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やる気を引き出すために、ストレングスファインダー® を活用するには

はい、ごめんください。
Gallup認定ストレングスコーチのコスギです。

ストレングスファインダー®(クリフトンストレングス®)は、目的さえあれば何にでも使えてしまうものですが、今回は「やる気を引き出す」というテーマでお送りします。モチベーションアップさせたい!という方にもオススメです。

リーダーやマネージャーは、メンバーや部下がやる気ないのを見ると、イライラしたり、悲しくなったり、どうにかしてやる気にさせようと焦ったりしますよね。ストレングスファインダーでは “自分と同じくらいのやる気を直接引き出す” ことはできませんが、“やる気を育む土壌をつくる” ことはできます。その鍵は、欲求にあります。

いきなり “やる気” は出てこない

そもそも、“やる気” とは何でしょうか。

「モチベーション」とも言い替えられるよね、と思われたら、下記の本がオススメです。Kindle Unlimited では、なんと無料です。今回のテーマは、実はこの本を読むとだいたいの納得解が見つかります

BRAIN DRIVEN ( ブレインドリブン ) パフォーマンスが高まる脳の状態とは #PR

「モチベーション」「ストレス」「クリエイティビティ」という3つのテーマについて、「脳の中で何が起こっているのか(WHAT)」を解き明かし、「なぜそうなるのか(WHY)」について知識を深めれば、「パフォーマンスを高める方法(HOW)」を自ら創り出せる。という流れでわかりやすく解説されています。

無意識領域についてはストレングスファインダーとも相性が良いので、資質の欲求を振り返りながら読むと、オモシロイくらいにさまざまな行動がつながっていきます。……とはいえ、せっかく記事を開いていただいたので、コスギファンの方はもうしばらくお付き合いいただけるとウレシイです。

“やる気” は欲求のエネルギーに比例する

欲求といえば、マズローの欲求階層説が有名でわかりやすいので、この理論でさまざまな欲求をおさらいしておきましょう。マズロー自身がつくったものではなく、色々言われていますが考え方のひとつとして。

人間には5つの欲求が階層になっており、下層から上層に向かって満たそうとしますが、状況によって簡単に揺らぎます。これらの欲求は、さらに3つの性質で大別できるのもポイントです。

マズローの欲求階層説

生理的欲求

生命維持のための本能的な欲求です。たとえば、空腹を感じたら食事をしますし、眠くなったら寝ます。生理的欲求を脅かす状況では、命を失う危険性が高まります。基本的な生活を送れるようになったら、安全の欲求が芽生えます。余談ですが「人間の意思はホルモンに敵わない」と言われるのは、このステージのことかもしれません。

安全の欲求

生命維持ができている環境で、自らを防衛するための本能的な欲求です。たとえば、寒いと思ったらもう一枚着たり部屋を暖めたりしますし、暗くて怖いと思ったら明かりをつけます。これらができなくなると、健康を損なう危険性が高まります。また、経済的な安定を欲するのも、この安全の欲求によるものです。健康的な生活環境を維持できると、社会的欲求が芽生えます。

社会的欲求

「所属と愛の欲求」とも言われます。孤独を避け、親子や家族、友達や仲間と共同体に所属したいという欲求です。精神的欲求なので、「自分はここにいても良いんだ」と安心し「ここにいたい」「ここを守りたい」「彼らのために貢献したい」と思えるようになると、次の承認の欲求が芽生えます。

承認の欲求

「自尊心の欲求」とも言われます。自分の存在価値を認めたい、他者から承認されたい、達成感を得たいという欲求です。「自分にもできることがあるんだ、やればできるんだ」と自他共に認められることを欲します。自尊心(自分を自分で尊重する心)を育むことで、過度に他者承認を必要としなくなります。そうして満たされると、次の自己実現の欲求が芽生えます。

自己実現の欲求

潜在的・顕在的な自分らしさを発揮して新しいことに挑戦し、成長したいという欲求です。このステージでは内面から湧いてくる「やりたい!」という気持ち(内発的動機)で行動しています。ただし、「やりたい!」が多忙を極めて「やらねば!」に変わり、下層の欲求をないがしろにし続けてしまうとエネルギーが枯渇し、生理的欲求で行動せざるを得ないほどの状況になることもあります。
(なお、この次にフロー体験にも近い「高次の自己実現の欲求」がありますが、ここでは省きます)

