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ストレングスファインダーの強みを活かすなら、背中を預けられる仲間を見つけよう

こんにちは、ストレングスコーチのコスギです。

ストレングスファインダー® を受け、解説を読んで資質の特徴を理解できると、次に「どうすれば強みを活かせるのかわからない」というステージに来るんですよね。ようこそ!

「ロールプレイングゲーム(RPG)」や「異世界転生」というワードでピクッとした方は、ぜひ自分の強みを最強の武器にして、この現世で闘っていきましょうという話です。

背中を預けるっていうと、某シティーハンターのカップルの印象が強い年代なんですけどね。

そもそも “強み” ってなんだろう

ストレングスファインダーは、米国の調査会社であるギャラップ社が、200万人以上の調査データから無意識のパターンを5,000件ほどの才能と定義し、それら才能の特徴を34の資質として診断できるように設計しました。このストレングスファインダーは2021年6月現在、世界では2,500万件の診断実績があり、(2018年12月のデータなので少し古いですが)日本でも70万件以上の診断実績があります。

「ストレングス」(強み)の「ファインダー」(わかるツール)という名ですが、実際に判明するのは強みではなく才能です。才能とは、「無意識の日常的な思考、感情、行動の生産的なパターン」、つまり習慣です。普段は無意識なものですから、改めて特徴を言語化されると自己理解が進みますよね。

さて、ストレングスファインダーの「強み」と言われるものは、結果の1位からだいたい10位くらいまでの上位資質を生産的に発揮した場合を指します。逆にストレングスファインダーの「弱み」と言われるものは、むしろ上位資質の特徴が暴走して、もったいない使われ方をした場合を指します。

逆に、結果の30〜34位である下位資質は、普段の自分には表れません。資質の説明を読んでみても、「自分にはないなあ……」と思われるのではないでしょうか(無いわけではないんですけど)。自分にとってさほど重要ではない、あまりピンとこないなどの印象があるので、盲点や死角と言われます。

資質の組み合わせは自分だけの武器

ではここから、レベルを上げて魔王を倒すようなイメージをしてみてください。

上位資質は無意識に出ている習慣であり、組み合わせによる習慣の活かし方は千差万別で「自分だけの武器」を持っているようなものです。そんな武器が手に馴染めば、どんなときでも立ち回れる得意武器になります

逆に、下位資質は自分の背中のようなものです。自分の武器の扱いに慣れていれば余裕があるので、背後の驚異にもうまく立ち回ることができますが、常に死角を意識できるほど、一般人は強くありません。

だからこそ、自分の背中を預けられる相手、つまり自分とは異なる資質を持っている相手と共闘することで、効率よくモンスターを倒し、経験値を稼ぐことができるようになります。

共闘するということは、自分とは異なる戦い方をする相手を信頼するということです。

自分が戦士なら、前衛でモンスターに近づいてたたっ斬るのが当然ですが、魔法使いは後衛で攻撃するものです。また、戦士が行動しやすいように援護するタイプも少なくありません。更に、戦況を見て作戦を決める立場の司令官もいれば、そもそも戦いが起こらないように政治的交渉をすることが得意な参謀もいます。

そんなメンバーが一体となれば、仲間を信頼して任せつつ、自分の得意なことに注力したほうが、効率よくモンスターを倒して成果を得やすいのもうなずけますよね。

剣と魔法が支配する世界ならわかりやすいですが、異世界ではない現実の日本では、相手がどんなことに長けているのか、ステータスを読み取ることは難しいものです。だから「私はがんばって剣の腕を磨いたのだから、修行が足りないはずだ」などと感じてしまい、剣を持たせて前衛に立たせようとしている相手が、実はサポートに優れた回復役であることも珍しくありません。

努力して鍛えることで求められる道に進むことはできるかもしれませんが、ツラく苦しい時間を費やすよりも、無意識にできてしまう「才能」を活かしたほうが、効率的かつ生産的ですよね。それは決して、ラクをすることではありません。才能は磨かなければ強みにならないので、無意識な能力を意識的にハンドリングして、自分のために使うのはもちろん、他者や社会に活かすことを目指しているのが、ストレングスファインダーです。

