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〈自我〉さんの特徴は?クリフトンストレングス®(ストレングスファインダー®)の組み合わせも含めた徹底解説

はい、ごめんください。Gallup 認定ストレングスコーチの小杉です。
個々の人々が持つ才能を見つけるだけでなく、仕事や人生を充実させるために活用するためのツール「クリフトンストレングス®(ストレングスファインダー®)」の34資質について、モリモリ解説していきます。

今回は〈自我〉(じが/Significance®)です。

この資質が判明した方は、「なんか、わがままな人っぽい……」「承認欲求まるだしみたいで恥ずかしい!」といったネガティブな印象を持つ方が多いです。私の尊敬するストレングスコーチは「こんなので私のことがわかってたまるか!」と結果を投げたそうです(笑)

ですが、〈自我〉はプロフェッショナルとして未来に名を残すような、偉業を成し遂げるために全力を尽くす才能です。「大器晩成」という言葉が示すように、時間がかかっても他の人にはできない価値のある行動をしますし、そのようになりたいという強い欲求があります。とても魅力的な才能なんです。

  • (大変な長い道のりを)あきらめることなく地道に進んでいる
  • (困難なことが起きて)めちゃくちゃ凹みながらも立ち上がる
  • (仕事が高く評価されて)天にも昇るような気持ちで喜びに浸る

こんな態度を取ることが多いです。Gallup公式サイトはこちら(英語)👇

Gallup.com
How You Can Productively Aim Your Significance Talents Learn about your Significance talents -- how they can help and hinder you, and how you can use them most effectively in this 2018 edition of Mastery Monday.

このストレングスファインダー徹底解説は、Gallup社の公式見解ではなく、あくまで弊社カエルコムニスの知識と経験に基づいた内容です。気になった点や違和感がありましたら、SNSやお問い合わせフォームよりご指摘・ご相談ください。
なお、このページへのリンクや引用(not 転載)、SNSでの言及は大歓迎です。

目次

ストレングスファインダーの〈自我〉とは?

〈自我〉の資質はほとんどの人が難色を示すような困難な物事でも、その先に誰もが重要と認めることがあるなら、凹んでも傷ついても決してあきらめずに立ち上がって進んでいく努力の天才。仕事は自分の人生を写すものだからこそ、誰にでもできる仕事よりも、自分の名が残る重要な仕事を選びます。

〈自我〉の資質は、誰もが重要と認めることなら、ほとんどの人が難色を示すような困難な仕事にも身を投じます。凹んでも傷ついても、決してあきらめずに立ち上がって進んでいく努力の天才。仕事は自分の人生を写すものだからこそ、誰にでもできる仕事よりも、自分の名が残る重要な仕事を選びます。

「Significance」を Weblio 英和辞書で引くと、以下のように「重要」という意味を持つ言葉であることがわかります。

重要、重要性、意味、意義、趣旨、意味あること、意味深長

英語「significance」の意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書

〈自我〉さんが使命感に燃えるとき、パフォーマンスが最大化します。「自分には社会を変えるための重要な使命がある」と、何度も何度も味わいます。朝起きて使命に燃え、仕事中も使命を実感し、夜寝る前にも使命を振り返る。〈自我〉さんにとって、「重要な使命」とは自分をつくるものであり、なくてはならないものなのです。

よく「自我が強い」という表現がありますが、本来「自分の信念やアイデンティティがはっきりしていて、強い意志を貫くさま」のことです。これが出すぎて “わがまま” だと皮肉ることもありますが、資質としての〈自我〉の特徴を考えれば、本来の意味であることがわかりますよね。

「人を動かしたい、状況を変えていきたい」といった欲求の強い影響力の資質の中でも、「自分の仕事によって変革を起こしたい」という思いが強いです。ですから、実は社会貢献力の塊でもあります。「大きく変える」ためには「大変」な道のりがあることを受け入れているものの、素の自分を公に見せたいとは思わないのも〈自我〉さんらしさ。舞台に上がったときはスイッチをオンにして涼しい顔をしています。カッコイイですよね。

