ごめんください。Gallup認定ストレングスコーチのコスギです。
「この人とはソリが合わないな」「自分とは間逆な性格なんだろうな」と思うことはよくありますよね。実際にストレングスファインダーの資質の上位を見比べてみると「あー、やっぱりぜんぜん違う……!」となるのも、あるあるです。未来を考える人もいれば、過去を考える人もいますし、今を考えたい人もいます。決めてから動く人もいれば、動きながら決める人もいます。これだけでもだいぶ違いますよね。
資質によって、上位と下位に分かれやすい組み合わせがあります。例えば、私のように上位に〈戦略性〉があると、下位に〈調和性〉が来やすいです。
とはいえ、両方とも上位に持っている場合もあるので、絶対ではないことを強調しておきます。「相反しやすい特徴を両方持ってるから葛藤しやすいしバランス保ってるのか〜!レアキャラ〜!!」と腑に落ちるとラクになれますね。
価値観や行動が異なるのはただの特徴だとわかっていれば、悪気のない言動にイラッとしても「この人は私とは真逆の資質を持ってるだけなんだろうな」と考えやすくなります。そんな相手に対しては、共感も同意もできないかもしれません。ですが、お互いに尊重しあって信頼関係ができれば、自分の背中を預けられる、誰よりも頼もしい相手になります。
資質の特徴を知り、マネジメントしていきましょう。
〈原点思考〉と〈未来志向〉
どちらも思考力系の資質ですが、考え方が違います。過去から今を考え、原体験を大切にしてミッションを考えたい〈原点思考〉と、未来から今を考え、将来像を大切にしてビジョンを考えたい〈未来志向〉。時間の捉え方が異なるので、とてもわかりやすいですね。この2つの資質を両方上位に両方持っている方は、過去のさまざまな経験や情報を元に、未来を精細に描いていきたいという欲求があります。
それぞれを上位に持つ者同士が打ち合わせに参加すると、こんな感じになります。
原点思考「今回のテーマについて、そもそもの情報共有をお願いしたいのですが、よろしいですか?このテーマになった経緯を知りたいです」
未来志向「今回のテーマで目指していることを教えてください。たとえば、5年後にどのような未来が実現できているかの想定を伺いたいです」
時間が限られているなどして焦っていると、お互いに「今、その話大切……!?」と思うことがあるようですが、本来、どちらの視点も活かすことができ、この2つの価値観を大切にすれば、長期的なプランを練ることができます。
なお〈原点思考〉は「戦略的思考力」の領域の中でも、上位5つに持っている人は少ない「記憶力」や「再現力」の才能なので、なかなか理解されにくいこともあります。だからこそ、お互いの特徴をとことん理解して資質を補い、強みに昇華しましょう。
〈適応性〉と〈目標志向〉
「今、この瞬間」を大切にして予定を決めずに臨機応変に動きたい〈適応性〉と、予定をタスクレベルできっちり決めてから動きたい〈目標志向〉。動き方が異なるので、とてもわかりやすいですね。
そもそも〈適応性〉は「人間関係構築力」の領域にあるので、外部からの影響や人が関係する事柄に対して強く影響されます。決まりきったことをやるのは嫌いですが、イレギュラーなことが起こったときほど立ち回れるのが〈適応性〉の特徴です。
そして〈目標志向〉は「実行力」の領域にあるので、物事を終わらせなければならない場合に強く発揮されます。そのため、終わりが見えない事柄にはぼんやりしますが、スケジュールを立てたら猪突猛進にゴールを目指していきます。
この2つの資質を両方上位に両方持っている方は、あらかじめ余裕をもたせたスケジュールを立てつつ、イレギュラーな状況にも対応できる能力を持っています。大切なのは、〈目標志向〉で〈適応性〉をコントロールしないこと。そして〈適応性〉で〈目標志向〉をフラフラさせておかないこと。
たとえば、それぞれを上位に持つ夫婦の会話は、こんな感じになります。
目標志向「今日は9時半から◯◯して、13時には◯◯に出かけて、夜はカレーとポテトサラダつくるから15時前には買い物に行くね」
適応性「んー……(生返事)」
―― そして夕方 ――
目標志向「あー!マヨネーズ切れてる……今から買い物に行くと混むから、早めに行ったのに……」
適応性「あ、じゃあ卵はあったよね?今マヨネーズのレシピ検索したから、これで作ればいいんじゃない?」
〈適応性〉は流れに乗って相手に合わせる天才なので、〈目標志向〉は予定を直前まで伝えなくても大丈夫。逆に〈適応性〉は、〈目標志向〉さんがスケジュールによってすべてのタスクをこなす天才だと理解しておきましょう。