自分や相手の資質でジョブとして再確認してみよう

こう考えると、「じゃあ、自分はどんな戦法が合っているんだろう?」と思うのではないでしょうか。資質の特徴や組み合わせで変わるので若干の語弊がありますが、という前置きのもと、4つの領域でざっくり分類分けをしてみました。

戦略的思考力系の資質が高い、魔法使い型

考えることが得意なので、そもそも戦わずに済む方法を考える参謀格。戦いの場に赴いたとしても、冷静に戦況を見ている魔法使いのようなタイプです。魔法使いってのは、つねにパーティーで一番クールでなけりゃならねえんです。 全員がカッカしてる時でも、ただ一人氷のように冷静に戦況を見てなきゃいけねえんですよ(某大魔道士の言葉)。

人間関係構築力系の資質が高い、ヒーラー型

人と人との関係性を取り持つのが得意なので、場を明るく応援してくれる後方支援の強化系ヒーラーのようなタイプです。円滑なコミュニケーション能力を活かして、交渉役として暗躍することも得意です。平和を愛しているので、揉め事になる前に対処してしまいます。戦争は、外交の失敗以外の何物でもないとドラッカーさんも言ってますしね。

影響力系の資質が高い、英雄型

相手に変化をもたらすオーラがあるので、全体の士気を高める旗振り役。そのカリスマ性で人を動かすこともできますし、自ら陣頭指揮を取って物事を進めることもできます。自分の信じる方向に大きな道を開拓していける英雄タイプは「自分に恥じない生き方をすることのほうが大切」と仰る叶恭子さまのファビュラスなお言葉が当てはまります。

実行力系の資質が高い、戦士型

物事を成し遂げることが得意なので、白兵戦を得意とした戦士タイプですね。ビジネスライクなところはありますが、成果をキッチリと出すプロ意識があるからこそ。石川五ェ門の「また、つまらぬ物を斬ってしまった」というセリフのように、謙遜しながらも仕事はキッチリこなしてくれる信頼感があります。

どの領域にも偏らないバランス型

ひとりで何でもこなしてしまう要領の良さを持つ、勇者のようなタイプですね。資質の特徴の組み合わせをユニークスキルとして磨きやすいので、セルフブランディングによって今までにないジョブを冠することができます。

4つの領域で傾向を示してみましたが、大抵の方はバランス型です。もしくは、2つか3つの領域が上位にあって、他が下位になっている場合もあります。ちなみに、私(コスギ)は実行力系の資質が低い、戦略的思考力系の高い魔法使いタイプなので、人間関係構築力系と実行力系の高い、戦士系の夫に助けられていることが多いです。

単純に分けても5つのタイプがあり、それぞれまったく違うアプローチになることがわかりますよね。これをストレングスファインダーの34の資質の組み合わせで考えたら、自分と同じ戦法に長けた人は、ほとんどいないことになります。

仲間に背中を預けるには

自分の死角を相手に見せるわけですから、相当の信頼関係がないと成り立たないのは安易に想像できますよね。ストレングスファインダーをやったからと言って、すぐに強みの貸し借りができるとは限りません。

たとえば夫婦は比較的、補い合う資質を持っていると言われています。

戦略性×最上志向 vs 調和性×公平性

私は〈戦略性〉や〈最上志向〉が高いので、状況に応じて最適な可能性を模索し目的を更新することが得意です。ですが、夫は〈調和性〉や〈公平性〉が高いので、合意をとってルール化し、そのルールに則って行動することが得意です。私は夫を「状況は変化するのが普通なのに柔軟性がない」と思いますし、夫は私を「決めたのに変えてくるから動きにくい」と思うでしょう。

ですが、信頼関係のもとでお互いに背中を預けるのなら、私は変化と条件を見越したいくつかの選択肢を提示し、夫はその選択肢をふまえてルールを調整し実行することで、強みの貸し借りができるようになります。

冷静に考えればできることでも、自分のやり方に固執するのは「こっちの選択が絶対いいはずなのに、なんでわかってくれないの!?」と、自分のことをわかってほしいという精神状態だからです。なんとかストレングスファインダーで理解しようとしても、「私ばっかり相手のこと考えて……私だってわかってほしいのに……」という感情が堂々巡りになりやすいです。

