はい、ごめんください。Gallup 認定ストレングスコーチの小杉です。
個人が持つ才能を見つけることはもちろん、仕事や人生を充実させるために活用するためのツール「クリフトンストレングス®(ストレングスファインダー®)」の34資質について解説していくシリーズ。
今回は〈活発性〉(かっぱつせい/Activator®)です。TOP5に入るのは7%くらいなので、そこそこレアな資質です。そして影響力系らしい強力なエネルギーを持っています。
- (行動力があるため)さまざまな事をしている
- (動きが素早いため)メールやメッセージの返信が早い
- (じっとしていられず)物事が決まったらすぐに動き出す
総じてせっかちな印象があるかもしれません。Gallup公式サイトはこちら(英語)👇
ストレングスファインダーの〈活発性〉とは?
〈活発性〉さんは物事や考えについて話し合うだけでなく、今すぐ実行したいとウズウズします。行動によって学び、どんな状況でも情熱を発揮するため、周囲も駆り立てられます。「最悪の行動は行動しないこと」をモットーに、失敗を恐れず突き進み、経験を糧にするイノベーターです。
行動を起こすことに強い魅力を感じるため、考えるよりもまず行動します。なぜなら行動は思考の延長線上にあり、考えるだけでなく経験することを大切にしているためです。ですから、失敗を恐れることなく新しいことにも挑戦しますし、未知の状況にも臆することなく飛び込む勇気を持っています。
「いつやるの?今でしょ!」が流行語になった時代もありましたが、〈活発性〉さんにとっては当たり前の価値観です。今すぐ行動することで生まれる推進力が他者やチームを刺激するため、何かを始めたり再活性化したりしてくれます。
「相手を変えたい、状況を動かしたい」といった欲求の強い影響力の資質の中でも、「今すぐやろう!」と発破をかけます。急かすようにも思われますが、本人は「待っていられない」のです。ですから、チームに声をかけて動き始めて、しばらくしてから後ろを振り返ったら、まだ全員スタート地点にいた、なんてことも少なくありません。他者より3倍のスピードで生きていると考え、そのスピードを活かせる環境に身を置くと才能を発揮できます。
〈活発性〉さんの口癖「まず、」
〈活発性〉さんはアレコレ考えているよりも、とにかく始めたい。その欲求が口癖などにも表れます。
- 「いつやります?(ウズウズ)」
- 「まずやってみないと、わからないですよね?」
- 「待っているだけじゃ、何も変わらないですよ」
- 「同じ後悔するなら、やらないよりやったほうがいいでしょ?」
- 「もう始めて良いですか?」
また、〈活発性〉さんの言う「なるはや」は「今すぐ」、「あとで」は「このあとすぐ」の意味があるので、お互いに期限は具体的に伝えましょう。〈活発性〉さんの行動が早い場合がほとんどなので、ペースの認識を合わせることは大切です。すべてを理解する前に動き、動きながら理解して調節するのは〈活発性〉さんの特徴ですが、裏を返せば〈活発性〉さん特有の行動なので、相互理解が必要です。
すぐに行動するのは〈適応性〉と同じ特徴ですが、〈適応性〉が他者からの刺激によって行動するのに対し、〈活発性〉は自分から行動して他者を刺激するという違いがあります。ですから、〈活発性〉さんの近くにいる〈適応性〉さんは、似たような行動の早さがあるかもしれませんね。
〈活発性〉の感情的な特徴
〈活発性〉さんは英語でも「Activator(活性剤・活性化する人)」ですから、その名のとおり常に活気に満ちています。行動を起こすことへの強い欲求があり、新しいアイディアやプロジェクトを知ると、ワクワクして今すぐにでも飛び込みたくなるほどです。その高いエネルギーは周囲の人々にも伝わりやすく、チームを刺激して推進力をもたらします。
未知の状況に対しても挑戦的で、失敗や挫折は「経験」と捉え、次の行動への糧にします。「やってみなけりゃわからない」「死ぬこと以外はかすり傷」とは、〈活発性〉さんの弁。前向きな姿勢でどんどん進み、自ら経験することによって知識を蓄えます。
このように、行動を起こすことで充実する〈活発性〉さんは、物事が停滞して始まらないと感じたり、行動を制限されると、焦燥感や不満を抱きやすい傾向があります。こうなると、慎重な選択や丁寧な対応が求められるケースにおいて、焦って無駄な失敗をしてしまいやすい状況に。また、始めることや刺激することには長けていますが、「終わらせたい」欲求のある実行力系の資質ではありません。そのため、周囲からは「さまざまなことに手を出すものの、どれも中途半端」と見えるかもしれません。
すべての経験を知識と糧にする〈活発性〉さんにとって「無駄な経験」はひとつもないのですが、周囲やチームに不満やストレスを生み出してしまいます。その不満によって周囲から〈活発性〉さんのアクセルにブレーキをかけようと思っても、より強いアクセルで悪循環に陥ってしまいかねません。
〈活発性〉を含め、影響力の資質は(自らの意図に関わらず)他者を圧倒させることがあるため、自分自身の感情やエネルギーの強さを自覚して、適切にコントロールする必要があります。特に影響力系さんはリーダーとしての立場を求められることが多いため、適切なリーダーシップを発揮したいですね。フォロワーがいなければリーダーではなく、裸の王様に成り果てますから。
〈活発性〉は、短気?
