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〈アレンジ〉さんの特徴は?クリフトンストレングス®(ストレングスファインダー®)の組み合わせも含めた徹底解説

はい、ごめんください。Gallup 認定ストレングスコーチの小杉です。
すべての人が持っている “才能” を言語化して生産性を上げるツール「クリフトンストレングス®(ストレングスファインダー®)」の34資質について解説していくシリーズ。

今回は〈アレンジ〉(Arranger®)です。〈アレンジ〉さんは複雑な状況や多くの要素を効率的かつ柔軟に整理し、最適な方法で組み合わせていく才能です。34資質中、唯一マルチタスクを得意とする才能です。

  • (効率的に構造化するため)複数の要素を組み合わせて全体計画を最適化する
  • (全体を把握してるため)予期せぬ変化にも柔軟に対応し、計画を調整する
  • (人的リソースを活かすため)複数のタスクを最適な人に依頼する

といった態度を取ることが多いです。Gallup公式サイトはこちら(英語)👇

Gallup.com
The Arranger Theme: How You Can Productively Aim Your CliftonStrengths Talent Learn about your Arranger talents -- how they can help and hinder you, and how you can use them most effectively in this 2018 edition of Mastery Monday.

このストレングスファインダー徹底解説は、Gallup社の公式見解ではなく、あくまで弊社カエルコムニスの知識と経験に基づいた内容です。気になった点や違和感がありましたら、SNSやお問い合わせフォームよりご指摘・ご相談ください。
なお、このページへのリンクや引用(not 転載)、SNSでの言及は大歓迎です。

目次

ストレングスファインダーの〈アレンジ〉とは?

〈アレンジ〉さんはリソースとして扱える複数のシステムやプロセスを組織化し、生産性の高い状態をつくりだします。把握した全体タスクを複数人で同時進行させるべく他者に依頼するため、人を活かすことにも長けています。状況が変わればその影響に応じて計画を柔軟に調整し、常に効率を追求しています。

〈アレンジ〉さんはリソースとして扱える複数のシステムやプロセスを組織化し、生産性の高い状態をつくりだします。把握した全体タスクを複数人で同時進行させるべく他者に依頼するため、人を活かすことにも長けています。状況が変わればその影響に応じて計画を柔軟に調整し、常に効率を追求しています。

基本的に〈アレンジ〉さんは、手元にたくさんのリソースがある状態を好みます。この「リソース」は「自分が把握して動かせるもの」という意味で、素材、ツール、仕組み、人、工程、パーツなど多岐にわたります。

たとえば料理好きな〈アレンジ〉さんの冷蔵庫は、色々なものがミッチミチに詰まっているのではないでしょうか。一見カオスに見えても「作りたいものがいつでも作れる」状態になっているはずです。毎日お弁当を作る必要があるなら、常備菜や冷凍食品が多いかもしれません。ホットクックなど、マルチタスクを促進できる方法を好む〈アレンジ〉さんもいます。

とはいえ生産性を上げたい才能なので、食事は最低限にして、優先順位の高いタスクに時間を割いていることもあるでしょう。何をもって「効率的に生産性を上げる」と考えるかによって行動は変わりますが、共通するのはその柔軟性。

〈アレンジ〉さんは、予期せぬ出来事が発生しても臨機応変に対応することが得意です。たとえば、クライアントとの打ち合わせ予定だったスタッフが病気で欠席しても、代理できそうな人に相談して対応内容の確認を依頼しつつ、代わりの者が対応する旨をクライアントにメールするなどして、テキパキと対応します。

「課題を解決したい、終わらせたい」といった欲求の強い実行力の資質の中でも、〈アレンジ〉さんは複数の要素を組み合わせて「できるだけ同時に終わらせたい」と、効率の最大化を追求しています。ソロで活動するときはツールや仕組みに頼りますが、グループで活動すると人に頼りながら自分も動けるので、やはりチーム活動を好む傾向にあります。メンバーを活かしてくれるので、頼もしい存在ですよね。

〈アレンジ〉さんの口癖「お願いできますか?」

〈アレンジ〉さんは「自分だけでやるより、できる人にお願いしたほうが断然効率的」と考えるため、人的リソースも大切にするコラボレーションの天才です。とはいえ「人を駒のように扱う」というわけではありません。適切な人物に適切にお願いしないことには、逆効果だからです。仕事を任せられそうな人に相談して、本人が承諾したら任せ、その間に自分ができそうなことをやるのが基本です。

