【能登半島地震】チャリティーコーチングを行っています

ストレングスファインダーの強みエピソード(母から見た娘の事例)

はい、ごめんください。Gallup認定ストレングスコーチのコスギです。
今回は、ストレングスコーチの母から見た、娘の才能について語ります(娘の許可を得ています)。

なお、ストレングスファインダー(クリフトンストレングス)を診断する適正年齢は高校生(17歳)以上とされていますが、彼女の診断結果は中学生時代のものです。診断済みの方なら共感してもらえると思いますが、あの選択肢は大人でも難しいじゃないですか。ですので、今回は

  1. 娘から強い要望があった
  2. 診断時は私が隣にいて不明点をすぐ聞ける体制にしておく
  3. 親が Gallup 認定のストレングスコーチである

という条件が前提です。②に関して、私がフォローしたのは登録時くらいです。設問への回答時に1回だけ言葉の意味を確認しましたが、あとはスラスラ回答していきました。こういうのって、子どものほうが得意だったりしますしね(MBTIも自分でやってました)。

私(コスギ)の上位資質は、上から〈着想〉、〈戦略性〉〈最上志向〉〈ポジティブ〉〈活発性〉〈運命思考〉〈学習欲〉〈コミュニケーション〉〈内省〉、〈成長促進〉です。
娘の上位資質は、〈戦略性〉〈最上志向〉〈コミュニケーション〉〈未来志向〉〈ポジティブ〉、〈着想〉、〈社交性〉〈自我〉、〈個別化〉、〈包含〉です。

以下はあくまで、私個人の経験を元にしています。同じ資質が同じように発揮されるものではないことをご承知おきください。スキルも経験も環境も違いますもんね。

才能が強みとして発揮された、カラオケ大会のエピソード

彼女の才能が存分に活かされたエピソードなので、この話は何度でもしますYO!

うちの近隣町内では、神社のお祭りの夜に「奉納カラオケ大会」があり、子供会・青年会・町内会の枠でそれぞれ代表が参加して盛り上げています。音楽活動をしている建築関係の方がいらっしゃるので、毎年かなり本格的にやっています。流行病のために一時期中断したこともありましたが、お祭りが好きな地域なんでしょうね。今年はしっかりと復活しました。

歌うことが大好きな娘は、子供会枠で小学生の頃から物怖じせずに歌って踊っていましたし、青年会のオジサマたちに紛れてステージにいたのですが、今年はひとりで歌いたい!と町内会枠を希望し、(一応町内会会員の)祖母(姑)を通して町内会長に直訴したようです。そして「今年は◎◎さんが歌いたいそうだから難しいけれど、来年はいいよ」と、条件付きで快諾してもらいました。

喜びつつも残念そうな娘は「ワンチャン、青年会枠でイケるのでは……?」と考え、今度は父(夫)に相談。そうしたら青年会の皆さんは「娘ちゃんに歌ってもらって、俺たちはバックダンサーやろうぜ!」となりました。ナイスガイの集まりです。いつもありがとうございます。

しかし、当日までに残された時間は1ヶ月ちょっと。選んだ曲はYOASOBIの「アイドル」で、当初は娘も「いやー、むっず……」と苦戦していたようでしたが、家にいるときは曲を聴きつつ口ずさみつつ、ほぼ毎日、納得の行くまで練習していました。ちなみに夫も、色々なヲタ芸動画を見ながら練習して筋肉痛になっていたり、青年会の皆さんのためにルミカライトを厳選してポチったりしていました。そんな背中を見ていた私。

そして迎えた当日。

町内のこのお祭りには、子供会を卒業した中高生たちはあまり来ないのですが、今年は娘以外にも中高生が参加していたそうで、友達の勇姿を見に来ていたようでした。当然、娘もその対象です。それぞれの地域がコロナ禍の夜明けを喜ぶかのように例年どおりの盛り上がりを見せる中、ついに我らが青年会の出番。

片足をダンッ!と踏み鳴らして歌い始めた娘に合わせて、ステージ前に仕込まれた青年会の皆さまと、娘の後ろで踊るオヤジダンサーズ(夫も含む)が一斉にルミカライトを照らし、いきなり会場が最高潮に。

「えええええ!?」「すげえ!www」「ヤバいwwwww」と会場がどよめいているのを聞いて、ニヤニヤが抑えきれない私は撮影係。練習したとはいえ、リハーサルないから緊張して声うわずるよね〜とか、どこか冷静に思いつつ。

ステージの横には一緒に歌っている子どもたち

歌い終えたあとに感想を聞いたら「めっちゃ気持ちよかった〜〜〜!!!」でした。かなり緊張していたものの、それ以上に充実したっぽいです。そして、友達や大人から「スゴかった!!」「さすがー!!!」と称賛され、「ずるい!あんなんアリかよ〜!!」「来年は私もアレやりたい!!」と一部に火を着けていました。当の本人は「来年は町内会枠でもっとがんばる!!」と意気込んでいますが、正直どうなることやら。

