はい、ごめんください。離職予防士のコスギです。
「結局、ストレングスファインダー(クリフトンストレングス)の研修をするなら、いくらかかって、どこまでできるの?」という疑問が沸くと思います。ということで「20名」を前提に、検討する研修の公開料金と期間を整理してみました。
本題の前に、そもそもの話。ストレングスファインダーの基本的な研修の型は、ほとんど決まっています。
- ストレングスファインダー(クリフトンストレングス)とは
- 才能・資質・強みの違い
- 各資質はどういう特徴があるのか(34資質、もしくは参加者の資質)
- これらの資質を活かして、どんなことができるのか
ほとんどが「理解のための時間」です。重要なことですし、相互理解が進むので、とても楽しいです。自分を知ってもらえるし、相手のことを知れる。「なるほど!」が生まれて、お互いの自尊心が満たされる時間です。
そうやって理解を経てから活用に至るのですが、研修後にも自分のTOP5を覚えていられる方は、ほとんどいません。次の日には、もう忘れているのが現実。実際、覚えているのは、ストレングスコーチかオタクくらいです。私も自分のTOP10を順序ごとソラで言うのは自信ないです。言えますが。
ですから、「いざ活用しよう!」となっても、「あれ、そもそも、自分のストレングスってなんだったっけ?」となってしまいやすいのです。
だからこそ、研修の予算と合わせて考えていただきたいのは「ツールを理解したあと、職場で何が起きてほしいか」です。これによって、1日で学ぶのか、まず職場の状態を確かめるのか、数か月かけて取り組むのかが変わりますから。
今回の本題は「いくらかかるか」ですが、まず、投資対効果の話から。100万円かけて「あー、楽しかった!」で終わっていいなら、いくらでもやりますよ。
ストレングスファインダー研修の先に、職場がどうなってほしいのか
ストレングスファインダーの研修で期待されることを一言でまとめると「お互いの強みを活かし合いたい」です。
ですが、その先に何を期待しているのでしょう。互いの強みを知って話せるようになりたいのか、会議で発言しやすくなりたいのか。業務の生産性を高めたい、ということもあるでしょう。いいですね、全部できます。
それなら、何を話せるようになったらいいのか。会議で発言したことで何を期待するのか。そして、何をすれば生産性が高まったと言えるのか、などの成果を考えてみましょう。投資対効果は重要です。
管理職の1on1を変えたいなら、誰がどの場面で何を聞くかまで考えます。退職や管理職の負担が気になるものの背景が分からないなら、研修テーマを決める前に、職場の状態を確かめる方法もあります。
私は、次の順番で考えると選びやすいと思っています。カエルコムニスでは、①から相談に乗ることも少なくありません。
- 職場で起きてほしいことを決める。
- どんな人のどんな行動を変えたいか考える。
- 必要な研修や現状把握の方法を選ぶ。
- 実施後の行動を誰が確認するか決める。
「去年も研修をやったから、今年も」という理由で、実施が決まることもあります。費用も時間もかけるのですから、研修を終えたときに何ができるようになっていてほしいか、その後の職場で何を確かめるかを、先に考えておきたいのですよね。研修を実施すること自体が目的になっていないか、一緒に問い直しません?
ストレングスファインダーはとてもパワフルなツールですが、使うべきかどうかは、また別の話なので。
20名で実施する研修の公開料金例
ということで、「20名くらいだとどれくらい?」を知るべく、目的別に調べてはみました。20万円〜65万円/日と、幅がありますね。平均価格ではありませんが、相場感ではだいたい50万円+諸費用という感触です。
(2026年9月24日現在・各社の公式ページ情報)
| 主な目的と研修 | 金額 | 期間・時間 | 20名で検討する際の確認点 |
|---|---|---|---|
| 管理職の役割を学ぶ エイデル研究所の管理職研修 | 約20万円/日 | 3日間コースが基本 | 対象は10~50名程度。 旅費交通費・宿泊費は別。 |
| 強みをチームで活用する ストレングスプレイスの企業研修 | 約50万円〜/日 | 1日・6~7時間の例 | 10〜40名目安。 受検費、研修後のフォロー、総額は要確認。 |
| 管理職の対話を練習する エースクエアの1on1研修 | 約50万円/日 | 1日・6時間 | 上限20名。 ロールプレイと1on1設計シートを含む。 |
| 主体性や課題解決を考える NTT HumanEXのENAGEED | 約65万円/日 | 1日 | 20名の1コースの公開例。 提供時間・回数で金額が変わる。 |
ストレングスファインダー研修の相場感