〈内省〉と〈コミュニケーション〉
じっくり考えてから発言したい〈内省(ないせい)〉と、発言しながら考えたい〈コミュニケーション〉は、思考方法の違いが特徴的です。この2つを両方上位に持っている方は、1人の時にはじっくり考え、誰かと話せる時にはたっぷり話すので、どちらの時間も必要です。
そもそも〈内省〉は「戦略的思考力」の領域にある資質で、日常的に物事を考え続けている特徴があります。どこから話したら良いかを考えてから口を開く傾向にあり、優先度は「考える>伝える」です。1人でじっくり考えることが好きなため、事前に考えをまとめる時間があると、素晴らしい示唆を提示してくれます。
〈コミュニケーション〉は「影響力」の領域にある資質で、「話すことによって相手を動かしたい」という欲求があります。つまり音によって思考が促されるので、「口に脳がある」と比喩されるくらい、話しながら考えることも少なくありません。優先度は「考える<伝える」なので、思考がまとまっているときのプレゼンテーションはわかりやすいと評判です。
他の資質との組み合わせにも関わりますが、それぞれの資質を上位に持つ者同士が考えを求められると、こんな感じになります。
「では、この件について皆さんの意見をお願いしたいので、1分お時間とりますね」
内省(1分か、1分だと短いな、意見まとめなきゃ、◯◯の件っと……)← 手元で書きながら考えている
コミュニケーション「えーっと?1分で?◯◯の件だよね、確か◯◯で……」← 独り言を呟きながら考えている
〈内省〉は「脳内で複数人が同時にディスカッションしている」感覚が起こるくらいアウトプットが追いつかないことが多いので、メモ程度でも書き出したほうが思考をまとめやすい方が多いようです。〈コミュニケーション〉は「交流」ではなく、「言語で情報を扱う才能」と考えてください。独り言は考えをまとめるためにも有効です。
もちろん、これらの資質が上位になくても、考えたり話したりはできます。この2つの資質は特に、「1人の時間をつくって思考する」もしくは「誰かが話し相手になって壁打ちする」という行動によってパフォーマンスが上がることを理解しておきましょう。
〈最上志向〉と〈回復志向〉
この2つはどちらも前に進んでいく資質で、批判的な態度を取ることも少なくないのですが、スタートとアプローチが異なります。両方上位にある場合には、かなりパワフルな方だと言えるでしょう。
〈最上志向〉は、「影響力」の領域にある資質で「相手を変えたい」という欲求があり、伸び代を見つけて磨くことが大好きです。「(何かと比較して)良いもの」に目が向いているので、常に質を妥協しませんし、他者にも質の良い結果を求めます。いくら時間があってもキリがないくらいの職人気質なところもあるので、終わりがありません。
逆に、「実行力」系の領域は「終わらせたい」という欲求があるので、〈回復志向〉は問題を見つけて解決することが大好きです。理想があるからこそ「できること」よりも「できていないこと」に目が向きやすく、それをなんとかしようとする傾向があります。
他の資質にも影響されますが、受験勉強の仕方で例えるとこんな感じになります。
最上志向「得意教科なのにケアレスミスしているのはもったいないから、ここは満点目指そう。苦手教科は応用までがんばればいい線いくし、もうワンランク上を目指せそうだな」
回復志向「志望校の合格圏内には十分入っているけど、安定しない苦手教科をキッチリ克服しないとダメだなあ。もう一回教科書読んで、問題集も見直そうかな」
どちらも完璧を求めようとしてしまいがちですが、〈最上志向〉は完璧の更に上を目指しますし、〈回復志向〉はゴールが設定されていないと粗探ししがちです。どちらの資質も、なるべく人に向けないようにしましょう。完璧な人などいないのですから。
〈活発性〉と〈慎重さ〉
この2つの資質の大きな違いは、準備の有無、特に「心の準備」のしかたが異なります。〈活発性〉は「とりあえず走りながら考える」反面、〈慎重さ〉は「準備を万全にしてから走り出す」という特徴があります。両方上位にある方は、他の資質によって準備するときと飛び込むときを見極めているようです。
〈慎重さ〉は「実行力」の領域にある資質ですから、最初から完了の状態を想定するからこそ、準備が必要だと考えています。未来へのリスクに対するアンテナが立っているので心配性に思われやすいですが、一度経験してリスクがわかれば、次はすんなり進むことも多いです。