なお、プログラムの最後に小学生のダンスグループがキレッキレの踊りを見せたらしく、「アレもいいな〜〜!!」と楽しそうでしたが、贔屓目なしに見ても、一番美味しいところを持っていったのは娘だと思います。

これを資質で振り返ると……

  • 町内会長や青年会に直訴する → 〈戦略性〉×〈社交性〉
  • 短期間で効率的に特訓して上達する → 〈戦略性〉×〈最上志向〉
  • 歌のパフォーマンスで会場を沸かせる → 〈コミュニケーション〉×〈ポジティブ〉×〈自我〉
  • スポットライトを浴びて称賛される場で輝く → 〈最上志向〉×〈社交性〉×〈自我〉
  • 他のグループとは異なることで脚光を浴びる → 〈着想〉×〈自我〉

といった才能が活かせていたエピソードでした。8位にあるとはいえ、やっぱり〈自我〉は強いですね。仮面をかぶってステージに立つと理想の状態になりきると言われている才能でもありますが、曲の終わりに下を向いてマイクを高く掲げていた姿は、まさに「アイドル」でした。

本人は歌や音楽の道を目指しているので、〈未来志向〉もありますね。ちょこちょこ曲をつくっていますが、世間から批判されるのが怖いこともあり、私にだけ聞かせてくれています。そして私の〈最上志向〉は容赦なくぶった斬る。

親が子どもの強みを発見するポイント

うちは私がストレングスファインダーオタクなので、資質を共通言語にして子どもたちと話すことが多いです。また、口には出さなくても「その話は〈戦略性〉の賜物だな〜」とか「さすが〈最上志向〉だな〜」とか思うことも多いです。あまり資質の話ばかりしていても飽きるだろうと思っているのですが、娘は前のめりで聞いてくるので、そのまま1時間くらい一緒にエピソードを語り合うこともあります。

上記からストレングスファインダーを除くと、以下のような2つのポイントがあります。

  1. 子どもは、親の「好き」を取り込む
  2. 子どもは、親が認めてくれると自尊心が育つ

これは私の経験談なので、ちゃんと知っておきたい方には以下の書籍がオススメです。Gallup公式の子育て本ですよ。

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子育てしながら自分の強みも発見できる、具体的な実践書です。10歳に満たない子どもの強みの見つけ方や、10歳以上の子ども向けのストレングスファインダーを解説した内容も含まれています。まだ日本語で受けられるものではありませんが将来的には……?

子どもは、親の「好き」を取り込む

子どもは、良くも悪くも親(養育者)の姿を自らの人生のロールモデルにします。だから幼いうちは養育者の真似をして、存在承認された言動を取り込んでいきます。そして社会を知るにつれ、取り込むロールモデルが多岐にわたっていきます。よく、夫婦仲の良い親の子どもは精神的に安定すると言われますが、お互いに自立した個人の状態をロールモデルとするためでしょう。

つまり、親が楽しそうにしていると、その姿が子どものロールモデルとして取り込まれます。ストレングスファインダーでキャッキャウフフしている私を見て、彼らがストレングスファインダーに興味を持ったことも自然な流れです。

ちなみに、夫はアニメや漫画やゲームに(ゆるく)ハマっていて、書斎という名の漫画部屋があるので、子どもたちも漫画は読んでいました。とはいえ漫画以外の活字が読めないのはマズイなと思った私(の〈戦略性〉×〈最上志向〉)は「54字の物語」から文章の面白さに慣れさせた結果、今では普通に小説を読んでいます。

意味がわかるとゾクゾクする超短編小説 54字の物語 #PR

2023年12月現在、11巻まで発刊されています。読み聞かせボランティアの際に読むと、子どもたちからの反響がとてもよく、いつも盛り上がります。巻数が上がるごとに教養を求められる内容が多いため、低学年だと理解しにくいことも多いかもしれません。また、文字遊びの要素もあるので読み上げでは限界がある作品もあります。それらを差し引いても読み応え抜群。個人的に大好きなのは、9巻のクイズです。

話を戻すと、親が「楽しい」「好き」と思うことを子どもに聞いてもらい、その感想を聞いてみると、彼らの無意識下にある感性を刺激します。慣れないうちは「別に……」と、言語化できないのが当たり前。子ども本人が大人に話を聞いてもらっていないなら、なおさらです。焦らず、好きなものをお互いに語り合う時間を大切にしてください。そこから必ず伸びていきます。

子どもが何を取り込んで人生戦略に活かすのかはとても複雑なので一概には言えませんが、少なくとも目線を合わせた対話は子どもをぐんぐん成長させますよ。もし、ストレングスファインダーほどではなくても強みを診断したいのであれば、10歳からできる「VIA」がオススメです。10歳未満の子どもには、親の自尊心を育てるほうが効果的

