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〈戦略性〉さんの特徴は?クリフトンストレングス®(ストレングスファインダー®)の組み合わせも含めた徹底解説

はい、ごめんください。Gallup 認定ストレングスコーチの小杉です。

一人ひとり固有の “才能” を理解し、それを活用するためのツール「クリフトンストレングス®(ストレングスファインダー®)」について、ひとつずつ徹底的に解説していきます。今回は〈戦略性〉(せんりゃくせい/Strategic®)です。

〈戦略性〉さんは、複数の可能性を素早く見極め、最適な道を選ぶ才能です。

  • (ゴールに応じた選択肢が閃くため)様々な状況での最良の選択肢を素早く特定できる
  • (全体像を見るため)複雑な状況を素早く分析し、効率的な計画を提案する
  • (ゴール設定を変えるため)変化する環境に柔軟に対応し、計画を調整する

といった態度を取るのは〈戦略性〉さんならでは。Gallup公式サイトはこちら(英語)👇

Gallup.com
The Strategic Theme: How You Can Productively Aim Your CliftonStrengths Talent Learn about your Strategic talents -- how they can help and hinder you, and how you can use them most effectively in this 2018 edition of Mastery Monday.

このストレングスファインダー徹底解説は、Gallup社の公式見解ではなく、あくまで弊社カエルコムニスの知識と経験に基づいた内容です。気になった点や違和感がありましたら、SNSやお問い合わせフォームよりご指摘・ご相談ください。
なお、このページへのリンクや引用(not 転載)、SNSでの言及は大歓迎です。

目次

ストレングスファインダーの〈戦略性〉とは?

〈戦略性〉は達成したい結果に対して、いくつもの可能性を想定し、パターンや選択肢の最適解を瞬時に見出します。全体像を素早く把握し、高い視座から様々なルートを見出し、達成までの道のりが困難でもあきらめません。この姿勢が楽観的に見えることもあり、周囲に希望をもたらします。

〈戦略性〉さんは、達成したい結果に対して、いくつもの可能性を想定し、パターンや選択肢の最適解を瞬時に見出します。全体像を素早く把握し、高い視座から様々なルートを見出し、達成までの道のりが困難でもあきらめません。この姿勢が楽観的に見えることもあり、周囲に希望をもたらします。

「カーナビ才能」と言われるように、目的地に向かうまでのルートをいくつか見出します。早く行きたければ新幹線を選び、自分のペースで行きたければ自家用車を選ぶように、〈戦略性〉さんにとってはどんなルートも条件次第と考えているため、与えられた情報や状況から最適なルートを選び、示すのです。予期せぬ障害や変化が起きても、「それならこっち」と別のルートをすぐに示します。

「物事を知って考えたい」といった欲求を持つ戦略的思考力の資質の中でも、現在地と目的地までの全体像を把握して、最適な戦略を導き出せる才能です。基本的には条件に沿ってルートを導き出すのですが、「その条件なら、こっちの目的地のほうが良いのでは?」とゴールそのものに疑問を抱いて提案することもできますし、やります。

基本的に「できないことはない」のがモットーなので、「無理」って言われると「ホントに?」と思っちゃうのが〈戦略性〉。無自覚かもしれないんですけども。

〈戦略性〉さんの口癖「それなら」

〈戦略性〉さんは、最適な選択肢を選ぼうとします。条件が変われば、それに応じて(本人も自覚できないほど自動的に)ルートを変更します。ですから〈戦略性〉さんは、現在地、条件、目的地(現状とゴールと結論)を把握することを強く欲します。

  • それなら、◎◎のほうがいいと思う」
  • そもそも、その△△ってどういうこと?」
  • もし◎◎だとしたら、□□もオススメです
  • 「○○なら、△△するのが良いんじゃないかと思います」
  • 「……で?結局どうしたいの?」

基本的に、条件に合わせて提案をコロコロ変える(最適解を見出そうとする)のが〈戦略性〉さんの才能ですが、最後のように結論、つまり目的地が見えないままだと、先に条件を提示されてもルートが定まりません

自分で目的地を定める分には自由なのですが、他者との活動では目的地を〈戦略性〉さん自身で定めるかどうかも条件に入ってくるため、「もしゴールを○○にするとしたら、」と仮説の前置きを入れることもあります。そうやって、会話の中で仮説検証することで、相手の言語化を促し、最適なルートを見出すのです。