〈活発性〉は「影響力」の領域にあるため、ファーストペンギンとして周囲を活性化することが得意です。急いでいるわけではありませんが、「やってみないとわからない」精神なので、せっかちな印象を受けやすいです。最初から成果を出すことを想定していないぶん、細かい失敗を繰り返して経験にしていきます。
他の資質にも影響しますが、突発的にミーティングが決まったときでも、以下のような違いがあります。
慎重さ「え、ちょ、今から!?議題は!?他に誰が参加するの!?ああ、あの人からの招集なら様子見していればいいか。みんな好きに話すだけだから、また議事録だけ取っておこうかな。前回のドキュメント……ああ、あったあった、あと必要なのはー……」
活発性「これから?いいよー。何するのかわからないけど、まあ、参加すればわかるかな。わからなかったらその時に聞けばいっか」
〈活発性〉は「早く行くなら1人で」、〈慎重さ〉は「遠くへ行くならみんなで」といえるくらいには特徴が異なるので、お互いの歩調を合わせるよりも目的に合わせてポジショニングすると、相性の良いパートナーになります。
〈戦略性〉と〈調和性〉
場合によっては目的すらも変更し、あらゆる可能性を考える〈戦略性〉と、全員の合意のもとに段取りを決めていきたい〈調和性〉は、「決定」の捉え方が異なります。この2つを上位に持つ方は、全体を見つつもあまり自分の意見は言いませんが、意見を求められると何でも答えるような特徴があります。
〈調和性〉は「人間関係力」の領域ですが、「実行力」にも近い資質です。自分の意見をあまり言わない代わりに、場の総意を優先し、決めたことをよく覚えています。ちゃぶ台返しは大嫌いですが、どのような状況でも段取りをしていくことが得意なので、物事をキッチリ進めてくれます。
〈戦略性〉は「戦略的思考力」の領域なので、具体的な行動をするかどうかは別問題。それでも実現可能性を加味しながらアイディアやアドバイスが湯水のように出てくるので、全体像を把握した設計図を書くのが得意です。状況が変化した場合にも柔軟に対応でき、ナチュラルに仮説思考をしています。
この2つの資質は、ミーティングで意見を求められた時の受け取り方が顕著です。
「……という状況ですが、いかがでしょうか」
戦略性「そうですね、もしAなら◯◯ですし、Bなら……」← 考えを聞かれたと思っている
調和性「それで問題ないと思います」← 合意を求められたと思っている
〈戦略性〉は「決めるためのそもそも話」をしても、〈調和性〉は「決まったことに対する計画」だと捉えるので、お互いの認識を確認し合いながら話を進めていくとスムーズです。自分の意見をあまり持たない〈調和性〉から意見を引き出したいなら、他の資質を刺激して尋ねてみるといいですよ。
〈包含〉と〈個別化〉
どちらも「人間関係構築力」の領域にある資質ですが、〈包含(ほうがん)〉は「みんな」に意識が向き、〈個別化〉は「あなた」に意識が向くので、活動の対象範囲が異なります。両方上位に持っている場合、1対1の対応もグループでの対応も得意なので、比較的どんな場でも相手やメンバーのことをよく見ています。
〈包含〉は仲間はずれを出したくないので、すべての人に何らかのポジションをつくりたいと考えています。そして、みんなで活動することを是としています。いろいろな方を巻き込んで結果的に輪を乱すことに苦慮することもありますが、相手を知ることで輪の形を変えていくこともできます。
〈個別化〉はむしろ個人そのものに興味を持つ資質なので、すべての人は固有の特徴があると考えています。もし1人でいる人がいても、1人でいることを好む人なんだろう、とそのまま受け止めます。相手のことをナチュラルに観察して覚えてしまうので、ちょっと話しただけの相手からは覚えられていない経験をしていることもあるでしょう。
この2つの資質は、たとえば懇親会で動きの違いが見られます。
ザワザワ
包含「(……あれ、1人で飲んでる人がいる)ちょっと連れてくるね」「こんにちは、今日はお1人ですか?良かったら一緒に飲みませんか?」←声をかけたくなる
個別化「あ、どうも、ありがとうございます(優しそうな人だな、今日の主催者側の人かな?包含さんっていうのか。どんなグループで話してるのかな)」←相手の情報が気になる
どちらの資質も、相手のことを知れば知るほどパフォーマンスの上がりやすい資質です。
〈親密性〉と〈社交性〉