さて、冒頭のようなリーダーやマネージャーは、すでに〈承認の欲求〉や〈自己実現の欲求〉のステージにいるのではないでしょうか。そのような人がチームのメンバーに求めるのは、〈生理的欲求〉に基づく基本的習慣のような行動ではなく、〈自己実現の欲求〉に基づく、主体的かつ生産的な行動でしょう。

〈生理的欲求〉が、最低限のエネルギーで生きているのに対し、〈自己実現の欲求〉はとても多くのエネルギーを使っているので、活動的です。この欲求によって湧いてくるエネルギーこそが、“やる気” の正体です。欠乏欲求で行動している人に対し「もっとやる気を出せ(他者のためにエネルギーを使え)!」と言っても、本人のエネルギーが枯渇してしまうようなことはできません。

ですから、“やる気” を引き出すには〈自己実現の欲求〉を芽生えさせる、つまり、〈承認の欲求〉までの階層がしっかりと保障されている環境をつくる必要があります。心理的安全性の大切さが叫ばれるようになりましたが、「同じ目的を共にするチームとして、お互いの振る舞いを尊重しあう」という環境なので、〈社会的欲求〉と〈承認の欲求〉が満たされている環境づくりといえますね。

物質的欲求が満たされない状況では、国や自治体の公的な制度を頼ったほうが良い場合もありますが、リーダーやマネージャーは精神的欲求を満たすことで、メンバーのやる気を育む土壌をつくることができます。チームメンバーがどのステージにいるのかを確認し、ストレングスファインダーを活用するアイディアを参考にしてください。

以下で紹介しているのはGallup社公式のものではなく、小杉が交流分析などの理論を基にストレングスファインダーの領域の持つ性質から展開したものです。不明な点がありましたら、カエルコムニスへお問い合わせください。
参考記事:交流分析から見る心理的安全性のつくりかた|コスギのあたまのなか|note

〈社会的欲求〉を満たすには、挨拶や雑談のコミュニケーションを

何らかの成果を求めるのではなく、定期的な軽いコミュニケーションによる接触頻度を高めましょう。言語的なコミュニケーションだけでなく、非言語的なコミュニケーション(表情がわかる、みんなが楽しむ、同じものを食べるなど)も必要です。たとえば、以下のような活動です。

  • 毎日顔を合わせて挨拶する
  • 名前やニックネームを呼び合う
  • 他愛のない話をして、名前以外の情報を共有する
  • おやつや飲み物をみんなで食べる
  • 誕生日にはデザートなど、定期的にささやかなイベントを行う など

これにより「ここにいたい」「ここで活動したい」という居心地の良さを感じられるようになります。同じ喫煙所でタバコを吸う同士が次第に仲良くなる現象は、この〈社会的欲求〉が満たされる場だからでしょう。社内にあるコーヒーの自販機も同じような空間を作っているのかもしれません。

大事なのは、「それじゃ、明日からあだ名で呼び合おう!」とトップダウンで決めるのではなく、メンバーが居心地の良さを感じるのはどんなときか、そして、この場ならどんなことができそうかを聴き合うことからです。

余談ですが、コロナ禍で非言語の接触機会が激減し、文章によるコミュニケーションを強いられたことで、今まで無意識に満たされていた〈社会的欲求〉が欠乏してしまった方も多いと想定されます。顔を合わせられないコミュニティ活動が廃れてきたところも多いのではないでしょうか。代わりに、家族やパートナーとの関係性から〈社会的欲求〉を満たせる方は次の〈承認の欲求〉が出てきますが、孤独なままでは〈社会的欲求〉を満たすことに精一杯ということもあるのでしょうね。

ストレングスファインダーで〈社会的欲求〉を満たす

このステージでストレングスファインダーを使うなら、「メンバーの資質(ストレングスファインダーの結果)を見ながら定期的に雑談する」です。資質には無意識の習慣が含まれているので「あー、◎◎さん、こういうとこあるよねー」「そうそう、私も同じでさ〜」「あ、ホントだ!私は真逆っぽいなあ……」などと、お互いの資質を理解し語り合うことで、相互理解が始まります。