〈自我〉さんの口癖「〜〜のために」

〈自我〉さんは、ただ目立ちたいわけではありません。自分の仕事が重要であること、それを成し遂げることが使命であると感じられることが大切です。だからこそ、「〜〜のために」という口癖があります。

  • 「私たちが住んでいるこの地域のために、今の仕事をしています」
  • 「日本のために、全力を尽くしたい」
  • 「私はこのために生まれてきたと思う」
  • 「僕がやらなければ、誰がやるんだ?」
  • 「評価されない努力は、意味がないよね」
  • 「俺には俺のやり方がある」

特に影響力系の資質も上位にあると、より大きなステージで傑出したいという思いが強くなるため、良くも悪くも目立ちます。無視されることには耐えられないので、自分の仕事ぶりに注目されることは、〈自我〉さんにとって非常に重要なことです。

また、〈自我〉さんは自分自身が「ブランド」なので、ミッションやビジョン、自分の存在理由などを熱く語ります。自分がニーズに応えることで、喜ぶ人が見えているためです。

近くに〈自我〉さんがいたら、ぜひ思いを聴いてみてください。「それができたらとんでもないことだけど、簡単に実現はできないんじゃないか」と思うかもしれません。だからこそ〈自我〉さんは燃えるんです。着実に進んでいくその姿を応援し、また声をかけてみてくださいね。

〈自我〉の感情的な特徴

〈自我〉資質の上下に関わらず、人間は誰しも、承認欲求があります。褒められるなどしてポジティブなフィードバックをもらえれば喜びますし、叱られるなどしてネガティブなフィードバックをもらえれば落ち込みます。当然ですね。

ですが〈自我〉さんの場合、このフィードバックへの反応が100倍になります。ちょっとしたことでも褒められれば、その日はルンルンで過ごしますが、ちょっとしたことでも貶されれば、もう帰ってフテ寝したくなる。それくらい一喜一憂します。この振り幅が大きいので、実は結構繊細なんです。

だからこそポジティブなフィードバックを欲しますが、「さすがですね〜!よっ!社長!!」といった薄っぺらな声は届きません。相手の接し方が上辺なのか本気なのか直感的にわかりますから、〈自我〉さんは基本、同じように本気でやっている人や、正直な人しか相手にしたくありません。

そうやって他者からの評価に揺り動かされても良いように、自分が本気で取り組める重要な使命を土台とするのです。

〈自我〉1位が成し遂げた偉業「クリフトンストレングス」

ストレングスファインダーをつくりあげたドン・クリフトン博士のTOP5は、〈自我〉〈未来志向〉〈個別化〉〈目標志向〉〈最上志向〉です。

クリフトンさんは、第二次世界大戦に従軍してアメリカに帰還後、教育心理学の研究を大学で行うことになります。この時代では、「人がうまくできないことを、できるようになるには?」という研究が一般的でした。現代でも、治療はこの考え方ですよね。

しかしクリフトンさんは「人がうまくできないことではなく、うまくできることを研究したら、何が起きるだろうか?」と興味を持ち、強みの研究を始めます。今思えば〈最上志向〉の特徴でもあると言えますが、当時は異端と見られていたんです。結果的に「ポジティブ心理学の祖父」と呼ばれるようになりましたが、ストレングスファインダーという形になるまで、40年はかかっています。

このようなクリフトン博士の偉業を讃え、「ストレングスファインダー」を「クリフトンストレングス」と名称変更しています。〈自我〉さんにとって、自分の名前が後世に残ることは最高の承認ですから。厳密にいうと、「クリフトンストレングス・ファインダー」→「クリフトンストレングス・テスト」への変更としています。

クリフトン博士とストレングスファインダーについては、Gallup社公式ページの「クリフトンストレングスの歴史」を参照してください。

Gallup.com
クリフトンストレングスの歴史について知る ドン・クリフトンの業績は、クリフトンストレングス・ファインダー・テストの開発にとどまりません。クリフトンストレングスの歴史、および彼が始めたムーブメントについて...

