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〈規律性〉さんの特徴は?クリフトンストレングス®(ストレングスファインダー®)の組み合わせも含めた徹底解説

はい、ごめんください。Gallup 認定ストレングスコーチの小杉です。

個人特有の最も強い “才能” を特定し、育成するツール「クリフトンストレングス®(ストレングスファインダー®)」の34資質のうち、今回は〈規律性〉(きりつせい/Discipline®)の徹底解説です。実は、この資質をTOP5に持っているのは統計上7%程度しかいない、レアな才能です。

〈規律性〉さんは日常生活や仕事において高度な構造化と計画性を欲しており、

  • (作業を効率化したいため)いつも整理整頓されている
  • (安定と秩序を好むため)ルーティンや規則を重んじる
  • (物事を順序良く進めたいため)事前に計画を立てておく

こんな態度を取ることが多いです。Gallup公式サイトはこちら(英語)👇

Gallup.com
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このストレングスファインダー徹底解説は、Gallup社の公式見解ではなく、あくまで弊社カエルコムニスの知識と経験に基づいた内容です。気になった点や違和感がありましたら、SNSやお問い合わせフォームよりご指摘・ご相談ください。
なお、このページへのリンクや引用(not 転載)、SNSでの言及は大歓迎です。資質のエピソードをnoteやブログに書かれていたら、リンクさせていただきたいのでX(Twitter)などでお知らせください

ストレングスファインダーの〈規律性〉とは?

〈規律性〉さんは、空間的な秩序を保つよう整理整頓したり、瞬時に認識できるよう思考過程を省力化したりして、細部に渡り効率化します。雑然、混沌とした中から限られた資源を秩序立て、計画的に構造化することで生産性を高めます。継続する習慣そのものによって充実感を得る稀有な才能です。

〈規律性〉さんは、空間的な秩序を保つよう整理整頓したり、瞬時に認識できるよう思考過程を省力化したりして、細部に渡り効率化します。雑然、混沌とした中から限られた資源を秩序立て、計画的に構造化することで生産性を高めます。継続する習慣そのものによって充実感を得る稀有な才能です。

「Discipline」を和訳すると、そのまま「規律」になりますが、他にも「鍛錬」「自己制御」「規範」「しつけ」などの意味があります。実行力の資質は「終わらせたい」という欲求がありますが、〈規律性〉さんは直接「目標を完了したい」というより、「プロセスを完了すれば目標に到達できる仕組み」を欲します。ルーティンやスケジュールを重視しているのは、それをやれば終わるから。

また、綿密な構造化によって秩序をもたらすのも〈規律性〉さんのスゴイところ。一言でいえば「整理整頓された環境をつくって作業しやすくする」才能です。思考や感情を揺さぶられて(気が散って)ルーティンを阻害されるようなことはムダだと判断しているためですね。

〈規律性〉さんの口癖「キチンと」

〈規律性〉さんは、行動や思考のプロセスの効率性をとても重視しています。物理的な構造化を重視する方は、上記の写真のように整理整頓を大切にしていますし、精神的な構造化を重視する方は、予定の把握やパターン認識を大切にしています。もちろん、この両方をおこなっている方もいます。資質が上位にあるほど両方の場合が多いかも?

基本的に「迷わないようにしておく」ことを好むため、身の回りが整理されているんですよね。それは口癖にも表れます。

  • 「使ったらキチンと元に戻しておいてください」
  • 「急な予定が入るようなら、◎時間前に教えてね」
  • 「毎朝のルーティンとして、◎◎をしています」

秩序が崩れることに対する発言が多く、「使いやすい」「便利」と道具に関することも話したりしますが、併せ持つ上位資質によっては淡々としており、口数の少ない印象があるかもしれません。聞かれたら答えますが、自分から話すことすら構造化する傾向があります。

余談ですが、〈規律性〉が高いのではないかと言われている代表的な有名人といえば、イチローやスティーブ・ジョブズが挙げられます。最高のパフォーマンスを出し続けるために特定の日課があったり、思考を省くために特定の服を着回したりなど、ルーティンにまつわるエピソードを目にした方も多いのではないでしょうか。

〈規律性〉の感情的な特徴

思考や行動の構造化を欲するのは効率化のためなので、感情を挟むことはほとんどありません。むしろ、メンタルが崩れないよう「家族との団らんの時間を必ずつくる」や「月に1回は映画を見る」など、感情を扱う時間を構造化していることもあります。