  • 「◎◎さん、この仕事をいついつまでにお願いできますか?
  • 「◎◎さんなら、この担当が最適だと思うのですが、いかがですか?
  • 「このプロジェクト、◎◎さんと□□さんとで一緒にやりましょう
  • 「あのタスクより、先にこっちをやったほうが効率的ですね」
  • 「当日の香盤表を組んだので、皆さん確認をお願いします」

〈アレンジ〉さんはよく、オーケストラの指揮者やジャグラーに例えられます。これは、「全体を把握しながら」「たくさんのモノゴトを手際よく最適化する」という2つの特徴が〈アレンジ〉さんをとてもよく表しているためです。

元々、実行力資質は(手を動かしたいために)口数が多い方ではないのですが、〈アレンジ〉さんを観察すると、よく「お願い」しているシーンが見られるのではないでしょうか。

〈アレンジ〉の感情的な特徴

実行力資質はそこまで感情に左右されないため、〈アレンジ〉さんも感情的になることはあまりありません。モノゴトが効率的に進み、場合によっては調整して整理し、最適化できる環境で静かな充実感を得ています。もし予期せぬトラブルが起きて計画が狂ったとしても、新しい状況に合わせて冷静に計画を調整します。お手玉しているジャグラーにカップを投げたら、カップも一緒にジャグリングするくらいの対応力があります。

ですが、「自分で組み替えて最適化」できない環境には、ストレスを感じてイライラしやすくなります。必要な変化を起こしたいので、変化の少ない安定した環境や、手順を変えられないルーチンワークは、〈アレンジ〉の才能を活かせる状況とは言えません。そういう意味では、自分で環境を選ぶか、自ら環境をつくる必要の高い才能と言えます。

つまり、マネージャーやディレクターのような、全体の動きを見ながらリソースをコントロールできる立場で本領発揮します。資質で職業を決めることはできないので業種はスキルや経験によりますが、全体を管理できるほうが才能を活かせます。マネジメントスキルを磨いておくと、強みになりやすいですね。

〈アレンジ〉さんは、他人任せ?

〈アレンジ〉さんは、複数の要素や人を組み合わせて最適化することが好きだし得意なので、他者に依頼しながら仕事を進めることが多いです。これは「他人に任せてばかりで自分でやらない」という印象を持たれることがあります。

たとえば、心理的所有感を持って自分の仕事を行う〈責任感〉の上司が、他の人に仕事をお願いしている〈アレンジ〉の部下を見ると「お前の仕事なのに、他の人に任せるとは何事か!」と、マイナス評価につながってしまうことも容易に想像がつきます。

〈アレンジ〉さんが他者を巻き込んで物事を進めるのは、目の前のタスクよりも全体の成果の効率化を優先するためです。つまり、上記の例では「任せられた仕事に関連しているタスクをやっている人にお願いして、自分は他の仕事を引き受けたほうが効率的」と考えて行動している可能性が高いのです。

このように、「上司よりマネジメントスキルが高い」と考えられるケースも起きるのがまさに “才能” ですが、部下と上司の立場から見える「全体」の認識は異なる場合も少なくありません。〈アレンジ〉さんが「もっとこうしたほうがいいんじゃないかな……」と思って動きたくなる場合は、自分の視座からは見えていない盲点があるかもしれないと意識しておくことをオススメします。

そして、チームに〈アレンジ〉さんがいる場合には、できるだけ情報を共有し、全体を把握しておいてもらいましょう。情報と合わせてプロセスもリソースとして把握する必要があるため、新しい現場に即戦力で動ける才能ではありませんが、馴染むと強力なマネジメント才能を発揮します。

では、〈アレンジ〉さんは最強のマネージャーかというと、そうとは限らないのが面白いところ。

行き過ぎた効率化は「効率厨」と揶揄されるくらい最適化が目的となって、さまざまなものをひっくり返してしまう恐れがあります。〈アレンジ〉さんのダイナミックな組み換え力は素晴らしい才能ですが、特に人的リソースに関してはコミュニケーションが足りなくなると、その変化についていけない人が続出します。

また、複数のプロジェクトを同時進行で行うために、関わるチームにフォローが足りないと、「丸投げされているのではないか」と感じることもあります。そうなると、スムーズにコトが運ぶどころの話ではありません。〈アレンジ〉さんは信頼して任せていても、相手から反感を買うのはもったいないですね。

〈アレンジ〉さんのキモは「リソースの把握と、ゴールへのプロセスの共有」です。脳内の香盤表を共有して、焦らず全体を最適化していきましょう。指揮者が楽団を率いるには、適切な楽譜を渡さないと始まりませんよね。

