ごめんください。
Gallupストレングスコーチのコスギです。
今回はストレングスファインダー®を受けることで期待できるメリットと陥りやすいデメリット(落とし穴)をまとめました。メリットは個人で受ける場合、家族やパートナーと受ける場合、会社などの組織で受ける場合とで分けていますので、参考になりそうなところをご覧ください。
個人で受ける場合のメリット
①自己理解が深まり、自己肯定感がアガる
ストレングスファインダーを初めて受けた方がよく口にするのがこちらのメリット。「自分を認めることができた」「自己肯定感が爆上がりした」などをツイートしている方もよく散見されます。
ただ個人的には、「自己肯定感」は体温のようなものだと捉えておいたほうがよいと考えているので、どちらかというと自分を尊重する心(自尊心)が育まれる土台にするほうがオススメです。以下のメリットにつながるためです。
②自分を満たせる行動によって、セルフマネジメントしやすくなる
ストレングスファインダーの結果として得られる上位資質は、自分の欲求や価値観が表れています。
たとえば〈着想〉なら、他者とちょっとズラすことや独特の面白さを大切にします。何かしらの情報に刺激されて閃き、芋づる式にアレコレ考えます。この行動がコミュニケーションの弊害になることもゼロではありませんが、自由な思考を縛られることがストレスになる傾向は強いです。ですから、安心で安全で気兼ねなく自由に考える時間をつくることで、資質が満たされます。これにより、精神的な疲労回復が見込めます。なお〈着想〉1位のコスギは月1回銭湯に行ってマインド風呂ネスしています。
ご自身の上位資質を満たせる行動にはさまざまなものがあります。どんなときにリフレッシュできるかを振り返り、どの資質が満たされていたのかを考えてみると、セルフマネジメントがラクになります。
③自分のやり方を知り、今まで苦手だったことに挑戦しやすくなる
ストレングスファインダーの下位資質を見ると「確かに、これは苦手なんだよなあ……」と敬遠したくなりますが、実際は、上位資質の組み合わせによって対応していることがほとんどです。それに気づくと、考え方とやり方を変えるだけで何にでも挑戦できることがわかります。
たとえば、〈コミュニケーション(人間関係の才能ではなく話す才能)〉が下位で、上位に〈内省〉を持っている方は、唐突に自分の意見を求められることが苦手です。しかし、いつも考えていることは饒舌に語れる方が多いです。つまり、事前に思考の時間があれば良いのです。更に、他の上位資質からの切り口で問われたことなら話せることも多いです。
余談ですが、コーチングをしていて「こうすればできるんだ」と勝ちパターンを見つけた時にパアァッと開いていくクライアントさんの表情を見るときが、一番幸せです。ストレングスファインダーは不可能を可能にするツールですから。
④これからのキャリアを考えやすくなる
社会人になってからの人生は、朝から晩までほとんど仕事していることになります。この仕事時間は人生そのものといえますから、もし充実していないのなら、改めてキャリアを考え直したいところですよね。ただし、ストレングスファインダーは適職診断ではありません。どんな業種でも「自分が一番充実するあり方」が出ているものです。
たとえば「人間関係構築力」の資質が上位5位以内に多ければ、チームプレーが得意な分、職場の人間関係がダイレクトに影響します。現在の職場でハラスメントが顕在化しているようなら、転職を検討するのも悪くはありません。ただし緊急性が低いのなら、職場に在籍したままいくつかの外部コミュニティに参加してみましょう。ご自身の資質を満たしながらサポート才能を発揮することができ、次への布石にもなります。
また「影響力」の資質が上位に多ければ、本気(ガチ)で変化を起こすことが得意な分、他者の評価に左右される傾向にあります。また、影響力系資質をTOP5にたくさん持つ方々は(資質の統計上では)とても珍しく、いわゆる “ぬるい” 環境では膨大なエネルギーをくすぶらせてストレスになりかねません。だからこそ、尊敬できる相手のミッションやビジョンに共鳴し、後悔なく本気を出せる環境で充実します。天性の強力なリーダーシップを輝かせていきましょう。