〈規律性〉さんの生活は、緻密に構造化すればするほどムダが省かれてパフォーマンスアップしますが、その分、急な変化に対するストレスの大きさも比例します。一般的に考えても、代わり映えしない毎日の通勤中に事故が起きれば、ストレスを感じて怒ったり混乱したりしますよね。これは予期していなかったことに対する正常な反応です。〈適応性〉さんはこういう状況、嫌いじゃないんですけどね。

このように、変化によって習慣の継続が難しくなった〈規律性〉さんは、安心と安定を求めるあまり、今までのやり方に固執する傾向が強まります。こうなるとますます行動を変えることができず、負のスパイラルに陥ってしまいかねません。こんな状態の〈規律性〉さんは、いつもイライラしているように見えるかもしれませんが、安心したいだけなんじゃないでしょうか。

成熟した〈規律性〉の才能は視野を広げ、ある程度の時間的余裕を設けて予測可能性を高めます。関わる相手の予定を確認して計画を立てるのも、その一環です。飄々とした相手に対して「なんで予定は未定とか言っちゃうかなあ……」と不満に思うことは多いながらも、そういった他者との不確実性をも柔軟に想定して、さまざまな物事を構造化しながら過ごしています。

〈規律性〉さんは、つまらない人?

〈規律性〉さんの日々のルーティンは「やると気持ちが良い」というより「やらないと気持ちが悪い」ものなので、基本的には「パフォーマンスを落とさない」ための行動が多いです。

たとえば、〈規律性〉さんが毎朝プロテインを飲み、決まったルートで出勤し、同じ時間にランチを取り、終業時に報告書を提出し、寄り道せずに帰宅し、決まった時間に寝るといったような一連の習慣は淡々と続くため、「退屈じゃない?」「飽きない?」「毎日何を楽しみにしているの?」といった疑問を持たれがちです。

実際、〈規律性〉さんの中には「休みの日は仕事をしないけど、大した趣味もないし、何をしたらいいのかわからない」という方もいます。そして「ゴロゴロしてると逆に疲れるから、掃除とか料理とかしているんですけどね」と続くことが多いです。行動が目的になりやすいため、ルーティン以外の時間でも仕事を見つけようとするのは、普段から動けるようにしておきたいためでしょうか。

なお、“資質同士の相性ってありますか?” と聞かれることがありますが、「アレコレ妄想しているときが楽しい!ムダこそ人生のエンタメ!」などと踊る〈着想〉とは価値観がぶつかりやすいので、相性でいえばこの2つの資質ほど共感しあえない組み合わせはないと、個人的には思います。もちろん、〈規律性〉と〈着想〉を上位に併せ持っている方もいますし、信頼関係があれば相性は最高になるので、以下も参考にどうぞ。

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〈規律性〉さんにとって、ルーティンは効率と成果を最大化するための人生戦略です。プロセスを最適化して最大限の効果を高めることを良しとしているのですから、ストイックな姿勢を外野がアレコレ言うのは見当違いなんですよね。しかも、上位資質は組み合わせで発揮されますし、〈規律性〉以外の資質も持ち合わせていますから、レッテル貼りして見すぎてしまうのも考えものです。

むしろ私たちは、「継続は力なり」を地で行く〈規律性〉さんから見習えることが多いのではないでしょうか。

〈規律性〉の才能を具体的に活かす

〈規律性〉の資質イメージイラスト:同じ練習を何度も続ける女性 / generated by Midjourney

ストレングスファインダーの診断結果としての「才能」は、「無意識に発揮される日常的で生産的なパターン」とされていますが、〈規律性〉は習慣化によって成果を維持する才能と言えます。34資質の中で一番、行動がパターン化されており、無駄を省いたミニマリストと言えます。そんな〈規律性〉さんの強みを、余すところなく発揮しましょう。

〈規律性〉の長所を磨いて強みにする

〈規律性〉さんの計画性や継続力が、長所として具体的に発揮された場合の一部をご紹介します。

  • 細かいタスクを効率的に管理し、プロジェクトをスムーズに進行させる。
  • 自分の時間を有効に使い、仕事や個人のタスクを期限内に完了させる。
  • 家事や家族のスケジュールを整え、快適な家庭環境を作り出す。
  • 収支をしっかり管理し、無駄遣いを避けて貯蓄を増やす。
  • 行事やイベントの計画を綿密に立て、スムーズに進める。
  • 勉強や資格取得のための計画を立て、目標達成に向けて進む。
  • 適切な食事や運動を日課に取り入れ、健康的な生活習慣を送る。
  • 非常時のための防災計画を立て、安心できる準備を整える。
  • 社内の情報を使いやすいように整理し、意思決定に役立つ分析を行う。
  • 既存のフレームワークでデータや情報を整理し、新しい解決策を見出す。
  • 目的に沿って異なる人々や意見の間を調整し、必要な交友関係を促す。
  • 日々の生活の中でストレスを管理し、精神的なバランスを保つ。
  • 作業スペースを整理整頓し、生産性の高い環境を作り出す。
  • 他者との効果的なコミュニケーションのための戦略を立てる。
  • 日常業務が便利になるツールを取り入れ、効率化を図る。