〈アレンジ〉の才能を具体的に活かす

〈アレンジ〉の資質イメージイラスト:クライアントの好みに合わせてアレンジする花屋の男性 / generated by Midjourney

ストレングスファインダーの診断によってわかる〈アレンジ〉は、「マルチタスクを可能にする才能」です。あくまで可能性の話で、それが適切に実行できるかどうかは別。大量のリソースがあればいいのではなく、システムやプロセスに焦点を当て、全体を把握していることが大前提として必要です。そういった条件を整えていきましょう。

〈アレンジ〉の長所を磨いて強みにする

リソースとプロセスを把握した〈アレンジ〉さんは、直感的な行動で生産性を高めています。最適化や変革に執着しているのでなければ、ほとんどの場合、長所として発揮されていることが多いのではないでしょうか。立場の違いによってコントロールできる範囲が変わるため、以下はあくまで一例です。

  • 異なる部署から集まったメンバーの役割を適切に配置し、協力体制を築いてプロジェクトを遂行する
  • 突発的なトラブルが発生した際でも適切な人に依頼して、迅速に問題を解決する
  • 限られたリソースを適切に組み合わせ、効率的なフローを構築する
  • プロジェクトの最終段階で細かな調整を行い、全体のクオリティを向上させる
  • タスクの優先順位を適切に判断し、効率的に業務を進めるスケジュールを作成する
  • 異なる背景を持つチームメンバー間の橋渡しをし、チームの一体感を高める
  • タスクの分担と進捗管理を適切に行い、複数のプロジェクトを成功させる
  • チームのフォローアップと進捗確認を含め、適切な声かけとフィードバックをおこなう
  • リソースの不足や制約がある状況でも、工夫を凝らして目標を達成する
  • チームメンバーの強みを理解し、適切なポジションに配置して分担する
  • 顧客のニーズに対し、サービスや商品を最適なタイミングで提供するプロセスを構築する
  • タイトなスケジュールの中でも、適切なリソースで対応し目標を達成する
  • 状況が変わった際に柔軟に対応し、プランを調整することで、目標達成を図る
  • 多くの情報やデータを整理し、適切な意思決定をサポートする
  • 他部署や外部組織との連携を円滑に進め、プロジェクトの進行を加速させる

〈アレンジ〉さんは時に、自分のチーム以外の部署や外部組織すらも組み込もうとすることがあります。ただ巻きこむだけではなく「そのほうが効率良く目標を達成できるから」が理由なので、〈アレンジ〉さんがそのように考える思考プロセスを共有しましょう。

生成AIなどによって効率化を促進するのも、〈アレンジ〉さんは得意かもしれませんね。

〈アレンジ〉さんの強みを引き出す声かけ

環境の影響を受けやすい〈アレンジ〉さんなので、周囲が「ある程度任せたほうが、充実して仕事に取り組める」と知っておくと強みを引き出しやすいです。そのために必要な情報を確認し、相談できる体制をつくっておきましょう。

  • 「このプロジェクトをコーディネートしていただきたいです」(プロジェクトを任せる)
  • 「現在のプロジェクトについて、スムーズでないと感じることを教えてください」(視座を借りる)
  • 「効率的なフローを構築するために、足りていないと感じる情報は?」(盲点を言語化する)
  • 「この問題に対して、どうするのが最適だと思いますか?」(直感を借りる)
  • こうやったらいいのに、と思うことは何ですか?」(直感を借りる)

〈アレンジ〉さんの視座は、組織全体を改善できる可能性を十分に含んでいます。ただし、その視座がいつも正しいとは限りません。

しっかりと準備して無駄な失敗をしたくない〈慎重さ〉さんや、毎日安定したルーティーンを継続したい〈規律性〉さんにとって、納得できない変化は混乱を生むものでしかありません。長期的な活動によって最適化される才能があることも把握しておけば、〈アレンジ〉さんはチーム全体の最適化を行えます。

とても高いポテンシャルのある貴重な才能ですから、焦らず磨いていきたいですね。

〈アレンジ〉と他の資質との組み合わせ

〈アレンジ〉の資質イメージイラスト:たくさんのボールを扱うジャグラーの女性 / generated by Midjourney

ストレングスファインダーの他の資質、例えば〈責任感〉は、誠実な姿勢で目標にコミットする才能です。〈個別化〉は、個別のニーズにアプローチをカスタマイズできる才能です。このような他の資質と〈アレンジ〉が組み合わさると、効率化の際に他の上位資質の特徴が出やすくなります