〈活発性〉さんは、プロジェクトが始まるとすぐに行動したくなります。キックオフミーティングで決めたことは、すぐにやるつもりで席を立ちます。他のメンバーが休憩に行っている間に、行動を起こします。締切に間に合うように今週中に取り掛かろうというメンバーがいる中で、〈活発性〉さんはすでに別のタスクに取り掛かっているかもしれません。
このような行動を見て、「待てない人」「短気な人」「ペースを合わせられない人」という印象を持たれることがあります。しかし「忍耐力がなく我慢できずにすぐ怒る」といった意味の「短気」というより、シンプルに「気が早い」だけですね。影響力系資質や実行力資質は、総じて怒りにつながりやすい傾向はありますから、〈活発性〉だけではありません。
〈活発性〉さんにとって「考える=やる」のであって、行動は思考の延長線上にあります。だからこそ、「思考がまとまる=手が止まる」ということも起きます。タスクが完了するわけではない理由はここにあります。ただ、本質的に「刺激する」ことは得意なので、「再始動する」ことはできます。アイドリングストップした状態から復帰させるようなイメージで、また走り出すことができます。
こんな特徴があるため、〈活発性〉さんから見て「まわりが遅い」と感じるようなら、むしろ〈活発性〉さんが早いので、終わっていないものがあれば再始動させて終わらせる、まだ手を付けていないものがあるなら始める、と、〈活発性〉さん自身のスピードの源となるエネルギーを焦げつかせないようにセルフマネジメントしましょう。
〈活発性〉の才能を具体的に活かす
ストレングスファインダーで診断した時点での〈活発性〉は、「始めることに長けている才能」です。ただし先述のとおり「終わらせる」才能ではないため、意識して磨かなければ「行動力はあるけれど、どれも中途半端」と評されやすい特徴もあります。「まわりが遅くてストレス」という方も多いかもしれません。
せっかくの活力ですから、才能であることを自覚して生産的に活かしませんか。ストレングスコーチとして「才能を活かさないのはもったいない」と感じるのは(私が〈最上志向〉であることを除いても)、人それぞれ異なるエネルギーを適切に使うことができると、不要なストレスから開放されて充実するためです。
〈活発性〉の場合、無駄な失敗をすることが激減しますし、場やチームに推進力をもたらします。資質の持つ長所が発揮され、自分にもまわりにも良い影響を与えます。ワクワクする幸せな日常、とか意識の高い話ではなく、シンプルに生きやすくなります。そのような生活を、選べるのです。だからすでに生きにくいとも感じないし、ストレングスファインダーの実用性を感じないという方は、その勢いでぜひと思っています。
〈活発性〉の長所を磨いて強みにする
ビジネスでもプライベートでも、〈活発性〉さんには「停滞させない積極性」という長所があります。初めて顔を合わせるキックオフミーティングで自己紹介の口火を切ったり、ミーティングの途中で停滞感があると次に進めたり、人を募集する際に率先して手を挙げたりします。
そんな〈活発性〉さんの長所が具体的に発揮されると、以下のような行動がみられます(もちろん、ごく一部です)。
- ミーティングで決まったアイディアをすぐに実行に移す。
- 問題や課題が発生した際、即座に解決策を模索する。
- 新しいツールや技術を積極的に試す。
- 他部署との連携を積極的に図り、停滞させない。
- タスクやプロジェクトを迅速に進め、短期間での成果を上げる。
- チーム内での意見交換の場で口火を切る。
- チームやプロジェクトのリーダーとして、メンバーの先頭に立つ。
- 自分へのフィードバックを積極的に受け入れ、即改善に取り組む。
- 新しい市場や顧客をターゲットに、積極的にアプローチを行う。
- タスクの優先順位を迅速に決定して手をつける。
- 新しいスキルの必要性を感じたら、セミナーなどにすぐ参加する。
- 新しいメンバーが入ってきた際、積極的にサポートを行う。