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子どもは、親が認めてくれると自尊心が育つ

これは「まあそうだよね」と当たり前に思う方が多いですが、「褒める」のではなく「認める」のがポイント。ストレングスファインダーが便利なのは、「それって〈最上志向〉の強みっぽいねえ」「〈着想〉出ちゃったねえ」なんてことを話せるためです。先日も娘とストレングスファインダー談義をしている際、こんなことがありました。

娘「私、よくアドバイスを求められるんだけどさ、“ここのこういうところが好き!” とか “この◎◎、最高!” とか言ってから、“○○をこうするともっと良くなるかな〜” って伝えることにしているんだよね。これって〈戦略性〉?」

私「〈戦略性〉もだけど、〈最上志向〉もにじみ出てるかなあ……あとは〈コミュニケーション〉と、〈社交性〉か〈ポジティブ〉かな」

娘「どういうこと?」

私「相手が受け取りやすいようにとか、相手の背中を押すために言葉を選んでるのかなって思って」

娘「そうそう!アドバイス求められたら、背中を押したい!これが〈ポジティブ〉なのかー」

私はひとつもほめていないどころか、レッテル貼りスレスレの分析をして仮説を伝えているだけなんですが、娘は「自分を理解してもらえた!自分の言動を言語化してもらえた!!」と嬉しくなったようです。これ、大人も同じメカニズムで自尊心が育ちます。初めてストレングスコーチングを受けると、自分のことを認めやすくなるのはこういう仕組み。ちなみに最初のセリフは、娘がまだまだ小さい頃、お絵描きしていた彼女に対して私が言っていたことそのまんまで笑いました。ホントに取り込んでる……こっわ……。

そして認められた行動は強化されて、「強み」として磨かれていきます。

ストレングスファインダーを使わなくても、養育者が「それって○○……ってコト?」と自分の理解を通して子どもに伝えると、子どもは承認されたと受け取ります。もしそれが違っていても、「○○というか、□□みたいな感じ」「□□なんだねえ」「そうそう、□□」と違和感を共有し認めながら、対話を続けていけば良いのです。

まとめ:なぜ自己理解が大切なのかを子どもたちから学んだ

今でこそ、「こんなに素晴らしく育った彼らの親の顔が見てみたいわ」とか言っちゃうくらいには、親育ちが楽しくて毎日がエブリデイなのですが、私の両親は離婚しており、母親にはダブルバインドで育てられましたし、自分が親になるのは不幸が連鎖するだけだと思っていました。実際、子どもを置き去りにして2週間ほど家出したこともあります(姑と夫がいるので、私がいなくても生活に支障はないと考えて実行した〈戦略性〉)

そんな親でも素直に育ってくれたうちの子どもたちは実際にスゴイんですが、あらゆる子どもたちはスゴイです。何がスゴイって、大人よりも才能が開花するスピードが段違いなこと。これは子どもに関わっていると、経験的に納得できる事実です。認めるとぐんぐん伸びていきますよね。

論文を調べてみると、フロリダ大学で行われた25年間の調査や、クライストチャーチにおける30年間の追跡調査スウェーデンにおける4年間の追跡調査など、思春期前後の自己理解が後の成果に与える影響に関する研究はいくつか行われており、若いうちから自己理解や自己制御を高めることは、さまざまな成果に肯定的な影響を与える可能性があるようです。ただし、明確に因果関係を示すものではないため、あくまで高い可能性のひとつとして。

そんな自己理解や自己制御は、車の運転と似たようなものです。適切な動かし方や車幅の感覚がわからないと、ぶつかってケガをしたり、人を傷つけたりしてしまいます。それを怖れてしまうと、公道の流れに乗れなかったり、ひどいときにはエンストして動けなくなってしまいます。

人間は車と違って、講習もなく免許もなく、自分自身をハンドリングしていかなければならないのですが、若いうちから「自分を運転するような感覚」を持つことができれば、この先の人生で必要以上に傷つくことも、傷つけることもなくしやすくなりますよね。成人するまでの時期を「教習所」と考えて、自分の長所と短所を運転できるような感覚を身につけられれば、そりゃ肯定的な影響もあるでしょうよ。

娘のように影響力系の資質が高い、スポーツカーのような場合はなおさら、広い道路を走れるように環境を調整していく必要がありますし。生まれたときから、道路が整備されているとは限りませんから。〈未来志向〉を持つ親としては、「広い道路が整備されている環境もある」ということを一緒に見てみるだけで十分かなとも思っています。

ということで「ストレングスファインダーのエピソードトーク Advent Calendar 2023」の5日目でした。他の日程に関しては以下をご覧ください。

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ストレングスファインダーの強みエピソード(母から見た娘の事例)

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著者

話しているとゴキゲンになれるメンタルマネジメントの人。ストレングスファインダー®を扱うGallup認定ストレングスコーチです。心理学はエリック・バーンの交流分析とカール・ロジャーズの傾聴が大好き。WordPressの勉強会やサイト制作、ウェブマーケティング支援など、ウェブ方面でも色々とやっています。登壇は楽しく役立ちわかりやすく、がモットー。

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