たとえば、こんなテーマで雑談できます。

  • ストレングスファインダーを受けてみて
  • 自分の上位資質の説明を読んでみて
  • 自分の下位資質の説明を読んでみて
  • お互いの上位資質を見た第一印象
  • 資質の領域を見比べてみて
  • 相手の上位資質の説明を読んでみて
  • 相手の下位資質の説明を読んでみて
  • メンバーと自分の上位と下位の資質を見比べてみて
  • お互いが頼りがいのあるところを話してみて
  • お互いに「もっとこうしてくれたらなあ」と話してみて
  • それを上位資質と見比べてみて ……など

このステージにおいては、資質に多少レッテルを貼ったところで問題ありません。資質を理解する際に「あー、こういうとこめっちゃあるある!」は必ず通る道だからです。ただ、そのまま自分や相手が行動しない免罪符にはしないでくださいね。可能性を狭めるツールではありませんから。

〈承認の欲求〉を満たすには、明確な目的と目標の共有を

〈承認の欲求〉を満たすためには、目的や目標が明確な仕事や活動が必要です。大切なことなので何度も繰り返しますが、目的や目標が自分ごととして腑に落ちていることが重要です。そのためには、組織の目的と自らの役割、そして本人が達成すべき目標を(何も見ずに)自分の言葉で語っていただきましょう。言われたことを覚えているかどうかは重要ではありません。本人の理解度に寄り添い認識をすり合わせることが、リーダーやマネージャーの成すべきことです。

成果を認めることはもちろんですが、期待する結果にならなかったとしても、「どこまでできていたか」「次に何をするか」「目標は適切か」などを適切に評価することが重要です。最初のうちは他者による承認(フィードバック)が多めに必要になりますが、自分で振り返り(リフレクション)ができるようになると、自分で自分を承認できるようになります。

このように、本人の目標を明確化し、フィードバックすることは「私のことを重要なメンバーと思ってくれているんだ」と感じ、〈承認の欲求〉を満たすことにつながります。どうでも良い相手には適当にしか関わりませんから、当然といえば当然ですね。

ストレングスファインダーで〈承認の欲求〉を満たす

このステージでストレングスファインダーを使うなら、「資質(ストレングスファインダーの結果)がどのように活かされていたのかを振り返る」です。上位資質それぞれを見ながら、自分やチームメンバーの資質がどのように長所として使われていたのか、ひとつずつ振り返ってみましょう。

とはいえ、資質は34個あるため、最初から具体的に判断するのは大変かもしれません。まずは4つの領域から下記のような項目を振り返ってみてください。

  • 長所を発揮できていたか
  • 環境をもっと整えるには、どんな条件があると良いか
  • もっとチームに貢献するには、どんなことができそうか

1回で評価するのではなく、継続して振り返り、次につなげることがポイントです。

戦略的思考力

プロジェクトでは戦略を担うことが多く、何をするにも考えることが得意。言われたことをやるよりも、自らの考えて行動することを好む。ブレインであることが役割なら、チームのために戦略を練ることができたか、次を見据えて内省したい。

人間関係構築力

感謝の気持ちと強力なフォロワーシップで、他者をサポートすることに長けている。率先して行動するよりも、関係性の中で互いに感謝しながら行動することを好む。判断が鈍ったときに相談できたかを振り返り、率直な気持ちを共有したい。

影響力

自ら主体的に行動し、強力なリーダーシップに長けている。後方支援よりも、大衆の心を動かし称賛されることを好む。チームとして目指すべき目的地、自分のポジション、社会に与えている影響などを振り返り、チームの底上げに貢献したい。

実行力

目標を見据えて完遂することが得意。思考のゆらぎを入れずに淡々とこなしていくことを好む。ゴールの解像度が高く具体的なほどスムーズに進むため、目標は適切か、実行プロセスに抽象的な箇所はないかを振り返り、調整したい。

〈自己実現の欲求〉を満たすには、情熱と目標をすり合わせる場を

〈自己実現の欲求〉は欠乏欲求を超えた先の成長欲求なので、とても満たされています。ですから、自らの「やりたい!」という情熱と社会貢献を紐付ける業務を創造してもらうことが重要です。つまり、与えられた目的に向かうのではなく、本人が見つけた目的に向かっていくステージですね。