ストレングスファインダーを扱う研修は、ここにアクセスコードの受検費用(約4,000〜9,000円)が人数分乗ってきます。ですので、新規にストレングスファインダーを受けるなら、20名だと追加で8万〜18万円はかかります。
費用にどこまでのものが含まれて、何が追加費用になるのかの総額は、結局見積もってみないことには変わりませんが、20名だとだいたい1日50万円+アクセスコード+旅費などの雑費=約60万円といったところでしょうか。
単純計算で、ひとり3万円くらいですかね。
目的と期間から進め方を選ぶ
研修当日に得たいものと、その後に職場で行うことを分けておくと、投資対効果を高められます。
| 職場の状態・目的 | 最初の進め方 | 期間と到達点 | 社内で担うこと(重要) |
|---|---|---|---|
| 強みや違いを話す共通言語がほしい | クリフトンストレングスなどの専門研修 | 半日~1日などで理解と対話を始める | 学んだ内容を会議や役割分担で使う場面を決める |
| 会議や1on1の課題が明確になっている | テーマに合う研修と社内での実践 | 研修で練習し、その後の業務で試す | 管理職などが実践を促し、振り返る |
| 退職や管理職の負担が気になるが、背景が分からない | 職場の健康診断で現状を把握 | 約1か月を目安に現在地と優先課題を整理する | 社員への説明、結果の受け止め、次の取り組みの判断 |
| 優先課題を決め、職場で試し始めたい | 現状把握から導入期へ進む | 現状把握の後、標準3か月の導入期で実践を始める | 経営者・管理職・社員が継続して参加する |
単発研修は、学ぶテーマが決まっていて、実施後の運用を社内で担える場合に選びやすい方法です。オンラインで実施できる研修もあり、日程を組みやすい利点があります。行動を変えたいなら、学んだことを使う場面と、振り返る担当者まで決めておくとよいでしょう。
継続支援には、実践と振り返りの機会を予定に組み込める利点があります。その分、経営者や管理職の時間、対面で実施する場合の日程・会場調整が必要です。続ければ必ず成果が出るわけでもありません。単発研修の後に、社内で実践を続ける方法もあります。
クリフトンストレングスの研修を実施すると決めた場合は、国内の研修会社・講師の比較記事もご覧ください。

カエルコムニスが単発研修を辞めた理由(すごく正直な話)
弊社カエルコムニスは、元々、ストレングスファインダーの単発研修がメインでした。半日もあれば、1日もありました。講師派遣で伺ったことも少なくありません。
普段の業務を共にする相手と、上位資質が仕事にどう現れているかを話し、業務課題を題材に簡単なコーチングもしたり。短い時間でも、お互いの違いを言葉にする入口はつくれました。限られた時間でとても濃い内容をご提供できたことは、大好評をいただいたアンケート結果でもわかります。
一方で、私が担当してきた研修の後、職場でどんな行動が続いたかは追えていませんでした。成果が出たかどうか、私には分かりません。研修当日の満足度だけでは、その先に起きたことを確かめられないためです(カークパトリックモデルで説明できる理由の記事もあります)。
それでも単発研修を辞めていなかったのは、私自身が「理解すれば、その後に行動できる」という前提(上位資質)を持っていたためです。ですから、単発でも大きな刺激になれば、それが転換点になると信じて疑っていませんでした。
ですが職場、特に地方の中小企業に目を向けてみると、理解そのものに疲弊してしまうケースばかりでした。解説すれば共感し、納得し、いわゆる自己肯定感が上がります。上がったものは、上げ続ける仕組みがなければ、元に戻ります。
規模の大きい企業ならトップダウンが前提になっているので、本人の気持ちはどうあれ、人材活用が仕組みになっています(仕組みからこぼれ落ちるのは見送るという裏面もありますが)。ですが属人化で回っている現場では、理解につまづいたままの仕組みはほとんどありません。ですから、「あのときは良かった」で終わって、その後に活かされないのですよね。
「あとは自社でやってみる」というのが、お互いの免罪符でした。できる・できないの話ではなく、そもそもの仕組みがないことが見えた今、見なかったことにするのは、できません。
とはいえ、ですね。ストレングスファインダーの結果は、AI時代なら覚えておく必要はなく、それぞれのデータを登録しておけば、ほとんどのシミュレーションができます。1on1でも、チームビルディングでも、何にでも活用できます。この可能性は今でも信頼していますから、受検そのものはできるならやってほしいと思いますし、マネージャー以上は受けておくべきだとすら思います。なんならうちは子どもたちの年齢を待って、受けさせていますし。