TOP5に以下の組み合わせを持っていてもスキルや立場によって出方が変わりやすい才能なので、あくまで一例として参考にしてください。ただ、「何のために効率化したいのか」はわかりやすいと思います。

  • アレンジ × 達成欲:メンバーや自分のスケジュールを最適化して、可能な限り多くのタスクをこなす
  • アレンジ × 活発性:全体のフローを適宜変更しながら、新しいプロジェクトに挑戦する
  • アレンジ × 適応性:状況の変化に応じて、チームの構成や役割分担を臨機応変に改善する
  • アレンジ × 分析思考:データや最新の情報を元に、最適なリソース配置や戦略を導き出して実践する
  • アレンジ × 信念:自らの信念に基づいて人やリソースを配置し、フォローしながら目標達成を図る
  • アレンジ × 指令性:状況の変化に応じた最適な配置とタスクを指示してチームを牽引する
  • アレンジ × コミュニケーション:プロセスを変更する必要性をわかりやすく伝え、組織を変革する
  • アレンジ × 競争性:ライバルや業界の動きにいち早く応じ、より効果的なリソース配置や戦略に変更する
  • アレンジ × 運命思考:目標達成のために、部署や派閥を超えたコラボレーションを促進する
  • アレンジ × 公平性:不公平感のないリソースの組み換えを行いながら、仕事の効率化を促進する
  • アレンジ × 原点思考:個々の背景事情からしっかりと把握し、適切に配慮して業務効率を高める
  • アレンジ × 慎重さ:目標達成のため慎重に準備を重ねたうえで実践し、想定内の範囲で活動を調節する
  • アレンジ × 成長促進:新しいメンバーでも生産性を上げ、成長を実感できるようなリソース配置を行う
  • アレンジ × 規律性:一定のルールを基準にしてリソースや人の配置を調整し、効率的な運営を図る
  • アレンジ × 共感性:他者の感情や状況を尊重したリソースを配置し、自らはサポートに力を入れる
  • アレンジ × 目標志向:生産性を最大化するため、綿密に最適化されたスケジュールを計画して実行する
  • アレンジ × 未来志向:将来を見据えた中長期的な視点から、リソースや戦略を調整しながら実践する
  • アレンジ × 調和性:相手に合意を取って仕事を依頼し、その進捗を確認しながらプロジェクトを進める
  • アレンジ × 着想:斬新な方法でリソースの最適化を実施し、イノベーションを起こす
  • アレンジ × 包含 :異なるバックグラウンドを持つ人材を適切に配置し、相乗効果を生み出す
  • アレンジ × 個別化:個々の強みや特性を考慮し、適材適所で生産性を高める
  • アレンジ × 収集心:集めた多くの情報やリソースを、必要に応じて組み替えながら効率的に進める
  • アレンジ × 内省:最も効果的な方法を選択するため、さまざまなリソースを熟慮してから実践する
  • アレンジ × 学習欲:効率的に生産性を高めるため、新しい知識やスキルを積極的に取り込む
  • アレンジ × 最上志向:徹底的に無駄を省き、常に最大効率を目指してマルチタスクを実行する
  • アレンジ × ポジティブ:適切な人に仕事を依頼することで、相手のモチベーションを高める
  • アレンジ × 親密性:強固な信頼関係の中で、柔軟性の高いリソース配置や人材活用を行う
  • アレンジ × 責任感:目標を達成するまで、自らの采配に責任を持ってまっとうする
  • アレンジ × 回復志向:問題に対して最適なリソースで対応し、効率よく迅速に解決する
  • アレンジ × 自己確信:自らの確固たる判断でリソースを組み換え、プロジェクトを前進させる
  • アレンジ × 自我:社会的意義の最大化を前提として、リソースを組み替えながら生産性を高める
  • アレンジ × 戦略性:目標達成のために戦略的にリソースを組み換え、成果を最大化する
  • アレンジ × 社交性:自らのネットワークを広げ、成果の最大化を目指して人をコラボレーションする

〈アレンジ〉さんは「組み換える」という概念でモノゴトを最適化しようとするので、たとえば計画を立てる際にも時系列ではなく「タスクのまとまり」で考えたり、タスクをメンバーにお願いする際にも「得意分野のまとまり」で考えたりするので、それぞれの資質を活かす際にも「まとまり感」があると活かしやすいことがわかります。

TOP5に〈アレンジ〉が入っているなら、ストレングスファインダーを受けた際にダウンロードできる「インサイトガイド(強みの洞察ガイド)」の使い方を参考にすると、ご自身の才能を最大限に活かせるヒントが見つかりますよ。