〈戦略性〉の感情的な特徴

〈戦略性〉という資質単独では、とても冷静です。脳内に高性能なカーナビがあるかのように、システマティックに思考しています。現在地、目的地、条件をそろえて最適なルートを提案する、シンプルにそれだけです。

ですが、私たちは感情を持つ人間です。〈戦略性〉さんも機械ではありません。

喜怒哀怖のすべてを持っていますが、特に表出する感情は上位資質に依るところも大きいでしょう。たとえば〈ポジティブ〉を併せ持っていたら「人々を喜ばせたい」という条件が入りますし、〈慎重さ〉を併せ持っていたら「リスクを避けたい」条件が入りやすくなります。そちらのルートが選ばれたら、大きな喜びはなくとも「やっぱりそうだよね」と認められた充実感を得ます。

ですから、提案したルートとは異なる道を選ばれると「なんでそっち?」と気になります。実は共有できていなかった条件を聞いて納得はしますが「先に言ってくれればいいのに……というか、それならもっといいルートあったのに……」と不満を覚えることも少なくありません。だからこそ〈戦略性〉さんの欲求として全体を把握して盲点をなくしておきたい気持ちが強いです。

そして現在地、目的地、条件の3つのどれかが曖昧だと、うまく思考(ルート検索)できずにフラストレーションが溜まります。とはいえ〈戦略性〉は柔軟なルート変更が得意なので「一旦、目的地を定めることそのものをゴールにするため、まずは現在地を明確にする」と思考を切り替えます。メタ視点でモノゴトを考えているので、空から森を見ている鷹のような才能なんですよね。だから相手の話を聞こうとすると獲物を狙うかのような鋭い目になるそうです。知ってました?

可能性をあきらめない才能ですし、名前からして憧れ資質ナンバーワンなのも頷けます。

〈戦略性〉さんは、頭でっかち?

言うだけ言って手は出さない〈戦略性〉さん?

〈戦略性〉さんは(本人の自覚がないほど)思考が速く、モノゴトを一足飛びで考えます。ですから、要領よく概要を掴むことができますし、たいていのことは考えればわかるし、常に脳内で条件分岐が起きており、いくつかの仮説を持っているから想定外のことが起きにくく、ストレングスファインダーの資質の説明を見ても「うん、まあ、知ってた」となりやすいのもダントツで〈戦略性〉さん。要するに、かしこい

しかし、(特に実行力系の資質を上位に併せ持っていないと尚更)考えることは得意だけども、手を動かすのは別という特徴が出やすいので、「あの人、言いたいことだけ言って全然行動しないよね」と言われかねません。

実際に、上記の口癖から見ても、〈戦略性〉さんの話はアドバイスに聞こえることが多いです。ですが本人は「こういうルートでいかが?」と可能性を示しているだけで、アドバイスしている自覚はほとんどありません。条件から導き出されたルートを提示しているだけです。カーナビは運転せず、運転手のサポートをするのみですし、その道を選ぶかどうかは運転手次第です。

この「運転手次第」と割り切っていれば良いのですが、提案したルートが選ばれないと「は?なんでそっち選んだ?自分の提案したルートが正しいのに」とイライラしてしまいやすいなら、「選ぶか選ばないかは相手次第」という余白をなぜ残しているのでしょうか。アドバイスしている自覚がないと、相手が求めてもいないアドバイスをしている可能性があります。それは何のためなんでしょうか。

また、「〈戦略性〉さんから○○を提案されたので、○○を選びました。でもうまく行かなかったんですよね」という発言に対し「こっちは提案しただけで選んだのはそっちなのに、うまく行かなかったと言われても……」と、モヤッとするかもしれません。〈戦略性〉さんは状況に応じてルートを変えますが、そうではない人が存在することを想定しない理由はどこにあるのでしょうか。

……なんて感じで、相手に「フツウ、考えればわかるでしょ」と期待してしまい、自分で盲点を生み出してしまうことも少なくありません。

〈戦略性〉さんはメタ視点でモノゴトを見るため、空中戦が得意です。ですが「森を見て木を見ず」状態で解像度が低いまま「わかったつもり」で進めてしまうと、「頭でっかち」と揶揄されてしまうことが多くなります。大まかにモノゴトを把握するのが得意なぶん、解像度が低いままでいると盲点が生まれやすいことは意識しておくことが必要です。

