  • 間違った解釈のまま行動する

これらのデメリットは、ツール自体の問題ではなく「使い方」の問題です。包丁が料理にも凶器にもなるように、ストレングスファインダーも使い方次第で薬にも毒にもなります。それほど影響力のあるツールなのです。

ストレングスファインダーのデメリットを避けるための対策は?

「自分と他者の可能性を広げるツール」という正しい理解と適切な活用方法を身につけることで、ほとんどのデメリットは防げます。

個人で受ける場合の対策

  1. 基本的な心構えを持つ
  • 診断結果は「可能性」であり「限界」ではない
  • 資質に良し悪しはなく、すべて使い方次第
  • 上位資質は「得意な方法」、下位資質は「別の方法を使う」というだけ
  1. 結果の読み方を工夫する
  • レポートは最初共感できなくても、状況が変わった際に何度も読み返す
  • 「できない理由」ではなく「できる方法」を探しながら読む
  • 納得できない部分も「そういう面もあるのかもしれない」と受け止める(受け入れなくても良い)
  1. 実践的な活用をする
  • 自分のTOP5と特徴を覚える
  • 資質名を使わず、具体的な行動で説明する習慣をつける
  • ストレングスコーチングを受ける

組織・チームで導入する場合の対策

  1. 導入前の準備
  • 経営層・管理職が先に受けて理解・認識・感謝を深める
  • 「評価や配置の決定打にしない」ことを明文化する
  • 全員に「資質の優劣はない」ことを周知徹底する
  1. 導入時の工夫
  • 説明会や研修をセットで実施し、3ヶ月以上のフォロー体制をつくる
  • 強制ではなく数名の希望者から始める
  • 成功事例を少しずつ積み上げる
  1. 継続的なフォロー
  • 定期的な振り返りの機会を設ける
  • 資質を言い訳にする発言には適切に対処する
  • 経営層・管理職が継続的にストレングスコーチングを受ける

とはいえ、デメリットは疲労やショックなどで簡単に起きやすいため、完全に防ぐことはできません

だからこそ、継続的に可能性を意識し続けることで、リスクを最小限に抑える必要があります。これが俗に言う「資質の暴走を止める」こと。

個人の人生においても、組織での活用においても、ストレングスファインダーを導入するならプロのストレングスコーチに相談することをオススメします。正しい理解で使用すれば、活用価値は何倍にもなりますから。

\ 資質の特徴から紐解くのでわかりやすい /

よくある質問集