ただ、組織に所属する以上、同じ目的と目標は達成すべきです。新規事業など、共通の目標に貢献するのは大歓迎ですが、それを無視してまで自分の欲求を押し通すのはよろしくありません。それでもやりたいことがあるのなら、今の組織は「ぬるい」か、〈社会的欲求〉や〈承認の欲求〉を別の場所で満たしていることになります。

これほどの情熱を持つ人材をリーダーやマネージャーは放っておけないはずなので、本人の欲求と不満に耳を傾けましょう。

ストレングスファインダーで〈自己実現の欲求〉を満たす

このステージでストレングスファインダーを使うなら、「上位資質を目標達成や社会貢献のためにどのように使いたいかを考える」です。〈承認の欲求〉のステージで「活かせている」という実感を得られているからこそ、「他者や社会のために活かすには」と考えられるようになります。

車の免許を取ったばかりでは、誰かを乗せるのもドキドキですが、それなりに安全運転できるとわかれば、自分以外の誰かのために運転することも問題なくなるイメージです。

上位5つの資質(TOP5)それぞれに、下記のような項目を聴いてみましょう。慣れていないうちに一気にやろうとすると大変なので、燃え尽きない程度に時間をあけて考えてみてください。自分のTOP5に聴いてみるのはもちろんですが、資質の理解が進んでいるなら、相手(部下やメンバーなど)のTOP5の可能性を考えてみるのもオススメです。

  • どんなふうに自分らしさが出ているか
  • どんな人に情熱を向けたいか
  • どのように目的(ゴール)を設定したいか
  • どうやって目標を設定するか
  • どうやって方針や段取りを決めるか
  • どうやってチームメンバーに任せるか
  • どうやってチームとコミュニケーション頻度を上げるか
  • どうやってチームに暗黙の了解をつくらないようにするか
  • どうやって自分の余裕をつくるか
  • どうやって価値観の異なる相手を尊重するか
  • どうやって情熱を取り戻すか ……など

状況によっては回答しにくい設問もありますが、〈自己実現の欲求〉は上位資質を他者使いできるステージです。三方よしを実現するために、TOP5を活かしていきましょう✧٩( ‘ω’ )و✧

欲求が恐れで封じられていると、やる気も生まれない

欲求がプラスのエネルギーなら、恐れはマイナスのエネルギーで、表裏一体です。恐れは、到達したステージに留まろうとします。なぜなら、それ以上落ちたくないから。私はこの「〜したくない(恐れ)から、◎◎する」を「ネガティブアクション」と呼んでいます。なお「メンドクサイ」も恐れです。

〈安全の欲求〉のネガティブアクション

  • 生活を維持するだけで精一杯なため、油断したくない
  • 忙しすぎて余裕がなく、休みたくない
  • 他人と関わりたくない

他者と関わろうとしないか、他者と関わる余裕がない状態と考えられ、せめて物質的欲求だけは満たそうとします。とはいえ人は孤独では生きていけませんから、「社会の一員として認められたい」という満たされない思いが募ります。この状態が続くと、〈社会的欲求〉と〈承認の欲求〉が暴走して突発的な行動に出てしまうこともありえます。

悪徳業者の甘い汁に誘われる前に、行政や自治体の制度や、地域のコミュニティを利用してもらうことを勧めます。他者の生活を救うのは、確固たる資本がなければ共倒れしますから。

〈社会的欲求〉のネガティブアクション

  • 良かれと思ってやったことが、迷惑に思われたくない
  • 自分には価値がないと評価されたくない
  • 余計なことをして罰を受けたくない
  • 期待されて失望されたくない
  • 反感を持たれたくない
  • 注目されたくない

自分を出すことを恐れていると、事なかれ主義で行動するようになります。本当はシンドイのに、嫌われないように必死で交友関係を守ろうとしたり、不満があるのに我慢して出さない行動も見られます。こうなると挑戦したいという意欲もなくなるため、安心だけが行動の指針になります。

ここまでは外的欲求なので、環境を整えることができれば解決できます。もし組織全体や一部がこのような状態なら、風通しを良くして公平さを担保し、心理的に安心できる場をつくりましょう。