解像度を高めるためには、他の上位資質、特に〈戦略性〉とは価値観が異なる〈調和性〉の視座を借りてみてください。〈調和性〉は「木を見て森を見ず」状態になりやすいですが、地に足をつけた現実的な考え方で、具体的に進めたいため、実現可能性については非常にシビアです。もちろん他の資質も、足りなかった視野や視点を提供してくれますよ。

大空を自由に飛び回る〈戦略性〉さんにとって、正直、「そこまで説明するのはメンドクサイな……」と感じることがあるかもしれませんが、お互いの視座を掛け合わせることでモノゴトを立体的に捉えやすくなります。具体と抽象を行き来して考えられるのも〈戦略性〉さんの才能ですから、“目”となって最適な戦略を共有しましょう。

そして、戦略の提案だけでなく、行動を求められれば「どうすれば行動できるか」を考え、「行動した結果、どうなるのか」と目的地を定めて自分なりのルートを進めるのも〈戦略性〉さんなので、やはり目的地の設定と解像度を高めることは意識しておきたいですね。

〈戦略性〉がないと、戦略を立てられない?

「戦略を立案する仕事をしているのに、〈戦略性〉が下位にあるのを知られたくない……」と思う方もいます。私(コスギ)はウェブのインフラ活用を前提としたコンサルティングも行っているため、コンサル仲間の「ちょ、マジかw」という反応をよく見てきました。

同時に、彼らのとても丁寧なコンサルティングを尊敬しています。

〈戦略性〉は、全体像を把握しきれていないと、机上の空論になりがちなのは否めません。上層部で戦略を考えていても現場の実情を知らなければ、現場には違和感の残る戦術になってしまいます。戦略の失敗は戦術ではどうすることもできないとよく言われますが、未熟な〈戦略性〉は「条件が変わったら修正すればいい」と考える傾向が強いため、現場を振り回してしまうこともあります。あのときは本当にすみませんでした……

そもそも上位資質は、適切に発揮すれば長所として発揮されるものの、自分勝手に振り回せば短所として発揮されてしまう表裏一体の特徴があります。ですからむしろ、戦略の先にある顧客の成功を見据えて上位資質を活かせば、〈戦略性〉でなくても、結果的にすばらしい戦略を生み出すことができるのです。

もちろん、〈戦略性〉の資質と「戦略立案」というスキルは親和性が高いですが、「なんのための戦略か」を見失わなければ上位資質を問いませんよ。

〈戦略性〉の才能を具体的に活かす

〈戦略性〉の資質イメージイラスト:画面を見ながら思索にふけっている女性 / generated by Midjourney

ストレングスファインダーの診断結果は、5,000種類以上の「才能」を塊にして34個にした「資質」ですから、「強み」というわけではありません。強みの種=資質=才能の塊です。〈戦略性〉は「目的地に向かうための最適解を見出す才能」です。この才能の長所を磨き、生産性の高い「強み」にしましょう。

〈戦略性〉の長所を磨いて強みにする

〈戦略性〉さんは割と「自分が〈戦略性〉を持っていることを自覚するだけで才能を解放する」みたいなところがあるので、ご自身の才能が発揮されていたときのことを振り返ってみてください。以下は一部ですが、参考にどうぞ。「そういうことなら〜」と思い出しやすくなると思います。

  • チームが直面した問題に対して、複数の解決策を素早く提案する。
  • 新規のプロジェクトを立ち上げる際に、目的やゴール、リソースなどを確認する。
  • 相手の話を聴いて「要するに、こういうことですか?」と概略をまとめる。
  • チームの目標達成に向けて、ロードマップを作成して提案する。
  • リソースが限られている状況で、仮説ベースで最大限の計画を立案する。
  • いくつもの仮説を立て、実施して検証しながら目的を達成する。
  • 同僚や部下のスキルや才能を見極め、効果的に活用するために試行錯誤する。
  • 失敗から学び、次の成功へとつながる改善策を提案する。
  • 競合他社の動向と自社の現状を把握し、競争優位を築くための戦略を練る。
  • チームのモチベーションを高めるため、独自のアプローチを考える。
  • 新しい技術やトレンドをいち早くキャッチし、事業の目的に対する必要性を考える。
  • 顧客のニーズや市場の変化に敏感に反応し、目標を改めて考え直す。
  • 財務的な制約の中で、最大のリターンを得るための戦略を策定する。
  • 難しい決断を迫られた際に、論理的かつ戦略的な判断を下す。
  • 問題を抱えたチームメンバーに対して、具体的なアドバイスを提供する。