- 緊急時やトラブルが発生した際、迅速に対応する。
- 新しい環境や変化に対しても、行動しながら適応する。
- 自らの意見を発言し、場に推進力を与える。
全体的に感じられるスピード感。率先して行動するのは〈競争性〉にも似ていますが、〈活発性〉は始めたいのであって、勝敗に興味はありません。
たとえば、お互いの様子を伺っているような状況で「誰よりも早く発言する」という結果は両方の資質によく見られますが、〈活発性〉の理由が「早く始めたいため」に対し、〈競争性〉の理由は「1位になりたいため」なので、行動原理が異なります。ちなみに〈調和性〉も「話を進めたい」欲求があるので口火を切ることもありますが、会話がかぶるとすぐに身を引きます。
また、たくさんのタスクを同時進行しているように感じられますが、〈アレンジ〉のように全体を把握してマルチタスクで終わらせる才能とは異なり、〈活発性〉はシングルタスクを反復横とびのように関われる才能です。スピードで解決しています。
そんな〈活発性〉さんには、背中を押してほしいと思った時に相談してみましょう。「そこまで思っているなら、やれば?やらないと見えてこないこともあるでしょ?」と、当たり前のように言ってくれます。
〈活発性〉さんの強みを引き出す声かけ
- 早速動いてくれてありがとう!(行動の評価)
- 動いてみて気づいたことは、お互いにシェアし合いましょう(オープンフィードバック)
- ここまでやった結果を検証して、次に活かしましょう!(検証フェーズの提案)
- もし手が止まったときには、教えてください(再活性化の機会調整)
- 今、想定しているリスクとその対策を教えてください(行動前の注意喚起)
〈活発性〉さんは自分のペースで進みたいため、先に行動していることがほとんどです。しかも本人の活力のほうが高い場合が多いので、声掛けをしてモチベーションを高める必要もありません。ですから、「ちょっと待ってもらえますか?」など、ブレーキと感じられる声掛けをしないことのほうが大切です。むしろ、もっと走り回ってもらうために必要な環境を整えましょう。行動によって思考が刺激されるため、思考の振り返り時間は必要になります。
一度始めたことが一段落すると、違うことを始めてしまうことがあります。そんなときは、再スタートを促すと動けるようになります。行動によってある程度思考が満足している状態(「やってみないとわからない」→「やってみたからある程度わかる」)なので、完了までのプロセスを確認しましょう。終わらせることに興味はなくても、終わらせたくないわけではありませんから、「終わるまでやってみないとわからない」と判断すれば何度でも行動できます。
また「早く行くならひとりで」のスタンスなので単独行動が目立ちますが、チームとしてプロジェクトを成功させるなら「遠くへ行くならみんなで」を意識してもらう必要があります。失敗を怖れないのが〈活発性〉さんの良さですが、チームや組織に大きな影響を与えるような立場の場合、失敗を過小評価して大きな損失を産んでしまい、信頼を失うような状況になりかねません。
次項にあるように、他の上位資質を活かして〈活発性〉のエネルギーを適切にコントロールする必要があります。
〈活発性〉と他の資質との組み合わせ
ストレングスファインダーには他にも多くの資質があります。例えば、〈戦略性〉は、カーナビのように目的に向かうための道のりをいくつも想定する才能です。〈慎重さ〉は、しっかりと準備して無駄な失敗をしないようにリスクヘッジする才能です。このような他の資質と〈活発性〉を同時に上位に持っていると、「何かにつけてスピード感がある」という印象をもつことでしょう。
影響力系資質はエネルギーが大きいため、13〜15位くらいにあっても発揮されやすく、〈活発性〉は上位にあるほど「とにかく早く始めたい」という欲求が強くなります。以下に組み合わせの一例を挙げますが、他の資質や経験にも大きく左右されることをご承知おきください。