自分が信頼している相手と深く狭くつきあいたい〈親密性〉と、たくさんの人と浅く広くつきあいたい〈社交性〉は、人間関係のつくりかたが異なります。わかりやすく真逆に思えますが、広い交友関係の中でも一部に深い信頼関係を築いているような、両方の資質を上位に持っている方もいます。
〈親密性〉は「人間関係構築力」の領域にありますが、自分が信頼する相手でないと表面的なつきあいしかしません。しかも双方向の信頼関係を重視しているので、「大切にしたい人を大切にする」傾向が強いです。忠誠を誓うレベルで大切にするからこそ、人が限られるのです。
〈社交性〉は「影響力」の領域なので相手に好かれたいという欲求がありますが、それがホスピタリティとなって、大抵の方と仲良くなってしまいます。スモールトークが得意で陽気な傾向が強く、どんな場所でもどんな人にでも好印象を与えます。
この2つの資質も、懇親会のシーンがわかりやすいです。
ザワザワ
親密性「……で、この間はこんなことがあって」←隅っこで特定の人とずっと話しこんでいる
社交性「じゃあ私、次のテーブルに挨拶してきますね!また来ますねー!」←一箇所に留まらない
相手は違えど、どちらの資質も積極的なコミュニケーションを大切にしているので、三密を回避しなくてはならないコロナ禍ではツラいことも多かったと思います。他の資質で元気を回復しつつ、また楽しい時間を過ごせる日に備えましょう。
相性のいい資質の組み合わせ?
結論から言うと、「この資質とこの資質の相性は抜群!」という組み合わせはありません。なぜなら、相性の良さは強みと同様に、表裏一体だからです。
結論から言ってしまうと、「お互いを尊重し合う関係になれば資質の長所が発揮されるので、どんな組み合わせでも相性が良くなる」ですね。短所が出てしまう(=自分を認められていない)状態だと、どんな資質でも相性以前の問題ですから。
・・・なんて話で終わらせると本末転倒なので、もうちょっと考えてみましょう。
同じ領域の資質の相性
ストレングスファインダーの4つの領域「戦略的思考力」「人間関係構築力」「影響力」「実行力」は、それぞれ特有の「欲求」があります。特徴も似ているので、同じ領域の資質は共感しやすいです。もちろん、同じ資質なら尚更です。
最初のフィーリングが合う相手は、たいてい同じような資質を上位に持っていると言えるでしょう。しかし、同じ資質を持つ相手がどれだけいるかと言えば、TOP5の順不同で算出したとしても、278,256通りがあるので、出やすい資質の組み合わせがあることを差し引いても、20万人に1人くらい、といったところでしょうか。
とはいえ「類は友を呼ぶ」ので、近しい人が似たような資質を持っていることは珍しくないですね。
ちなみに、仲のよい夫婦は割と真逆の傾向がある反面、同じ資質を上位に持っていることが多いようです。夫婦でストレングスファインダーを共有すると、色々見えてきてめちゃくちゃオモシロイですよ。お互いの理解も進みますし。
※うちはポジティブがTOP5にあるので、2人とも楽天的です。ラク。
影響力 と 人間関係構築力 の相性
前を向いてガンガン進んでいきたい影響力系の資質と、自分より他者を応援することで貢献したい人間関係構築力の資質。
これは、リーダーとサブリーダーの関係になります。リーダーの方針を理解して、サブリーダーがまとめていけると最高ですね。登校班を考えるとわかりやすいかもしれません。前に進む班長と、みんなを連れて行く副班長。役割分担ができていますよね。
反面、影響力系さんはモノゴトをハッキリ言うので、相手に物足りなさを感じてイライラしてしまうことがありますし、人間関係構築力系さんは気を使いすぎて萎縮したり、疲れてしまうこともあります。
お互いを理解して話し合い、率直に意見を言い合える関係になれば、良きパートナーになれますよ。
戦略的思考力 と 実行力 の相性
一日中考えていても飽きない戦略的思考力系の資質と、実際にやってみて終わらせたい実行力系の資質。脳と手足ですね。
戦略を考えるだけでは机上の空論となってしまいますが、それを実戦投入することで、初めて成果になります。逆に、戦略のない実戦を繰り返していても、効率が悪く疲弊するだけです。だから、この組み合わせは成果を出しやすいと言えます。
ただ、戦略的思考力系さんは状況に応じて考えがコロコロ変わることが多いので、「ちゃんとやりたい」実行力系さんは振り回されてばかりと感じることがあります。
ビジネスのようになにかの達成目標に向かって共同作業し、それ以外は自分たちの時間を大切にする。そんな関係が好ましいかもしれませんね。