目標から逆算して予定を立て、毎日の日課に落とし込み、粛々と進めるのが〈規律性〉さんの強み。他の上位資質も合わせながら、プロセスの合理化と継続力の発揮によって成果を出します。Discipline が「鍛錬」の意味を持つように、継続的なトレーニングにも長けていますから、〈規律性〉の高いアスリートは少なくないかもしれません。

一般的に、一定の行動パターンが習慣化するには21日間必要と言われていますので、〈規律性〉さんの強みが真に発揮されるまでにはだいたい1ヶ月くらいかかると想定して設計すると行動しやすくなりますね。もちろん、ただ習慣化すれば良いというものではなく、全体を構造化して効率を高めるための習慣化を望みますから、新しい環境では他の上位資質も使いながら、焦らずルーティンを確立していきましょう。

〈規律性〉さんの強みを引き出す声かけ

実行力資質に共通するポイントは、ゴール(目標や成果)を明確にすること。〈規律性〉さんは、スケジュールを立てて完了させる達成目標はもちろん、ルーティンワークとしての行動目標も得意ですので、そういった行動ができるように働きかけたり、仕組みづくりに協力したりすると強みを引き出しやすいです。

  • 今週の予定にあいまいな点があれば教えてください」(予定の解像度を高める)
  • 「情報のバリアフリー化を一緒に考えてもらえませんか?」(構造化の支援を頼る)
  • 「ここは使いやすくしておきたいんだけど、どうすればいいと思う?」(効率化の支援を頼る)
  • 目標を達成するための流れで不明な点があれば、遠慮なく教えて」(設計の推敲を頼る)
  • 「もし変更があっても、そのときは一緒に考えますから安心してください」(不確実性の想定)

逆に、目指す方向性や目標が曖昧だったり、「やってみないとわからないから」と不確定要素が多すぎたりすると、才能を発揮しにくくなります。また、自分で考えて動けと言われても、〈規律性〉さんは局所的にマイルールを決めて取り組むことから始めることが多いため、組織として全体を把握した上での効率的な構造化を期待するのであれば、全体の流れを共有し認識できているかをフォローしましょう。

また、プロセスの構造化が得意な〈規律性〉さんは、変数と定数を押さえておくと状況を因数分解して捉えやすくなります。定数は日々のルーティンで対応し、変数は毎日確認して対応すれば良いと判断できるためです。こういった特徴から、中長期のプロジェクト向けの才能と言えるでしょう。

もし短期プロジェクトに関わるのであれば、その短期の一連の流れにパターンを見出して、同様のプロジェクトを繰り返しながら取り組むことで対応できます。構造化と継続力を長い目で見て育てることで、どんな状況にも対応できる心強さがありますね。

〈規律性〉と他の資質との組み合わせ

〈規律性〉の資質イメージイラスト:整理されたキッチンで効率よく料理する男性 / generated by Midjourney

ストレングスファインダーの結果は34資質のランキングで決められ、この上位5つが自分の才能を表しています。たとえば〈責任感〉は、相手の期待に真摯に応えようとする才能です。〈戦略性〉は、カーナビのようにさまざまな選択肢を想定できる才能です。このような資質が〈規律性〉と組み合わさると、構造化により効率化された継続力の相乗効果を期待できます。