自分の上位資質、特にTOP5は自分にとって当たり前の感覚なので「このくらい、フツウ誰でもやるでしょ?」と思ってしまいがちです。ですから自分と同じ資質を持っていない相手に対して「え?なんでできないの?なんでやらないの?」と思ってしまい、相手に自分の上位資質を求めようとしてしまうことも少なくありません。そして「私なんかでもできるのに、あなたができないわけないでしょ」と、自己否定+(勝手に)期待してしまうと、(勝手に)裏切られます。せつない。

(ちょっとソースが見つからないため噂でしかないのですが)〈戦略性〉の資質は生まれながらに持っている才能であり、後天的にトレーニングしても恒常性が低いことが示唆されています。1位や2位に〈戦略性〉がある方は、幼少期からそれなりに要領が良かったり、同年代の子どもより大人の方が話しやすかったりという経験をしている方が多いです。そんなふうに長年無意識に使っていたため、ストレングスファインダーによって初めて認識した方は少なくありません。
※才能は「日常的かつ無意識に繰り返される思考・感情・行動の生産的なパターン」ですから、息をするように発揮されるものです。トレーニングすることで「意識すれば使えるようになる」ものの、才能にするには何十年と繰り返す必要があるため、それなら自分の上位資質を使ったほうが良いでしょうというのがストレングスファインダーの考え方です。診断結果はごまかせますが、オススメしません。

それくらい独特な才能ですから、他者に〈戦略性〉を求める選択肢は引っ込めておいたほうが良いのです。そのうえで、さまざまな可能性を考えるほうが生産的なんですよね。もちろん、自分の考えが常に正しいとは限らないことを自覚し、他者の意見を受け止めながら才能を磨いていきましょう。

〈戦略性〉さんの強みを引き出す声かけ

〈戦略性〉さんは、大抵のことならある程度想定できていますから、想定している内容を話してもらって具体化したり、盲点を突くような問いかけが効果的です。改めて確認するかのような「やっぱり」を引き出せたら、もっと具体化できる提案ですし、ちょっと考え込むような「なるほど」を引き出せたら、解像度を高められている証拠です(ゴールそのものが変わる可能性でもあるんですが)。

また、結論(=目的地)を強く欲します。もし結論が定まってなければ「結論はまだ定まってないんですが」と素直に伝えておくと、〈戦略性〉さんはルート検索を一時停止して傾聴してくれるため、ざっくりとした話でも一緒に考えてくれますよ。

  • 目的は○○なんですが、一緒に考えてもらえませんか?(目的を提示して議論の場を設ける)
  • ◎◎さんの視座からの意見がほしいです(メタ視点からの意見を求める)
  • 全体像はこれですが、私たちが見えていない点は何だと思いますか?(一緒に解像度を高める)
  • 私たちがこの先に目指すものは何でしょう?(真の目的を考える)
  • 率直なアドバイスをください判断理由も教えてください(理由の言語化を促す)

〈戦略性〉さんは、手段が目的になっていないかどうかを考えることも多いため、上流工程から関わったほうが適切な意見を得られることが多いです。

たとえば「企業としてSNSを始める」のが目的になっ(てしまっ)た場合、

  • 「それは手段ですよね?SNSによって、どんなことを目指しているんですか?」
  • 「売上増加を目指しているなら、SNSは直接的な売上を期待できないため、ロードマップとして最後に売上につなげられるとしても、最初のフェーズは自社サービスのファンとのつながりをつくることを目指したほうが良いですよね」
  • 「これもまだ手段と考えられるため、そもそもまずはSNSに期待することを考えたほうが良いかもしれません」

なんて提案がスルッと出てくるのですが「もう決まったので」の一言で〈戦略性〉さんの才能を活かせないのはもったいないことです。戦略の失敗は戦術ではどうすることもできない以前に、戦略の見えない戦術は個人の強みを活かせません。

とはいえ〈戦略性〉さん自身も、プロジェクトに必要な全体像を把握できていないと上記のような提案はしにくいため、スキルアップするなら全体像がわかるような考え方をインストールできると良いですね。

戦略性と他の資質との組み合わせ

〈戦略性〉の資質イメージイラスト:チェス盤を見ながらアレコレ考えている男性 / generated by Midjourney

ストレングスファインダーの他の資質、例えば〈着想〉は、革新的なアイデアや独創的な解決策を閃く才能です。〈調和性〉は、人々の合意をとって前進させることに長けた才能です。このような他の資質と〈戦略性〉が組み合わさると、「さまざまなケースを想定して行動する」傾向が強くなります