このようにストレングスファインダーは、「自分にとっての充実した生き方」を考える指針になります。ストレングスコーチとも相談しながら、ご自身の人生を味わってみてください。
家族やパートナーと受ける場合のメリット
①相互理解が深まり、コミュニケーションしやすくなる
統計的なデータはありませんが、ほぼすべてのパートナー関係で資質の上位と下位をお互いで保管しあっています。たとえば、〈戦略性〉と〈調和性〉。〈目標志向〉と〈適応性〉。これらの組み合わせだけではありませんが、「私は下位にあるけど、相手は上位に持っている」という結果は珍しくありません。間逆な価値観同士だからこそ、お互いに補完しあえる関係性と言えます。そして同時に、別の同じ資質をお互いの上位に持っている可能性も高いです。
そして、親子で結果を見比べたときも興味深いです。「なぜこの両親からこの才能が?」という資質もあれば、特定の資質を親子で上位に持っていたりもします。高校生くらいになれば、資質の理解が進むほど「親のこの資質の行動を見てきたから今の自分があるんだな」「自分のこれまでを振り返ってみると、これを大切にしていたな」と実感できるので、ぜひ親子でも話し合ってみてください。
このようにストレングスファインダーの結果を共有すると、フラットにお互いの背景に興味を持てるようになり、「こうされるのはウレシイ」「これを強要されるのはしんどい」「ここは分担しよう」「こっちは任せて」と相談しやすくなります。近しい仲だからこそ、言語化されていなかった部分を共有するきっかけになりますね。充実した家庭時間をつくりましょう。
②資質を共通言語にすることで、心理的距離感を保ちやすくなる
近しい相手には自他の境界線が薄くなり、つい自分と同じ価値観や行動を期待することが少なくありません(心理的同一化といいます)。当然、相手は自分とは異なる一人の人間ですから、“信じていたのに裏切られた!” と感じてしまうこともあったのではないでしょうか。
ストレングスファインダーを共通言語にすると、明らかに「自分とは価値観が違うんだ」と理解できます。そして、心理的距離感を保って接しやすくなります。つまり「No」を言っても険悪にならず、別の方法を考えられるようになります。大切なことは「Yes/No」だけでなく、「良い関係はなにか」「望まない関係はなにか」などの抽象的になりやすい認識を、話しながら共有することです。一方的な要求ではなく、お互いの「これならOK」に落とし込みましょう。
もし「そこまでしなきゃならないの?」と思われたら、それこそが上位資質の価値観です。意外と、あなたのパートナーはこのような話をしたいかもしれませんよ。
③子どもの強みを育てることで、親の強みが育つ
子どもには、自分と同じ価値観や行動を期待してしまいがちですよね。そんな相手の態度を客観的に観察することは、お互いに一人の人間として自立することを促します。ストレングスファインダーを知っていると、親としての自分の行動を振り返り、子どもとの違いを見出しやすくなります。
特に、子どもが笑顔を見せるとき、没頭しているとき、何かを伝えようとしているときに着目しましょう。それを自分のどの資質が受け止めて、どんな反応を返すのかを意識しましょう。親が強みを発揮できていると、子どもは素直にポジティブな反応を見せてくれます。小学生の高学年にもなれば、建設的なやりとりもしやすくなります。
ちなみに、この手の話をすると「自分の子育ては間違っていたのかも」と自分を責める方を散見しますが、そう考えるだけの資質を持っているだけです。子育てに正解はないからこそ、これからの親子関係を改めて考える機会にしてください。
ストレングスファインダーは高校生以上の診断を推奨していますが、子どもの強みを育てることは何歳からでもできます。子育てにおけるストレングスファインダー活用に興味のある方は、以下の書籍を参考にしてください。
子どもの「強み」の育て方〜かくれた才能を上手に引き出す心理学アプローチ #PR
子育てしながら自分の強みも発見できる、具体的な実践書です。10歳に満たない子どもの強みの見つけ方や、10歳以上の子ども向けのストレングスファインダーを解説した内容も含まれています。日本語で受けられるものではありませんが将来的には……?