〈自我〉の才能を具体的に活かす

〈自我〉の資質イメージイラスト:ステージで踊っている女性 / generated by Midjourney

クリフトン博士によれば、「才能」とは「自然に繰り返される思考、感情または行動のパターン」のこと。つまり、習慣に近いものです。そして「強み」とは「常に完璧に近い成果を出す能力」のこと。才能を磨かなければ、強みにはなりません。

そしてストレングスファインダーで診断した時点での〈自我〉は、「自分の使命に全力でコミットする才能」です。しかし、すべての〈自我〉さんが自分の使命を自覚しているとは限りません。つまり「自分だけの重要な使命」を意識できているかどうかで、パフォーマンスは大きく変わります。

とはいえ、焦る必要はありません。才能はすでに無意識に発揮されているものですから、言語化できていないだけです。「自分だけの重要な使命」を意識できるようになれば、これまでできていたことの質も量も磨かれます。ストレングスファインダーって、ゼロから生み出すものではなく、自分ができていたことに気づくものですから。

ストレングスファインダーとは離れたコーチングを受けるのもおすすめですが、以下のような問いに答えることで自分の「使命」を言語化できるかもしれません。

  • 「今日は本当に素晴らしい一日だった!」と思えた日には、何が起きていましたか?
  • 最高にうれしかった評価は、どんな内容でしたか?
  • あなたにとって「成功」とは、何の(誰の)ためのものですか?
  • 最も価値を感じるものは何ですか?その理由も教えてください。
  • これまでに直面し、乗り越えた最大の挑戦は何でしたか?
  • どのような人々と一緒にいると、自分の価値や存在意義を強く感じますか?
  • どのようなことをしていると、自分の存在価値や意義を感じにくくなりますか?
  • 将来の理想の自分はどのような人間で、何を成し遂げていると思いますか?
  • どのようなことで感謝されたいですか?その理由も教えてください。
  • 相手があなたの名前を見たとき、具体的にどんなことを思い出すのでしょう?

〈自我〉の長所を磨いて強みにする

〈自我〉の資質を持つ人々は、自分の仕事にプライドをもっています。ニーズに応えたいからこそプロ意識が高く、本気で物事に取り組みます。「重要な使命」のために、何年もあきらめずに取り組む粘り強さもあります。

このような姿勢によって発揮される長所の一部は、以下のとおりです。

  • 目立つことや認知されることを求めるため、常に全力で取り組む。
  • リーダーシップを発揮して、集団の先頭に立つ。
  • 目標を達成するための情熱によって、自分や周囲を鼓舞し続ける。
  • 自らの仕事に誇りを持ち、高品質の成果を追求する。
  • 常により良い結果を追求し、フィードバックを受け入れ成長する。
  • 強い使命感を持ち、それに基づいて行動する。
  • 高い基準を持ち、自分自身や他者にそれを求める。
  • 自分の目標やビジョンに対する献身的な姿勢がある。
  • 必要なときには迅速に決断し、行動に移すことができる。
  • 状況や環境の変化にも柔軟に対応し、目標に向かっていく。
  • 自分の能力や価値に対する最適なポジションや役割を見つける。
  • 他者の実績や貢献も公平に評価し、フィードバックする。
  • 高い自己効力感で、難しい課題にも自信を持って取り組む。
  • 自らのミッションを他者に伝え、共感やサポートを得る。
  • ただの結果ではなく、大きなインパクトを持つ結果を追求する。

「他者から見られること」によって、これだけの長所を発揮する資質は〈自我〉をおいて他にありません。そう考えると、とんでもない才能ですよね。

素晴らしい長所を持つ〈自我〉にも、表裏一体となる短所があります。

まず、自分の功績を他者に知ってもらいたいがために「自慢」ばかりしていることが挙げられます。本来、薄っぺらな承認は必要としない〈自我〉さんですが、評価が少ないと承認欲求が過剰になりすぎて、どんな反応でも求めてしまいがちになります。こうなったら、冷静に自分の「重要な使命」を見つめ直してみましょう。人生で登れる山はひとつとは限りません。あなたが成すべきことを求めている人のために、もう一肌、脱いでみませんか。