だから、全員分の高いお金をかけたのに「自己肯定感が上がりました!」で終わって、次の週には「仕事だっる……」みたいになっているのは、シンプルにもったいなさすぎるんです。
それなら、ツールにかける費用を、継続的な顧問契約に使ってほしいのです。60万かけるなら3ヶ月は伴走できます。120万かけるなら1年できます。一人やめたら少なくとも180万円のコストと言われているうえ、辞めたら次が採用できない時代に、定着の重要性は今後も大きくなっていくことでしょう。
お互いにホンネを聴き合って、お互いの強みを活かしあって、発展していく職場になってほしいと、願ってやみません。
研修を見積もってもらう際のポイント
見積もりを取るときは、金額だけでなく「何が含まれているか」をそろえて比べることが大切です。社内で稟議を通す際、そのまま使えるように整理してみました。
見積もり依頼の前に、社内で決めておくこと
ここが決まっていると、各社から同じ条件で見積もりが返ってくるので、比べやすくなります。
- 研修後に職場で起きてほしいこと(目的)
- 対象者と人数(管理職のみか全員か、すでに受検済みの人数)
- 希望の時期と時間(半日・1日・複数回)
- 実施方法(対面かオンラインか、会場は社内か外部か)
- 予算の上限と、決裁までの流れ
- 研修後に、社内で誰が何を担うか
見積書で確認したい項目
| 項目 | 確認すること | 見落としやすい点 |
|---|---|---|
| 講師料 | 税込か税別か、何時間分か | 「〜円/日」の時間数は各社で違う |
| 受検費(アクセスコード) | 1人あたりの単価と人数分の合計 | 約4,000〜9,000円×人数。受検済みの方の扱いも確認 |
| 教材・レポート費 | テキスト、資質レポート、ワークシートの有無 | 料金に含まれるか、別料金か |
| 事前打ち合わせ・内容調整 | ヒアリングや内容のカスタマイズの費用 | 回数が増えると追加になる場合がある |
| 交通費・宿泊費 | 実費か定額か、講師がどこから来るか | 地方開催では差が出やすい |
| 会場・機材費 | 会場代、プロジェクター、オンライン環境 | 社内の会議室なら不要なことも |
| 研修後のフォロー | 回数、形式、期間、費用 | 「フォローあり」の中身を具体的に聞く |
| 日程変更・キャンセル | 変更・取消の期限と費用 | 天候などで延期する場合の扱い |
「〜円/日」の料金を並べるだけでは、同じ内容を買えるかは分かりません。条件をそろえたうえで、税込の総額と1人あたりの金額で比べると、社内でも説明しやすくなります。
成果を、どの段階で確かめるか
研修の成果は、段階を分けて確かめます。見積もりの時点で「どの段階まで一緒に確かめてくれる支援か」も聞いておくと安心です。
- 当日の満足度(研修直後のアンケート)
- 内容の理解(自分や同僚の資質を説明できるか)
- 職場で試した行動(会議・1on1・役割分担で使ったか)
- アンケートの変化(数か月後に職場の状態を測り直す)
- 離職率(年単位で見る)
なお、単発研修も継続支援も、離職率や業績の改善を保証するものではありません。20名規模では、数値の変化から施策の効果をすぐに断定することもできません。
研修より重要な、現状把握
ここまで見積もりの話をしてきましたが、最後に、私がいちばんお伝えしたいことを。
カエルコムニスの職場づくりは、最初に「職場の健康診断」をすることを重視しています。診断もしないで「じゃあ風邪薬出しておくね」という医者がいないのと同じです。そういう意味では、単発研修はドラッグストア的。
職場の健康診断は、1日で終わる研修ではありません。職場の現在地を確かめて、次に何に取り組むかを考えるための、約1か月の短期支援です。
- 初回相談(30分くらいで、気になっていることをお聞きします)
- 対面ワークショップ(約3時間)← 健康診断のための準備
- 匿名の働きがいアンケート ← 健康診断の実施
- 回答の分析・経営側への結果説明 ← 健康診断結果の振り返り
流れはこんな感じです。詳細はサービスのページにありますので、ご覧ください。
なお、従業員20名規模の組織全体で、健康診断(フェーズ1)から導入期(フェーズ2・標準3か月)まで進める場合、約60万円※の提供例があります。
先ほどの1日研修の相場と同じくらいの金額ですが、どちらが良い・悪いではなく、使いどころが違います。1日で共通言語を持ちたいなら短期研修、職場で何が起きているのかから確かめたいなら健康診断から、というように、目的に合わせて選んでいただければと思います。
「何から手をつければいいか分からない」という段階でも大丈夫です。それも含めて、現状把握ですから。