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まとめ

一番羨ましがられるマルチタスクの才能、〈アレンジ〉。説明を読んでいると、他の資質と似たものを感じるかもしれません。

  • 〈適応性〉は「受動的に変わり」ますが、〈アレンジ〉は「能動的に変え」ます。どちらも高い柔軟性を持っています。
  • 〈戦略性〉は全体を把握して「最適解を提案」しますが、〈アレンジは〉全体を把握して「最適な方法で組み換え」ます。どちらも、ゴールまでの全体を把握することを必要とします。
  • 〈達成欲〉はタスクを「大量にこなして」生産性を高めますが、〈アレンジ〉はタスクを「割り振ったりして」生産性を高めます。どちらも、生産性を高めたい思いは強いです。
  • 〈指令性〉は「全体を統率して作業を指示」しますが、〈アレンジ〉は「適切な人を見極めて作業を依頼」します。どちらも他者を活かします。

どちらも上位に持っていると、似た傾向が更に強まるということですね。

〈アレンジ〉さんは「私よりもできる人がいるなら、お任せしたい」と謙虚な姿勢でいることが多いです。ただ、人を尊重するより効率を求めるあたりが実行力資質なので、目標を達成するためならコロコロと考え方を変え、「やっぱり◎◎さんより□□さんに任せたほうが早いな」と判断することも少なくありません。この柔軟性は、長所でもあり短所にもなりやすいですね。

全体を管理できる立場にいたほうが采配才能を発揮できることは確かですが、その分、組織への影響も大きくなります。度重なる変更によって「何がしたいのかわからない」「ついていけない」と不信感を抱かれてしまっては本末転倒ですから、〈アレンジ〉をちゃんと活かしたい方は一度ストレングスコーチングを受けてみてくださいね。

\ 資質の特徴から紐解くのでわかりやすい /

私(コスギ)の夫は、〈アレンジ〉を4位に持っているのですが、実は妻の立場からはまったくといっていいほど、マルチタスク才能を感じられません(だからよく忘れる)。よっぽど私のほうが〈着想〉×〈戦略性〉×〈最上志向〉×〈活発性〉の組み合わせで臨機応変に動いているんじゃないかと思うほど。

彼自身も、あまり〈アレンジ〉才能の実感がなかったそうですが、

  1. 効率化はしたい、むしろ効率厨(自分がいなくても仕事が回ってくれたら最高)
  2. 仕事を引き受けたら、一部はできそうな人にお願いする(そもそも抱えている仕事がめっちゃ多い)
  3. お願いした仕事が進んでいるか、時々確認しにいく(終わらないと気持ち悪い)

といったことを話してくれました。3番めは〈調和性〉もあるためか「進んでないと困るし」と話していましたが、こんなふうにフォローしてくれる上司がいたらどれだけありがたいかと思わざるを得ません。私は上位資質に実行力資質を持っていないので、なおさらです。

ということで、家で〈アレンジ〉を感じないのは、大した仕事を抱えていない(忙しくない)ためなんだろうと。おそらく、家事をすることになったら(ある程度慣れるまで1ヶ月くらいはかかると思いますが)テキパキと動いてくれるんじゃないかと思います。

小杉家では年に1回、網戸を洗っているのですが、そのときは奥の部屋から順に網戸を外して、子どもたちに指示しながら手際よく片付けています。〈公平性〉が1位にあるせいか、季節行事としてのルーティーンになっているところはありそうですが、子どもたちの成長に合わせて指示が変わっているので、この辺が〈アレンジ〉なのかなとも思う次第。

やはり〈アレンジ〉さんは、「複数のゴール」「複数のリソース」「組み替える権利」の3つがあるとイキイキするのだろうなあと思いながら、私は窓を掃除するのです。

〈アレンジ〉さんはリソースとして扱える複数のシステムやプロセスを組織化し、生産性の高い状態をつくりだします。把握した全体タスクを複数人で同時進行させるべく他者に依頼するため、人を活かすことにも長けています。状況が変わればその影響に応じて計画を柔軟に調整し、常に効率を追求しています。

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著者

話しているとゴキゲンになれるメンタルマネジメントの人。ストレングスファインダー®を扱うGallup認定ストレングスコーチです。心理学はエリック・バーンの交流分析とカール・ロジャーズの傾聴が大好き。WordPressの勉強会やサイト制作、ウェブマーケティング支援など、ウェブ方面でも色々とやっています。登壇は楽しく役立ちわかりやすく、がモットー。

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