会社などの組織で受ける場合のメリット
①多様性を受け入れるための下地ができる
ストレングスファインダーを組織に導入すると、価値観も欲求も得意も苦手も強みも弱みもすべてが共有されるため、「一人ひとりの個人」が浮き彫りになります。そこに人間としての優劣はなく、あるのは多様性という現実。「ダイバーシティー&インクルージョン(D&I)」が、今では「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)」という言葉になりましたが、ほとんどの職場にはすでに多様性が存在しているはずです。だからこそ、まずは「違い」を認識して同一化から脱することが大切です。
さらに、一人ひとりが「上位資質」として見える化された個性の中にも多様性を包括しています。TOP5を見るだけでも、1人の中に5つの自分がいます。10位まで見れば、自己葛藤している自分も見えてくるかもしれません。自分のことはピンと来なくても、相手のことが見えるなら、お互いに見えていることをフィードバックし合うことで自己の多様性に気づきやすくなります。
集団の多様性を活かすためには、まず、自分の中に存在する多様性を認め、受け入れることが必要になります。ストレングスファインダーを組織に導入することは、結束力を高める第一歩ですね。
②得意な方法で仕事しやすくなる
「違い」が見えたら、これまでのやり方を変えざるを得なくなります。これまではマネージャーの上位資質が満足するやり方だったものが、メンバーの上位資質が納得するコミュニケーションに沿ってやり方を変えるだけでも、仕事の効率はアップします。なぜなら、ほとんどの問題はコミュニケーションを変えることで解決できるためです。
よくある事例では、旧態依然とした報告系のミーティングが激減することが多いようです。代わりに、規定の日時までにオンラインのシートに記入してから、認識をすり合わせて合意するミーティングになるなど、会社として本来動いていくべき流れと目的を見直すことから始める組織は少なくありません。
「実はこれ、ムダだと思うんです」とそれぞれが感じる課題を洗い出してみると、価値観の違いが如実に表れます。出てきた意見をそのまま採用するのではなく、組織としての方向性を示しながら調整し、個人の強みを発揮できる環境に育てていきましょう。コツは、良い関係性の醸成とコミュニケーションに時間をかけることです。
③就業時間がイキイキしてくる
大人になると、お互いのことをなんとなく知っただけで関わることが多くなりがちです。シガラミや上下関係によって言いたくても言えないことが増えてくるとゆるやかに自我が溶け、代わりに小さなストレスが積み重なっていきます。そうすると、仕事は「苦役」となっていきます。金銭的報酬によってのみ承認されることになるため、報酬額が変わらないと働く意義を見失い、悪循環が生まれます。
本来、人間は「ポジティブな存在認知の刺激」によって自尊心が育まれる生き物です。お互いに強みを認めて補完しあい、対話しながら挑戦し、励ましと感謝のあふれる環境は当然、成果に結びつきます。結果的に金銭的報酬も上がりますが、それ以上に「この職場でみんなと働けることがウレシイ!」と誇りを持てるようになります。
悪循環が起きているジメジメした環境は、すぐに変わることはできません。ですが、問題を属人化させて責任を取らせる必要もありません。組織として目指す姿があるのなら、メンタルモデルや仕組みを変えていくことで、必ず強みを発揮できる環境に変えることができます。
まずは3名から。強みの焚き火を少しずつ大きくしていきながら、まわりの人たちの心を乾かしていきましょう。
④結束力の強いチームのための土台になる
ストレングスファインダーは元々、職場で活用されることを想定した組織向けのツールです。以下の5つを基本スタンスとすることで、強みに基づいた結束力の向上が期待できます。できるところからやっていきましょう。
- コミュニケーション
ここまで記載してきたように、ストレングスファインダーの資質を共通言語にすることで、コミュニケーションが活性化できます。 - 共通の目的
そもそも「チーム」とは、なんらかの目的達成のために集められているはずです。もし目的の認識がずれているようなら、メンバーの上位資質が納得できるように共有しましょう。 - 役割分担
「自分で考えて動け」というのは、資質の押しつけになりかねません。メンバーの果たす役割は本人が語れるくらいまで明確にしておきましょう。 - 新しいアイディアの歓迎
最初から完全なチームは存在しません。チームをより良くするための新しさを歓迎するためには、違和感をお互いに共有することが大切です。コミュニケーションにも通じますね。 - リーダーシップ
チームのミッションを果たすため、個人やチームの行動を促す力です。影響力系資質だけがリーダーシップではありません。全員がリーダーシップを発揮できると最高ですね。
⑤部下との1on1にも活用できる
最近では上司との1on1(1対1のショート面談)が増えているようですが、ただの説教時間になっていることも少なくないようで、成果も上がらないためにやめる流れも起きています。これは、とてももったいないですね。
上司と部下との1on1は、部下の強みを引き出すために行うことをオススメします。お互いにストレングスファインダーの結果を共有しながら、上司からは下記のような問いを出してみてください。
- 過去:あなたがこれまでに得意としていたことは何ですか?