〈着想〉のように想定の幅を広げて「拡散」する資質もあれば、〈調和性〉のように想定した内容を具体化して「収束」する資質もあり、組み合わせで印象は変わるのではないでしょうか。以下は〈戦略性〉と他の資質が組み合わさって発揮される状況の一例ですが、ご自身の経験を優先して振り返ってくださいね。

  • 戦略性 × 達成欲:多くのタスクに対応できるよう、環境を調整してから集中して取り組む
  • 戦略性 × 活発性:まずは始めてみて、障害物を避けるように舵取りしながら進んでみる
  • 戦略性 × 適応性:突然のアクシデントにも冷静かつ瞬時にいくつかのプランを想定する
  • 戦略性 × 分析思考:データや情報を深く掘り下げ、それを基に戦略を策定する
  • 戦略性 × アレンジ:変化する状況に応じてリソースや人材を組み換え、最適化させる
  • 戦略性 × 信念:人としての道理に沿った状況になるよう、提案して調整する
  • 戦略性 × 指令性:状況に応じて必要な指示を行い、的確に場をリードする
  • 戦略性 × コミュニケーション:わかりやすく戦略を伝え、チームの理解と共感を得る
  • 戦略性 × 競争性:一番になることをゴールに据え、戦況を考察しながら勝利する
  • 戦略性 × 運命思考:想定外のことにも意味を見出し、柔軟に考え方を切り替える
  • 戦略性 × 公平性:公平さを維持できるよう、バランスを想定して調整する
  • 戦略性 × 原点思考:過去の事例を現在の状況に照らして想定し、戦略に活かす
  • 戦略性 × 慎重さ:リスクを最小限に抑え、可能な限り安全なルートを選択する
  • 戦略性 × 成長促進:人の可能性を無限に考え、成長に沿った提案で支援する
  • 戦略性 × 規律性:継続できる環境をゴールとし、効率的に継続できる仕組みを作る
  • 戦略性 × 共感性:感情を無下にせず、対象者に配慮した提案をおこなう
  • 戦略性 × 目標志向:明確な目標達成に向けた戦略に基づいて効率よく行動する
  • 戦略性 × 未来志向:描いた将来のビジョンを実現する長期的な戦略を策定する
  • 戦略性 × 調和性:場が調和するよう合意に向かわせて前進させる
  • 戦略性 × 着想:より多くの可能性を創造し、あらゆる選択肢を模索する
  • 戦略性 × 包含 :多様な意見や視点を包括し、全員が参加できる戦略を構築する
  • 戦略性 × 個別化:人に応じたケースを考慮し、個別最適化した提案をおこなう
  • 戦略性 × 収集心:集めた情報やリソースを基に、さまざまな提案をおこなう
  • 戦略性 × 内省:さまざまなアプローチを脳内でシミュレーションしてから提案する
  • 戦略性 × 学習欲:新しい知識やスキルを得ることで、思考の柔軟性を強化する
  • 戦略性 × 最上志向:目的そのものを改善し、最適解を見出しながら高みを目指す
  • 戦略性 × ポジティブ:どんなときでも前向きな道を見出し、場に希望をもたらす
  • 戦略性 × 親密性:相互の信頼関係を築くため、最適解を模索して行動する
  • 戦略性 × 責任感:相手の期待するゴールに対して、誠心誠意コミットする
  • 戦略性 × 回復志向:問題の現状や背景を把握し、最適解を進んで解決する
  • 戦略性 × 自己確信:さまざまなリスクを想定した上で、決めた道を進む
  • 戦略性 × 自我:周囲から認められるよう、独自の方法で成果を出す
  • 戦略性 × 社交性:相手から好感を得られるよう、観察しながら自然に接する

〈戦略性〉は天然の「カーナビ才能」ですから、脳内の高速シミュレーションを止めることができません。それが脳内で起きていることを自覚し、資質の手綱を握ってみましょう。全体を把握できればルートが定まるため、扱いやすくなりますよ。

TOP5に〈戦略性〉を持っていたら、ストレングスファインダーのレポートにある「インサイトガイド(強みの洞察ガイド)」を参考にしてください。一度読んで、しばらくしてから読み返してみると、また新しい発見がありますよ。