  • 規律性 × 達成欲:毎日大量の日課をこなして生産性を高め、大きな成果を得る
  • 規律性 × 活発性:構造化された計画に基づき、無駄なく素早く行動する
  • 規律性 × 適応性:状況の変化に柔軟に対応しつつ、一貫した方針のもとで行動する
  • 規律性 × 分析思考:論理的な分析力と構造化力によって、体系的な検討を可能とする
  • 規律性 × アレンジ:既存のパターンを自由に組み替え、効率を最大化する
  • 規律性 × 信念:確固たる信念の原則に基づき、一貫した習慣を持っている
  • 規律性 × 指令性:効率的な指示系統を構築し、秩序を持って統制する
  • 規律性 × コミュニケーション:話の要点を整理し、わかりやすく伝える
  • 規律性 × 競争性:ルールを守るフェアな精神力で他者との勝負に勝つ
  • 規律性 × 運命思考:予測できる範囲で計画を立てつつ、予想外の出来事も受け入れる
  • 規律性 × 公平性:定められたルールに従い、公正無私の判断をおこなう
  • 規律性 × 原点思考:原理原則を大切にしながら、物事の本質を見失わない
  • 規律性 × 慎重さ:日々のルーティンによって、リスクを最小限に抑える
  • 規律性 × 成長促進:計画に沿ってフォローし、着実な成長を後押しする
  • 規律性 × 共感性:節度を持って相手の気持ちに寄り添うことで、感情の整理を促す
  • 規律性 × 目標志向:目標達成に向けて日々前進し、遂行力を発揮する
  • 規律性 × 未来志向:長期的な視点で物事を捉え、将来を見据えた計画を立てる
  • 規律性 × 調和性:調和を乱さず、決まった予定に沿って物事をスムーズに進める
  • 規律性 × 着想:毎日が便利になる自分だけのマイルールを持っている
  • 規律性 × 包含:全員が使いやすくバリアフリーな秩序をもたらす
  • 規律性 × 個別化:個別の情報を適切に整理し、ニーズに応じて適用する
  • 規律性 × 収集心:目的に応じて体系的・計画的に情報を収集する
  • 規律性 × 内省:自己を振り返る時間を日課とし、心身の健康を維持する
  • 規律性 × 学習欲:計画を立て、段階を踏みながら着実にスキルアップする
  • 規律性 × 最上志向:卓越した高いパフォーマンスを維持し続ける
  • 規律性 × ポジティブ:他者との喜びを味わう時間を自らのルーティンに含める
  • 規律性 × 親密性:深く長い信頼関係のある仲間との活動を人生の礎とする
  • 規律性 × 責任感:自ら引き受けた役割を確実にまっとうし続ける
  • 規律性 × 回復志向:何らかの解決を毎日もたらすことに充実感を得る
  • 規律性 × 自己確信:自らのマイルールに則ってリスクを乗り越えていく
  • 規律性 × 自我:たゆまない継続によって成果を出し、社会的評価を得る
  • 規律性 × 戦略性:長期的な見通しを立て、戦略なフェーズによって計画を実行する
  • 規律性 × 社交性:体系立てられたコミュニティの中で、人々と良好な人間関係を築く

〈規律性〉さんは日々の継続力があり、それは “力” となって専門性を高めるため、特定のスキルのプロフェッショナルになっていることも少なくないようです。〈規律性〉さんが秩序を重んじてムダを省こうとするのは、継続しやすい環境を構造化しているともいえます。

ただ、優れた選手が優れた指導者にはなりにくいように、スペシャリストと不器用さの両方の側面があるかもしれません。もちろん、ケース・バイ・ケースですが、何らかに特化して日々を過ごせる環境は才能を活かしやすいといえます。

〈規律性〉をTOP5に持っている方は、ストレングスファインダーの結果としてダウンロードできるPDFを参考にしてください。当たり前のことばかり書いてあるかもしれませんが、〈規律性〉をTOP5に持っている方はそんなに多くないので、誰かと一緒に見比べてみるのもオススメです。

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まとめ

〈規律性〉さんは予測可能で構造化された環境を好み、効率性を欲します。この欲求によって、目標達成に向けて継続的に努力する、まさに「継続は力なり」を地で行く素晴らしい行動才能です。思考や感情の先を突き抜けた習慣によって、特定のスキルはプロフェッショナルとなるまで磨かれます。

この資質は100人のうち7人程度しかTOP5に持っていない(という Gallup 社の統計がある)ため、比較的「融通が利かない人」とか「つまらない人」などと見られがちです。ですが、このストイックさは〈規律性〉さんならではの才能ですから、むしろチームの構造化を支援してくれる貴重な存在です。

まず自分のパフォーマンスを落としたくないためにマイルールをつくりがちなところはあるものの、必要に応じてチームにとっての効率化を考えることも厭いません。「チームの動きを想定して設計したほうが効率的」だからです。

チームで達成する目標はもちろん、メンバーの考え方も、気持ちも、それぞれのやり方もすべてを包括して構造化できるのが、〈規律性〉さんの真骨頂。そもそも、構造化する対象がないと動きにくくなりますから、全体を共有して一緒にやっていくほうが不確実性が軽減し、毎日のルーティンに納得感を得て継続しやすくなります。