- 過去:あなたがこれまでに自信を持てたことは何ですか?
- 現在:あなたの仕事の中で、どんなことに興味や情熱を持っていますか?
- 現在:あなたの仕事の中で、どんなときに一番没頭していますか?
- 未来:あなたがこれから、もっと伸ばしたいスキルや経験は何ですか?
- 未来:あなたがこれからチャレンジしたいのは、どんなことですか?
すべての問いを使うのではなく、過去→現在→未来で1つずつ選んで話を聴きながら「そのとき、どの上位資質が活躍していましたか?」と質問してみましょう。資質を意識できるようになります。
そして最後に現在抱えている課題と、強みを発揮するためにどんなヘルプが必要なのかを尋ねましょう。これまでの時間の内容をしっかり把握できていれば、どの資質が勝ちパターンの鍵を持っているのかが見えてきます。それをふまえて、上司からも提案してみてください。
ストレングスファインダー® のデメリット
どれも、ストレングスファインダーの理解が十分でない場合に起こりやすいです。ストレングスファインダーを受けても下記のようなことが起こるような場合は、信頼できるストレングスコーチに相談なさってください。
①弱みや盲点を知って焦ってしまう
ストレングスファインダーの結果として得られる「上位資質(10位くらいまでの資質)」は、強みとして発揮されることもあれば、弱みとして発揮されることもあります。そのため、自己尊重や自己受容が足りない状態では、強みの結果を見ても受け入れられず、弱みとして捉えてしまいかねません。
更に、下位資質も判明している場合は「この資質が低いのはまずい、上げなければ……!」と考えて行動しても、パフォーマンスが発揮されにくくなるため、ますます自信を失ってしまいます。これは非常にもったいないですよね。(公開されていませんが)パフォーマンスを発揮するためのポイントで診断結果のランキングが決まりますが、下位資質にはほとんどゼロ点が並ぶそうです。つまり、無理やり下位の資質を上位にしようとするのは意味のないことです。
③にも通じますが、環境によっては「この資質を持っていないと見下されてしまう……!」と恐れて受け直し、詐称した診断結果を共有することも起こり得ますが、これもなんの意味もないことなので辞めましょう。ストレングスコーチを頼ってみるのもオススメですが、資質を横に置き、本来のご自身を振り返るところから始めてみましょう。
資質名だけ見ているより、レポートを読んでみると印象が変わるかもしれません。
②レッテルや偏見の強化に使われてしまう
本来、ストレングスファインダーは人の可能性を広げるツールですが、人間は信じたいものを信じる生き物。相手に対して偏見を持っていると、「やっぱりね」と偏見を強化するものとして使われてしまうこともよくあります。
たとえば〈共感性〉を上位に持つ方は、相手に感情移入しやすい側面があります。そのため「あの人はメンタル弱いと思っていたけど、やっぱり簡単に傷つきやすい人なんだな」というレッテルが貼られます。更に、腫れ物に触るような対応をしたり「わざわざ気を使わなければならないからメンドクサイ」なんて偏見が助長されてしまうのは、本末転倒です。
〈共感性〉は、他者の気持ちを尊重する側面もあります。それによって相手の本音に共感しやすく、素直さを引き出せる才能を発揮できます。また、相手の欲求を無言で察し、阿吽の呼吸で貢献する才能もあります。誰よりも、人の笑顔のために行動できる才能です。
このように、資質には単純計算でも140以上の才能を含んでいるため、本人の特徴的な才能があるはずです。それを探求しながら、より良い関係性をつくっていくことこそが、ストレングスファインダーの醍醐味です。
③上司や同僚と同じ資質が評価されてしまう
資質には優劣がありません。しかし、資質には価値観が紐付いていることがほとんどです。その価値観によって「良し悪し」を決めていると、上司やマネージャーの立場にいる方は自分の価値観と同じ相手を「良し」とする偏見が生まれかねないことに注意しましょう。