また、「〜〜のために」が「“自分” のため」になっているのは、〈自我〉才能の未熟な使い方です。これは「重要な使命」を実感できていない場合に起こりやすいかもしれません。もし、今の仕事が「誰にでもできる仕事」だったとしても、“今のあなた” が全力で取り組むことで、喜ぶ方々はいるはずです。まずはその人たちのことを考えましょう。

もし、周囲に適正な評価してくれる人がいないと感じられていたら、持ち前の独立心を発揮するタイミングかもしれません。敬意が払われないことや、仕事内容を軽視されることには黙っていられないはず。ご自身の「重要な使命」を見出し、それが評価される環境を見つけましょう。特に影響力系の資質を併せ持っている方は、小さな器で満足できるような人生じゃありません。〈自我〉さんは、自分の可能性をいくらでも広げることができるんです。

〈自我〉の才能は、期待が大きければ大きいほど、強いプレッシャーをバネにして、困難に立ち向かえる才能です。自分ひとりでは限界があり、大きなことをするためにはチームが必要だとわかっているからこそ、志を持った高い評価を受けるチームへと押し上げていくこともできます。

才能をくすぶらせていると感じたら、「自分もこんなふうになりたい!!」と素直に感じられるコーチやコンサルタントを頼ってみてください。まずは体験をオススメします。そこで合うかどうかは、直感を信じて大丈夫。そうやって、より高い山に挑んでいきましょう。

〈自我〉さんの強みを引き出す声かけ

  • ◎◎さんのおかげでうまくいったよ。ありがとう!(貢献の言語化)
  • この仕事は、◎◎さんにしか頼めないんです(使命感の強化)
  • ◎◎さんを信じているので、◎◎さんの方法でやってみてください(独立性の尊重)
  • この間の◎◎さんのプレゼンに関して、振り返りましょう(フィードバックによる成長支援)
  • ちょっと難しい状況ですが、私たちなら乗り越えられると信じています(挑戦への勇気づけ)

基本は、名前を呼んで相手のやったことを認めること。おだてたり、回りくどく説明したりすることは不信感を募らせてしまうので、率直に伝えることが大切です。それによって〈自我〉さんは、自分のなすべきことに集中できます。

自律心もあるので、先述したような長所が発揮されていることに気づいたら、それを伝えましょう。ぐんぐん伸びて、あっという間に頼れるプロフェッショナルに成長します。

人は誰でも、自分の貢献を見て評価してくれる人がいることはウレシイもの。ですから、相手を承認する行為は、すべての強みを引き出すことに通じます。〈自我〉さんの場合、この承認行為が100倍の投資効果をもたらして強みになるんです。相互尊重のコミュニケーションをしない理由がありませんね。

〈自我〉と他の資質との組み合わせ

〈自我〉の資質イメージイラスト:自分の残した軌跡をたどっている男性 / generated by Midjourney

ストレングスファインダーには他にも多くの資質があります。例えば、〈達成欲〉は、たくさんの業務量を次々とこなす生産性の高い才能です。〈成長促進〉は、人の可能性を信じ、他者に寄り添いその成長を喜ぶ育成の才能です。このような他の資質と〈自我〉が組み合わさると、どのような結果を生むのでしょうか?