こうなると背中を預けるどころの話ではなく、自分の武器で相手を強引にねじ伏せてしまうことにもなりかねません。これではせっかくの上位資質が弱みとして発揮されている、もったいない状態です。

  • クールであるべき魔法使いが、カッとして戦況を見誤ってしまったら?
  • 人を支援するチカラを持つヒーラーが、自己犠牲で特攻してしまったら?
  • 影響力の大きい英雄が、自らの保身を求めて行動してしまったら?
  • キッチリ仕事をこなすはずの戦士が、その責務に耐えきれなくなってしまったら?

こうなってしまうと、モンスターに負けてしまうのは目に見えているのですが、現実世界では夫婦関係に限らず、子育てやビジネスなど責任や成果がともなう環境において、大なり小なり起こりやすいのが現状です。

いくらストレングスファインダーがあったとしても、一朝一夕で成り立つものではありません。背中を預けるにはお互いの感情が落ち着いているタイミングに自己開示しあって信頼関係を築いていくことが大切ですから、ストレングスファインダーを活用して、意識的に相互理解を深めていけるといいですよね。

転んだら、また起き上がればいい

上位資質が弱みとして発揮されてしまう原因は、1つしかありません。

「私のことをわかってほしいのに!」と、自分の存在を認められていないからです。他者から認められる以上に、自分でも自分のことを認められていないと、この状態に陥ります。ただし、自覚していないことがほとんどなので、“心理ゲーム” と呼ばれる行動があてはまるかどうかで確認してみても良いかもしれません(参考:あなたの「心理ゲーム」はどれ?イライラの根本理由を探ろう|コスギのあたまのなか|note)。

いわゆる自己肯定感が低いと感じている方は普段から自分の存在を認められていないため、他者から認められない何かをきっかけに、上位資質が弱みになって短所で行動してしまいがちです。ネガティブな言動は少なからず、相手の注意をひくことができるためです。

では自己肯定感を高めれば良いのかといえば、そんなことはありません。自己肯定感はあくまで「自分の感覚」なので、いくらでも言い訳ができますし、揺れ動きやすいです。自己肯定感を高めようとすることは波の上に立つようなものですから、カエルコムニスではあまりオススメはしません。そもそも、自己肯定感がしっかりある方ほど、自己肯定という言葉は使わないでしょう。

ですから、どんな人でも生きている限り持っている「自尊心」に目を向けていただきたい。自尊心は「自分を尊重するココロ」ですから、大きさなどの概念がなく、本来個人差はないと考えています。ただ、自分を認められていない状態は、自尊心が傷ついているということ。肉体と同様に、自尊心の傷も小さなものなら放っておいても治りますが、生傷が絶えない場合や大きな傷を負ったときには、早めの手当てが必要です。

親しい人と会話したり、愛する人にハグしてもらったり、ペットにモフモフしたり、マインドフルネスしたり、自然に身を置いたりすることである程度は回復できます。ですが当然、治療が必要なほどの大きな傷なら、精神科に駆け込むべきです。もし、まわりに弱みを見せられる相手が誰もいなかったら、カエルコムニスのメンタルマネジメントを検討してみてください。

そうやって立ち上がれたら、上位資質が喜ぶ選択をしてみましょう。資質を意識的に使うことは、自尊心が傷つきにくくなり、強みを磨くことにつながります。資質を強みとして発揮できる準備をしておくことに越したことはないでしょう。もちろん、焦る必要はありません。

強みを発揮できるようになれば、誰かの背中を守れます。
その時はきっと、あなたの背中を相手に預けていることでしょう。

ストレングスファインダーの強みを活かすなら、背中を預けられる仲間を見つけよう

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著者

話しているとゴキゲンになれるメンタルマネジメントの人。ストレングスファインダー®を扱うGallup認定ストレングスコーチです。心理学はエリック・バーンの交流分析とカール・ロジャーズの傾聴が大好き。WordPressの勉強会やサイト制作、ウェブマーケティング支援など、ウェブ方面でも色々とやっています。登壇は楽しく役立ちわかりやすく、がモットー。

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