- 活発性 × 達成欲:タスクに素早く取り掛かり、圧倒的な量の作業をこなす。
- 活発性 × 適応性:外部からの働きかけに対し、即座に反応する。
- 活発性 × 分析思考:納得感のあるロジックを持ち、検証サイクルを素早く回す。
- 活発性 × アレンジ:多くのタスクを把握し、マルチタスクで実行しながら調整する。
- 活発性 × 信念:「即応」を信念とし、迅速さを自分にも他者にも求めて行動する。
- 活発性 × 指令性:リーダーシップを発揮し、素早い推進力をもってチームを先導する。
- 活発性 × コミュニケーション:早口でもわかりやすい説明で聴衆を魅了する。
- 活発性 × 競争性:ライバルよりも先手を取って、先行者利益を確保する。
- 活発性 × 運命思考:「思い立ったが吉日」とばかりに、チャンスに意味を見出し行動する。
- 活発性 × 公平性:不公平を察知したら、即座にバランスを戻すためのアクションをとる。
- 活発性 × 原点思考:過去の体験をさっと振り返り、ある程度の見通しを立てて行動する。
- 活発性 × 慎重さ:リスクを念頭に置いて準備した後、スムーズで迅速な行動をとる。
- 活発性 × 成長促進:他者の成長のため、必要なアクションを即座に行うことを促す。
- 活発性 × 規律性:構造化されたルーチンを基に、効率的かつ迅速な行動を展開する。
- 活発性 × 共感性:他者の感情に即座に反応し、感情に寄り添った行動をとる。
- 活発性 × 目標志向:目標に対して迅速かつ直線的なアクションをとる。
- 活発性 × 未来志向:未来のビジョンを決定すると、即座に行動を開始する。
- 活発性 × 調和性:場の議論が停滞しないよう、積極的に確認しながら議論を進める。
- 活発性 × 着想:思いついたアイディアを、まず試してみる。
- 活発性 × 包含 :すぐに人を輪に引き入れ、新しいプロジェクトを始める。
- 活発性 × 個別化:個々のニーズに迅速に対応し、パーソナライズされたアプローチをとる。
- 活発性 × 収集心:気になったことは即座に調べ、知識をアクションに活かす。
- 活発性 × 内省:行動しようと思ったら、まずじっくりと多面的に熟考する。
- 活発性 × 学習欲:好奇心の赴くままに行動し、いくつもの学びを始める。
- 活発性 × 最上志向:質の良さを追求するため、改善サイクルを素早く回し続ける。
- 活発性 × ポジティブ:ポジティブなエネルギーで即座に行動を起こす。
- 活発性 × 親密性:深い信頼関係の中で頼まれたことに対して、迅速に対応する。
- 活発性 × 責任感:約束したことは、できるだけ早くコミットして完遂する。
- 活発性 × 回復志向:問題や困難に対して、即座に解決策を見つけ行動する。
- 活発性 × 自己確信:自分の信じる道を、迷わず即座に挑戦していく。
- 活発性 × 自我:自らの使命を果たすため、エネルギッシュに行動する。
- 活発性 × 戦略性:行動しながら戦略を調整し、颯爽と目的地へ進んでいく。
- 活発性 × 社交性:新しい方々へエネルギッシュに関わっていく。
やはり早さが持ち味の〈活発性〉さんは、何かが起こっても素早く挽回できるのも特徴です。また、自分が待ちたくないため、相手を待たせないように行動します。ただ、始めたい時にタイミングを逃して着手できなかった時、他に興味が移ってしまって手を付けられていない、ということも起こりやすいです。他の上位資質でカバーしながら、意識して着手しましょう。ちゃんとノッてきます。
〈活発性〉がTOP5に入っている場合のみですが、ストレングスファインダーを受けた際にダウンロードできる「インサイトガイド(強みの洞察ガイド)」を読んでみることをオススメします。使い方を記事にしてあるので、参考にしてください。ちなみに、私(コスギ)の〈活発性〉の記述は代表プロフィールにあります。
まとめ