チームや組織で期待する成果を出したいのなら、中長期的な視野を持つ〈規律性〉さんの才能を頼りましょう。場当たり的な対応ではなく、継続的に目標達成するためのサポートをしてくれることでしょう。

上位資質は「自分にとって当たり前すぎるもの」なので、〈規律性〉の資質を具体的に活用してさらなる効率化を目指したいのであれば、ストレングスコーチングをご検討ください。基本は1対1ですが、本人と同席した2対1でのコーチングも可能です。目的と資質ベースで話すためお互いの「こうしてほしい」を共有しやすいですよ。

\ 資質の特徴から紐解くのでわかりやすい /

私(コスギ)の34位の資質は、この〈規律性〉です。1位は〈着想〉。

初めてストレングスファインダーの結果をすべて確認した際、「最下位は〈規律性〉かあ……まあ、継続は苦手だしなあ……」と妙に納得したことを覚えています。資質の理解を深めていくうちと、「同じことを毎日続ける」ことは自分にとってストレスにしかならないことを実感しました。

ちなみに私は姑と完全同居しているのですが、おそらく〈規律性〉は低くないだろうな……と思っています。以下が家庭のルーティンになっているので、私が朝6時に起きるのも、掃除をするのも、怠けていられないのも、すべて姑のおかげです。

  • 毎朝決まった時間に起きて掃除する(洗濯は私と1日交代)
  • 朝食は曜日ごとに決まっている(月曜日はゆで卵、火曜日はウインナーなど)
  • 8時半くらいまでは家事の時間として何かしらやっている
  • 特売曜日には10時頃にスーパーに行く
  • 昼食は欠かさない(ただしカップラーメンなどで省力化)
  • 15時には家にいる
  • 夕食も欠かさない(肉と魚が日替わり)
  • 土日は家族の予定を確認して調整するものの、基本は家にいる

スーパーで近所のお友達と会った際には井戸端会議することもあるようですが、ひとり時間にお茶飲みに行くこともなく、家で新聞を読んだり、テレビを見たり、昼寝したりしているようです。

ただし〈着想〉1位の私にとって、予定調和で代わり映えしない環境は上位資質を発揮しにくく、ストレスになりやすかったんですよね。それに気づいたのは、一緒に朝食を食べなくなってからでした。家族が朝ごはんを食べている時間に、家事をやってしまうことにしたんです。場合によっては、出勤直前まで二度寝します。姑が知ったら発狂しそうな生活ですが、今では境界線を引けるようになっているので、私のメンタルはこれで安定しました。

〈規律性〉さんは「考えずに動けるようにしておきたい」という欲求が強いので、行動が最適化しているときは思考を挟んでいないことが多いです。ですが私は、四六時中妄想している戦略的思考力人間。目の前の行動とは別のことを考えていることばかりなので、よく「まったく、何を考えているんだか!」と怒られます。すみません。

今年傘寿になる姑はストレングスファインダーを受けたわけではないですが、〈規律性〉の資質は彼女を通して理解できることが多いです。自分の価値観とは異なるうえ、人間関係的にどうしてもネガティブなイメージを持ちがちなのですが、だからこそ得ているものに目を向けると、その才能に感謝するところは大きいです。

資質は、200万人のハイパフォーマーのインタビューを元にして5,000以上の才能を見出し34のカテゴリーに分けたものですから、苦手な人として資質を嫌うよりも、資質を信じて人を活かす行動を選択したほうがヘルシーだなと思えるようになりました。

つまり、家族が日常をつつがなく送れているのは、間違いなく姑の(〈規律性〉の)おかげなんですよね。ひとりで仕事をしている私にとって、さまざまな価値観を持つメンバーがチームとして資質を活かすとはどういうことかを考えさせられる毎日です。

空間的な秩序を保つよう整理整頓したり、瞬時に認識できるよう思考過程を省力化したりして、細部に渡り効率化します。雑然、混沌とした中から限られた資源を秩序立て、計画的に構造化することで生産性を高めます。継続する習慣そのものによって充実感を得る稀有な才能です。

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著者

話しているとゴキゲンになれるメンタルマネジメントの人。ストレングスファインダー®を扱うGallup認定ストレングスコーチです。心理学はエリック・バーンの交流分析とカール・ロジャーズの傾聴が大好き。WordPressの勉強会やサイト制作、ウェブマーケティング支援など、ウェブ方面でも色々とやっています。登壇は楽しく役立ちわかりやすく、がモットー。

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