「上位資質」は、だいたい10位くらいまでとされていますが、〈自我〉などのエネルギーが高い影響力系資質は、13〜15位くらいにあっても発揮されやすいです。〈調和性〉などのあまり目立ちたくない傾向のある資質と組み合わさると「場をサポートする素晴らしい裏方として、他からも声がかかる」といった出方をします。以下に組み合わせの一例を挙げますが、他の資質や経験にも大きく左右されることをご承知おきください。

  • 自我 × 達成欲:影響力や評価に紐づく成果を想定し、圧倒的な仕事量をこなす
  • 自我 × 活発性:非常にエネルギッシュで、注目を集めるような行動をとる
  • 自我 × 適応性:どんな状況下でも臨機応変の行動によって、自分の価値を最大化する
  • 自我 × 分析思考:本質からブレないアイディアや戦略に基づいて、価値ある結果を生み出す
  • 自我 × アレンジ:さまざまな要素を組み合わせ、評価される価値を生み出せるよう努力する
  • 自我 × 信念:強固な信念に基づいた価値を明確に伝え、広く注目を集める
  • 自我 × 指令性:明確な方向性をもってリーダーシップを発揮し、指導者として行動する
  • 自我 × コミュニケーション:自分の思いやビジョンを魅力的に伝え、他者とのつながりを強化する
  • 自我 × 競争性:トップに立つことを目指し、競争を利用して自身の価値や評価を高める
  • 自我 × 運命思考:自らの役割や使命を強く意識し、それを達成するために行動する
  • 自我 × 公平性:公平な評価と相互尊重を求め、貢献が適切に評価される環境を築く
  • 自我 × 原点思考:過去の英雄が成したことを尊敬し、自らの存在意義を強く意識する
  • 自我 × 慎重さ:確実に価値ある成果を生み出すため、慎重な判断と行動でリスクを回避する
  • 自我 × 成長促進:自分や周囲の成長を支援することによって、得られる評価や認識を大切にする
  • 自我 × 規律性:徹底的に秩序立て、無駄を省いて効率化した環境構築の立役者となる
  • 自我 × 共感性:感情的価値を大切にし、感謝されることで更なる貢献に奔走する
  • 自我 × 目標志向:明確なゴールに向かって努力し、その達成を通じて自分たちの価値を高める
  • 自我 × 未来志向:社会を変える大きなビジョンを持ち、その実現に向けて積極的に行動する
  • 自我 × 調和性:自ら声をかけながら場に調和をもたらし、状況を進めていく
  • 自我 × 着想:独自のアイディアや視点を持ち、社会にイノベーションをもたらす
  • 自我 × 包含 :多様性を尊重し、特別なチームとしての評価や影響を示していく
  • 自我 × 個別化:個々の特性を見極め、一人ひとりを評価し、尊重し合う関係性をつくる
  • 自我 × 収集心:自分たちの価値や意見を強調するため、情報や知識を収集する
  • 自我 × 内省:深い自己対話を基に、自らの価値を考察したものを世に示す
  • 自我 × 学習欲:新しい知識やスキルを習得することで、自分たちの価値を向上させる
  • 自我 × 最上志向:常に最高の成果を目指し、改善し続け、価値や独自性を強調する
  • 自我 × ポジティブ:情熱をもって、自分たちの価値や貢献を率直にアピールする
  • 自我 × 親密性:お互いに尊敬し合える、深く強固な関係を築き、共に社会に変革をもたらす
  • 自我 × 責任感:自分たちの仕事にプライドを持って、フルコミットする
  • 自我 × 回復志向:社会問題とされるほどの困難さにも挑戦し、自分たちの価値を示す
  • 自我 × 自己確信:自分たちの貢献には、高い価値があるという自信をもって行動する
  • 自我 × 戦略性:自分たちが注目されて価値を伝えられるよう、戦略的に行動する
  • 自我 × 社交性:広い人脈を持ちながら、自らの存在感を高めていく

日常生活において、資質は1つのみで発揮されることはほとんどありません。特に〈自我〉は影響力系なので行動力があり、他の上位資質による欲求に伴う行動に対して、無意識に評価を求めます。“評価” というと大げさに感じるかもしれませんが、“査定” や “審査” といった堅いものではなく、“反応” や “評判” くらいのライトなものです。要するに、自分の仕事っぷりを見てくれていると認識できること。自分の仕事に誇りを持っていますからね。