〈承認の欲求〉のネガティブアクション

  • 他者に負けたくない(自分を選んでほしい)
  • 主導権を渡したくない(自分に従ってほしい)
  • 他の人との関係性を持ってほしくない(自分を重要視してほしい)
  • 反論してほしくない(自分が正しいことを認めてほしい)
  • ポジティブな評価を認めたくない(自己否定への否定がほしい)
  • 自分と同じ轍を踏んでほしくない(自分の話を聴いて欲しい)

精神的な自分の内面の欲求を満たしたい状態ですが、自分勝手な行動をしたり、あえて自己否定していつまでも満たされない状況をつくったりして、他者からの承認を求める行動をします。いわゆる試し行動とみられるものが多いですが、存在そのものに罪はありません。自己受容できずにもがき苦しんでいるのは本人なので、適切な距離を取って俯瞰的な視点からの自己評価を促すことが必要です。

最後の「自分と同じ轍を踏んでほしくない」は、次の〈自己実現の欲求〉につながりやすい欲求ではありますが、「“これだけの失敗をしたんです、でもこれで成功したんです” と聴いてもらいたい」と思っているうちは〈承認の欲求〉です。たとえば、これでビジネスをしても自分のためになったことばかりを並べるので、相手へのメリットが薄いです。ですが、自分にはメリットになっているので「なんでこの良さをわかってもらえないんだろう?」と自分本位に解釈します。
実はこれ、私自身が振り返って気づいたことなんですけどね。「〜したくない」で考えているうちは、他者貢献はできません。

なお、「メンドクサイ」と言いながらも行動する人は、恐れを自覚して欲求を出しているので、「怖いけど進むしかない……!」と状態です。恐れが減ると「メンドクサイ」という口癖も減っていきますし、パフォーマンスも変わります。

恐れがすべてダメということはなく、行動のエネルギーになっていることは間違いありません。ただ、ポジティブなエネルギーよりも精神的な疲労が蓄積されるので物質的欲求(給料など)で解消しようとします。上記のような行動をシグナルと認識して、どのステージの環境を整えるのが良いのかの参考にしてください。

まとめ

“やる気” は欲求と恐れに密接に関わっていることをご紹介しました。一筋縄ではいかなくても、現状把握→実施→検証 をチームでやっていけば、かならず “やる気” は引き出せます。

ちなみに、ストレングスファインダーの4領域には下記のような傾向があると感じました。階層はあっても、強弱はあるだろうと思います。

  • 人間関係構築力:他者とのつながりを求めるため〈社会的欲求〉が強い
  • 影響力:他者からの称賛をもとめるため〈承認の欲求〉が強い
  • 戦略的思考力:今の自分が精神的欲求のどこにいるかを俯瞰する
  • 実行力:精神的欲求に左右されにくい

戦略的思考力は考えることが欲求なので、欲求そのものを思考優位で俯瞰するところが大きいのではないでしょうか。そうすると、物質的欲求が満たされていれば精神的欲求をコントロールして行動できるイメージです。また、実行力は、“やる気” という不安定な気持ちに左右されにくいです。自分自身の欲求よりも、淡々とゴールに向かって進むことが多いためです。時々、「ストレングスファインダーをやったけれど、仕事とプライベートでは全然違う」という印象を持たれる方は、実行力が高めの方に多いです。実行力以外の資質が出やすいからかもしれませんね。

ただし資質は34種類あり、上位資質は10位くらいまであるので、完全にひとつの領域のみで行動する人はほとんどいません。だからこそ自分の価値観を脇において対話し、お互いを活かし合える環境にアップデートしていくことが大切なんですよね。

ちょっとボリュームがたっぷりな記事だったので、「……で、結局、何から始めたらいいの?」と思われたら、ストレングスファインダーを受けた後にもらえるレポートのうち、「ストレングス・インサイトガイド(強みの洞察ガイド)」を活用してみてください。こちらの記事にまとめています。

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著者

話しているとゴキゲンになれるメンタルマネジメントの人。ストレングスファインダー®を扱うGallup認定ストレングスコーチです。心理学はエリック・バーンの交流分析とカール・ロジャーズの傾聴が大好き。WordPressの勉強会やサイト制作、ウェブマーケティング支援など、ウェブ方面でも色々とやっています。登壇は楽しく役立ちわかりやすく、がモットー。

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