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まとめ

〈戦略性〉さんは、まるで将棋の名人のように、複数の手を読んで最適な一手を選ぶような才能があります。メタファーを出そうとすると、だいたいチェスかパズルが出てくるくらいには、「盤上」をよく見ています。ただ、解像度低めに大局を見ていると、目の前の小さな問題が見えていないこともあるため、批判的思考でモノゴトを考えているくらいがちょうど良いのでしょう。必ず可能性を見出しますから。

併せ持つ上位資質によっては、口ばかりで行動にならないこともあるかもしれませんが、〈戦略性〉さんに不可能はありません。「行動の先にある目的はなんだろう?」と思考を一歩進め、目的地を見出し、そこに到達する手段として行動できればよいのです。

「ゴールを動かしてばかりで、なかなかモノゴトが終わらない」という〈戦略性〉さんは、コーチングというよりご自身の思考の壁打ち相手にコーチを使ってみてください。ChatGPTなどのAIとやり取りするのも良いですね。滞っている思考を整理して、進みましょう。

\ 資質の特徴から紐解くのでわかりやすい /

余談ダンダダン。

私(コスギ)は、2015年と2018年にストレングスファインダーの診断を行っていますが、1回目は1位、2回目は2位に〈戦略性〉が来ています。それくらい、私にとって馴染み深い資質です。

ストレングスファインダーで〈戦略性〉を知るだいぶ前……それこそ小学生時代から、私は相手の話を「わかったつもり」で聞いていました。そのおかげで勉強はある程度できたんですよね(なんとなくの正答率が高かっただけで、しっかり理解できているわけではないから進学校で挫折しました)。ただ、話を聞けば「あー、はいはい、それってこういうことでしょ?それなら……」と自分語りを始め、相手の話をちゃんと聴く前に提案するので内容が上滑りし、後出しされることは傾聴不足と信頼関係のなさの証でもあるのに「なんで先に言ってくれなかったの?」と(一見正論に見えるようなロジックで)相手を追い詰めていました。

そうやって人間不信に陥り、自己否定もやめられず保身に走った結果、「まわりは馬鹿ばっかだけど、自分はもっと馬鹿だ」と、どうしようもなくぐるぐる葛藤していました。ちょっと頭が良いだけのウザいインテリクズだったんです。葛藤を内側でグツグツドロドロさせつつ、自分は悪くないことを証明するかのように、真面目に生きているように見せていました(今はマジメちゃんをやめたおかげで〈着想〉1位です)。

そんな私の〈戦略性〉を客観的に見れるようになったのは、ストレングスファインダーを知ったことも大きいですが、それ以上に、産業カウンセラーの講座で自信満々に相手の話を聞こうとしたら「小杉さん、目が怖い……」と言われてショックを受けたことがターニングポイントでした。相手の目(正確には鼻のあたり)を見てしっかりと話を聞こうとしただけなのに。

〈戦略性〉は本気で理解しようと思えば思うほど、鷹が獲物を狙うときの目つきになるみたいです。自覚していなかった自分の「らしさ」に直面して、ようやく自分の才能を認めました。そして、どのように発揮されているのかを観察できるようになりました。〈戦略性〉の資質を味方にできたのは、ここからです。

今でもまだ「わかったつもり」にはなるのですが、「これはまた〈戦略性〉が動いてるなー」と気づけるようになっているため、相手の話を聞き終えてから確認するようにしています。資質の自動的な動きは止められないし止める必要もないからこそ、それが表面に出てきたときのハンドリングさえできていれば、強みとして扱いやすくなります。

今では、しつこく可能性を見つけようとしてあきらめない〈戦略性〉が、大好きですよ。

〈戦略性〉は達成したい結果に対して、いくつもの可能性を想定し、パターンや選択肢の最適解を瞬時に見出します。全体像を素早く把握し、高い視座から様々なルートを見出し、達成までの道のりが困難でもあきらめません。この姿勢が楽観的に見えることもあり、周囲に希望をもたらします。

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著者

話しているとゴキゲンになれるメンタルマネジメントの人。ストレングスファインダー®を扱うGallup認定ストレングスコーチです。心理学はエリック・バーンの交流分析とカール・ロジャーズの傾聴が大好き。WordPressの勉強会やサイト制作、ウェブマーケティング支援など、ウェブ方面でも色々とやっています。登壇は楽しく役立ちわかりやすく、がモットー。

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