資質が上位にあるか、下位にあるかでだいぶ動きが異なるのですが、行動が早い〈活発性〉さんは中位以下に資質を持つ方と比べると3〜5倍(経験値)のスピードで行動しています。
戦略的思考力と合わさると思考スピードが早いですし、人間関係構築力と合わさると迅速に応答しますし、影響力と合わさると決断→行動のスピードが早く、実行力と合わさると仕事が早い。「始める」ことに長けているので、「終わらせたい」実行力と合わさると、その仕事量は推して知るべし。
ちなみに、ストレングスコーチのトレーニングでも〈活発性〉同士でコーチングを行ったことがあるのですが、普段のコーチングよりもテンポが早く、オブザーバーさんからは「ついていくのがやっとで、あまりメモできていないです……」という感想をもらったほどです。
そんな〈活発性〉を私(コスギ)は5位に持っているのですが、上位資質特有の感覚として、自分の行動が早いという自覚はありませんでした。「余った時間はこれやっていよう」と、やりたいことをちょこちょこやっていたので、まわりが遅いという感覚もありません。これは私が戦略的思考力を持っていて、自分の時間として調整しやすいのも理由です。
今振り返ってみると、授業中のノートには落書きばかりしていたのですが、板書を理解できれば自分の時間があったんですよね。高校の後期や大学時代の落書きが減ったのは、さすがに余裕がなくなっていたせいかもしれません。あとは単純に眠かったとか……。
それでもストレングスファインダーを知ってから、「確かに自分は早いかもしれない」と思うようになりました。10分程度のワークは3分くらいで終わります。〈戦略性〉も持ち合わせている(〈活発性〉と一緒によく上位に出てくると言われています)ため、「あー……はい、はい、はい」くらいの感覚。周りを見ると、まだじっくり取り組んでいる方ばかりです。終わっているのは、同じように〈活発性〉を持っているメンツ。
確かに行動は早いかもしれませんが、私の場合はどちらかというと「今やらないと忘れてしまうから、やる」という感覚が強いです。実行力資質がTOP10にない(13位に達成欲)こともあり、意識しないとすぐ気が散ってしまい、終わらせることに興味がなくなります。自分だけで行うものは瞬時〜短期プロジェクトのみですから、私が中長期に関わって仕事できるのは、仲間とクライアントさんのおかげです。
〈活発性〉の失敗エピソードとしては、とあるイベントのリーダーをやったときのことが私の教訓になっています。全員ボランティア参加なので、なるべくメンバーの負担を減らそうと思い、良かれと思ってアレコレ手を回していたら、チームに疎外感を生み出してしまっていました。私としては「やってみないとわからないことばかりだから、先にある程度やっておいて、みんなにシェアしよう」と思っていたのですが、先を見通せない状況なのにコスギが勝手に動いて色々やっているわけです。チームメンバーにしてみれば、何が起きているのか把握できず、何をしたら良いのかもわからず、協力したくてもできない。チームとして動いている感覚がないと言われ、号泣して大反省しました。
このときの経験から、自分の上位資質は「こんな私に才能なんてない」と自己卑下して良いものではなく、「自分の感覚は自分だけのもので、他者とは違う」ことを自覚し、対処する必要があると肝に銘じています。この経験がなかったら、私は今以上に、チームの感覚をわからなかったでしょう。リーダーをするのは正直まだコワイんですけども、この怖さを大切にしたいと思っています。
このような特性は、ストレングスファインダーを知って自分を理解し、認識し、結果的に感謝できたことで意識して活かせるようになっています。とはいえ人間なので暴走することもありますが、それでも振り返ることができるようになりました。
もし、「誰もついてきてくれない、自分は孤独でやるしかない」などと開き直っていることがあれば、一度はお話ししてみませんか。才能を焦げつかせてしまうのは、世界の損失ですよ。
\ 資質の特徴から紐解くのでわかりやすい /