戦略的思考力 と 人間関係構築力 の相性
戦略的思考力の傾向が強いと、考えることが好き、つまり、1人の時間に没頭したくなることが多いです。人間関係構築力は他者への貢献が喜びなので、世話焼きのことが多いです。
何かを考えてボーッとしていたり、口は動くけど手が出ない相手に対し、アレコレお世話を焼くのが好きなら、子どもと養育者のような関係になります。これはこれで、とても平和なのではないでしょうか。
ただ、その貢献にあぐらをかいていると、気づかないうちに愛想を尽かされてしまうのでご注意ください。対等な関係は、養育関係ではありませんから。
影響力 と 実行力 の相性
影響力系は相手を変えたい欲求が強いので、指示を出すことは嫌いではありません。実行力系は、その指示に従って実際に動き、成果を出すことを是とします。つまり、適切な指示があれば、お互いに最高のものを作り出せるパートナーになれます。適切な指示があれば(大切なことなので2回言いました)。
注意すべきは、影響力系さんは自分をしっかり持っており、基本的には自分が正しいというポジションです。実行力系さんは達成するゴール(成すべきこと)が明確になっていると動けるのですが、それを決めるのは必ずしも自分ではありません。
むしろ、自分に関すること(趣味など)に関しては疎い場合も少なくないので、そうなると影響力系さんは怒りでコントロールしがちになる点には注意が必要です。しんどいのは実行力系さんも同じですよ。
影響力 と 戦略的思考力 の相性
常にトップで進んでいく大将と、知略を巡らせながら考える参謀の関係だと思えば、わかりやすいのではないでしょうか。信頼関係が大切という話を先述しましたが、この組み合わせもお互いを信頼することで強みを発揮できます。
逆に、信頼関係がなければ、とことん敵対すると言っても過言ではないでしょう。歴史好きな方は、思い当たるような人物がいるのではないでしょうか(謀反はそんな要因ばかりかもしれません)。
※織田信長と明智光秀の話を夫から聴いたのですが、まさにこの組み合わせなのかもと思いました(私は歴史はからっきしです)。
影響力系さんは自らの立場に危機感を覚えると、無意識にパワハラ・モラハラしがちになります。そうなったときの戦略的思考力系さんは、現在の状況を冷静に判断し、反旗を翻すことも珍しくはありません。大切なパートナーを失わないように。
実行力 と 人間関係構築力 の相性
この2つの領域は、自分たちでモノゴトを決めるまでに時間がかかる傾向にあるので、他者の要望を実現することが得意な組み合わせです。人間関係構築力さんが相手の要望を聴き、その貢献のために実現すべき要項の合意をとって、実行力系さんに依頼するような関係です。
この組み合わせのチームに仕事をお願いすると、仕事が丁寧でとても信頼でき、フォローも手厚いです。そのため口コミで紹介されやすいので、営業をしなくても仕事が尽きるようなことは少ないでしょう。
ただ、人間関係構築力さんは相手との心地よい時間を大切にするため、打ち合わせの時間が長くなりがちです。実行力系さんはゴールが固まらないと動きにくいので、相手に合わせるあまりストレスをためてしまうことには注意しましょう。
どの組み合わせも、自分の「フツウ」を求めてしまうと、うまく行かないことがわかりますね。
相反する資質は、補完関係にある
ストレングスファインダーの資質は価値観を内包しているものの、基本的には「視点」や「方法」が違うだけです。これこそが多様性であり、お互いを理解すればするほど、得意分野の適材適所のマネジメントによってパフォーマンスを発揮しやすくなるのは言うまでもありません。
そのためには、自分や相手を信頼することが必要です。疑心暗鬼になっていたり、自己否定が強いと、もったいない使い方をしてしまいがち。
「そうは言っても、余裕がない……!」という場合には、様々な感情に向き合って、自らをヨシヨシする時間が必要です。無理やり前に進もうとして、傷ついているのを見て見ぬ振りをして、血まみれになっていませんか。自分を理解してほしいという気持ちを抱えたままでは、他者を理解しようと思っても、なかなかうまくいかないものです。
せっかくストレングスファインダーで自分自身の扱い方が見えてきたのなら、ぜひ、プロのコーチに相談してみてください。
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