たとえば〈活発性〉〈達成欲〉を持っている上司は、何事に関しても早く行動するため、〈慎重さ〉〈内省〉を持つ部下を理解しないままだと「こいつは考えてばかりで動かなくて使えないヤツ」と認識してしまうかもしれません。これが逆の立場なら「こいつは何も考えずに動いて残業も多いし使えないヤツ」と認識してしまうかもしれません。更に、チームの中で珍しい資質を持っている方がいると、「あの資質持ちはメンドクサイ」などの偏見にもつながりかねません。
本来、組織はそれぞれの役割があるはずです。立場を振りかざして自分の都合のいいように接することはパワーハラスメントになりかねませんので、特に職場でストレングスファインダーを扱う際には「自分の上位資質を相手に期待しない」ことをしっかりと認識し、マネジメントに活かしましょう。
④当たっているかどうかを判断するだけに終わってしまう
ストレングスファインダーは決して安くないものの、占いのように「あー、めっちゃ当たってるわ」「あまり当たっていないな〜」と断定して探求をしないままだと、かけた金額がほとんどムダになってしまいます。「なんとなく流行ってるぽいからやってみよう」とノリで受けたものの、結果について共有できる相手がいないまま判断している方が多い印象です。高いと感じている方は、この状況かもしれません。
しかし、ふとした時に「ああ、この説明ってこういうことだったのか」と腑に落ちることもあります。そこから探求していけるようになるので、診断結果をネタとして持っておくくらいでも良いのではないかと思います。
「そういえば数年前に受けたな」と思い出した方は、久しぶりにひっぱり出してみてはいかがでしょうか。同じ上位資質を持つ方と資質について話をしてみると、「同じなのに違う」ことが見えてくるので、興味を持ちやすくなりますよ。
⑤強みを意識し続けることは、結構疲れる
人間には恒常性を維持する機能(ホメオスタシス)があり、基本的に変化を嫌います。ですから、今まで無意識にやっていたことを意識して主体的に行動することは、地味に大変です。個人ですら疲れるのに、チームや組織となればなおさらでしょう。ストレングスファインダーを知ってテンションが上がっても、数日経てば「あー、そういえばやったねえ……」と元に戻るのが大半です。
だからこそ、「コンフォートゾーンから抜ける」よりも「コンフォートゾーンそのものを広げる」と考えてみましょう。人間に強みはあっても強いわけではないですし、変化に弱いのなら焦る必要はありません。焦れば逆に、恒常性によって元に戻るチカラのほうがはたらきやすくなります。
ただ、一度知ったことを、知らなかったことにはできません。このチカラをつかって、まずはストレングスファインダーの資質を共通言語にして楽しむことをオススメします。多少間違っていても、多少レッテル貼りになっても、まずは自己理解と他者理解を楽しむ。そうやってコンフォートゾーンの認識を広げたあとで改善しても良いのです。
まとめ:一番のメリットは「無知の知」による可能性を得られること
「無知の知」とは、「自分が知らない、ということを知っている」という状態です。
たいてい、なんとなく知った気になっていたり、間違った認識をしていることが多く、実は知らないことのほうが多いのではないでしょうか。とある単語を説明しようと思っても、うまく言えなかったりしませんか?
「自分は知らないのだ」と自覚していると、知らないことを恥と思わず、学ぶことに素直になります。つまり、成長します。
たとえば、あなたが「自分は継続が苦手だ」と知っているとしましょう。しかし「自分は継続が苦手、と知っていると思いこんでいる」ことを知っているでしょうか。「知る」を「気づく」にするとわかりやすいかもしれません。これが「無知の知」です。前提を疑うことにもつながりますね。
要するに上記は「継続が苦手だと思いこんでいて、それ以上の可能性を放棄している」という状態なので、無知の知を得られたら「実は、苦手じゃないのかも……?」と、成長の可能性が見えてきます。ストレングスファインダーで得られる一番のメリットは、この可能性に気づけることではないでしょうか。
ストレングスファインダーをやるかどうか迷っている方は、以上の内容をじっくり考えてみてください。そして行動を変えたければ、コーチングがおすすめです。
\ 資質の特徴から紐解くのでわかりやすい /