〈自我〉の資質がTOP5にあれば、診断後に確認できるインサイトガイド(強みの洞察ガイド)を確認することで、自分に必要な環境の参考になるはずです。もし6位以降に〈自我〉を持っているのなら、同じような〈自我〉持ちの方と話をしてみてください。自分の「重要な使命」を語り合うことで、お互いに勇気づけされるのではないでしょうか。もし、まだ「人生で成すと決めたこと」が見つからなくても、〈自我〉さんは同じ窮屈さを抱えてきていますから、ミッションが定まったタイミングの話を聞いてみるのも良いですね。

まとめ

〈自我〉の資質がストレングスファインダーで判明したら、ぜひ今日から伸ばしてください。そして、チームに〈自我〉さんがいたら、ぜひ周囲の環境によって伸ばしてください。相互尊重によってメンバーも強みを伸ばしていきますが、それ以上に〈自我〉さんの伸びは半端ありません。

おだてたりほめたりするのではなく、「仕事を認める」。〈自我〉以外に戦略的思考力が高ければ、仕事についての考えを教えてもらう。影響力や実行力が高ければ、任せて適切に評価する。人間関係構築力が高ければ、感謝を伝える。そんなに難しいことではないはずですし、このような習慣があれば、メンバー全員の強みが育っていきますよ。

〈自我〉は、本当に伸ばしがいのある才能ですから、ご本人はもちろん、部下に〈自我〉さんを持つマネージャーさんも、一度ストレングスコーチングを受けてその才能の解像度を上げていただきたいと願っています。

……ということで、本編はここまで。以下、余談です。

家族間でストレングスファインダーを共有している方もいらっしゃると思いますが、息子には13位、娘には8位に〈自我〉があると知ったとき、これまでの行動の辻褄が合ったんですよね(なお、私ら両親は25位以下)。

彼らはどちらも〈コミュニケーション〉が高いので、やることなすこと全部報告してくる(仕事やスマホで構えないときは、別のタイミングで話しに来るくらい)のですが、それは親からの具体的なフィードバックが嬉しかったんだろうと思います。そして、それを糧にしていたんだろうと。

世間では「子どもはほめて育てるべし!」とか言われますが、ヘタにほめたところで子どもたちは「ただやり過ごしてるだけでしょ」と勘付きますので、なるべくやったことに興味を持って「それってどういうこと?」「今回はどうだったの?」などと質問するようにしていました(が、内容はほとんど覚えてないスマン)

そして、特に娘には繊細なところがあると感じていたのですが、それは〈自我〉ゆえの特徴だったんですよね。とにかくリーダーやら責任者やらになりたがりますし、うまくいかないと悔しくて泣く。それでも、仲間からの応援を得てやり遂げる。そんな姿をチラホラ見てきました。極めつけに、町内のカラオケ大会で青年会枠に出場し、おじさんたちと客席からのペンライトを受けて(YOASOBIの)アイドルを歌い切るあたり、〈自我〉を発揮する機会を自ら見つけているんだなと思います。来年も出場するために、色々と画策していました。親としては、観察と検証がはかどるばかり。

人はいくつになっても、認められることが心の栄養素になるんですよね。それを行動力にする〈自我〉さんの才能を埋もれさせてしまうのは、もう世界の損失。そして〈自我〉の才能を持った子どもたちは、親世代の価値観なんぞ超えて行くのでしょう。親としては、その足枷だけにはならないようにしたいと思うのです。

〈自我〉の資質はほとんどの人が難色を示すような困難な物事でも、その先に誰もが重要と認めることがあるなら、凹んでも傷ついても決してあきらめずに立ち上がって進んでいく努力の天才。仕事は自分の人生を写すものだからこそ、誰にでもできる仕事よりも、自分の名が残る重要な仕事を選びます。

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著者

話しているとゴキゲンになれるメンタルマネジメントの人。ストレングスファインダー®を扱うGallup認定ストレングスコーチです。心理学はエリック・バーンの交流分析とカール・ロジャーズの傾聴が大好き。WordPressの勉強会やサイト制作、ウェブマーケティング支援など、ウェブ方面でも色々とやっています。登壇は楽しく役立ちわかりやすく、がモットー。

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