はい、ごめんください。Gallup 認定ストレングスコーチの小杉です。
誰もがそれぞれ持っている “(自分にとっては)当たり前” を言語化し、仕事や人生を充実させるために活用するツール「クリフトンストレングス®(ストレングスファインダー®)」の34資質について解説していくシリーズ。今回は〈自己確信〉(じこかくしん/Self-Assurance®)です。
日本はもちろん、世界中の統計でも〈自己確信〉がTOP5に入る方は希少(100人中3人くらい)と言われているほど、珍しい才能です。ストレングスファインダーの結果を受けて、「まあ、人とは違うなと思っていたけど……」と仰る方は少なくありません。
そんな〈自己確信〉さんは、自分の直感や判断に則って行動する才能です。
- (自分の能力と価値観を疑うことがないため)ほとんど迷わない
- (自分の決断によって行動するため)他者の影響を受けずに自分の道を進む
- (リスクの先にある成功を見据えているため)あえて誰もやらないリスクを取っていく
といった態度を取ることが多いです。Gallup公式サイトはこちら(英語)👇
ストレングスファインダーの〈自己確信〉とは?
〈自己確信〉さんは「自分は自分、他者は他者」と確固たる軸を持っており、相互尊重を前提に外的コントロールを受けつけません。成功も失敗も自分次第という価値観でリスクを物ともせず、本能の羅針盤に則って自分の選んだ道を進みます。その泰然自若とした存在感は、周囲に安心と自信をもたらします。
人生にノーリスクはないため、リスクを取ることで成功することはたくさんあると考えており、起業家精神や独立心が強いことが特徴です。〈自己確信〉を持つ事業主や経営者は多くても、組織に所属している方は少ないかもしれません。そのうえ、ストレングスファインダーのような自己診断ツールや自己理解に興味を持ちませんから、診断結果としては希少でも、実際は多い可能性も捨てきれませんね。
「相手を変えたい、状況を動かしたい」といった欲求の強い影響力の資質に含まれていますが、〈自己確信〉はそういった欲求を持つ才能ではありません。どこの領域にも入りにくいものの、ずば抜けた自己決定力に基づいたブレない行動が周囲に安心と期待をもたらすため、「(結果的に)他者を動かす影響力がある」という才能として影響力に含まれている、ちょっと特殊な資質です。他者からの影響を安易に受け入れることもないですし。
〈自己確信〉さんが決断をする時は、まるで天啓のように、本能的な直感に従って行動します。他者評価を必要としないので、何を言われても、どう転んでも、併せ持っている上位資質が他者からアドバイスを求めたとしても、やらない選択はありません。「体内に羅針盤(コンパス)がある」と言われているくらい、進む道を見据えています。
Gallupでは、才能は生来的なものとされていますが、私(コスギ)個人は少なからず環境の影響を受けると考えています。しかし、この〈自己確信〉の資質は生まれ持った才能であると言わざるを得ません。〈自己確信〉をTOP5に持つ方の話を伺うと、子どもの頃から周囲との違和感を持っていた方ばかり。「学校に行く意味がわからなかった」と仰る方もいました。それくらい、自分の人生は自分のものであるという感覚が強いです。
やるからやる。とてもシンプルで揺らがない才能ですね。
〈自己確信〉さんの口癖「できる」
〈自己確信〉さんは、やりたいと思ったことは「できる」と確信しています。未経験の挑戦や未知の変化に対して気負うこともなく、むしろ静かにワクワクしています。そこに周囲からの反発を得ると、この「できる」という姿勢が強固になり「絶対できる」と意地になります。そして、最後には本当にできてしまうのが〈自己確信〉さん。
決意を他者に伝える際に言葉を濁すことはないため、「冷静」というより「不動」の印象が強いのではないでしょうか。確固たる決意を感じます。
- 「(大変なこともあるとわかっていて)できる」
- 「(何かあっても自分で責任を取るから)大丈夫、最後には絶対できます」
- 「私はこう思っています(それ以上でも以下でもありません)」
- 「あなたはそう思うんですね(私とは違いますね)」
自分と他者との心理的境界が明確にあるため、「私は〜です」とアイ・メッセージで自己主張することも多いです。同様に「あなたは〜なんですね」と相手の主張も尊重します。尊重はしますが、それで自分の主張を曲げることはまずありません。
他の上位資質で語ることもありますが、〈自己確信〉自体はそれほど口数の多い才能ではないですね。
〈自己確信〉の感情的な特徴
普段から「自分は自分、他者は他者」の〈自己確信〉さんですから、他者に依存することなく自分軸が確立しているため、中立的でフラット。リスクがあるのは当然だからと、困難に直面しても感情的に動じることはほとんどなく、精神的に非常に安定しています。これがリーダーとして頼られる所以。
〈自己確信〉さんが新しいことをしようと決意した時、「それは無謀なんじゃないか」とか「いや絶対ムリでしょ!」という反応を受けることがあります。本人は「自分が努力すればいいだけ」というスタンスで進みますが、周囲の理解が得られず批判が続くと「あきらめてたまるか!!」と闘志を燃やすことも。
意地を張ってしまうのは、その決意の理由を説明しにくいことにも起因しているでしょう。〈自己確信〉さんは直感的に決断するため、経緯を説明できません。ですから、周囲が説明を求めてくることはストレスに感じやすいのです。「なぜあなたは人として生まれたのですか?」と聞かれて答えられるでしょうか。
とはいえ「人として生まれた理由には答えられないけれど、生を受けたからには悔いのない生き方をしたい」なんて回答はできますよね。説明はしにくくても、歩み寄りはできます。
〈自己確信〉は、自己中?
〈自己確信〉さんは自分の信念や直感に従って行動することが多いため、組織やチームの目的を把握していても、自分が「こうしたい」「こうすればできる」と直感した道を進みます。また「みんながそうだから」という理由の行動には価値を感じず、単独行動が少なくありません。
たとえば、社内のスタッフ同士の親睦を目的とした飲み会が参加無料だったとしても、宴席が苦手で帰って家でゆっくりしたいと思ったらキッパリと断ります。もし「会社が参加費を補助しているのだから」と言われても、その分の費用を支払ってでも帰ります。こういった姿が、周囲からは協調性がなく自己中心的に映ることがあります。
しかし、〈自己確信〉さんは決して目的や他者を軽視しているわけではありません。上記の例なら「別に飲まなくても、仕事を一緒にすることでお互いを知ることはできるでしょ?」と考えている可能性が高いのです。お酒が好きならともかく、目的が曖昧でアルコールが苦手なら、参加する理由がありません。むしろ飲み会の雰囲気が苦手な方は、こういった〈自己確信〉さんの行動に勇気づけられる方も多いのではないでしょうか。〈自己確信〉さん自身、背中を押しているつもりはないでしょうけれど。
このように、組織に所属していても自分の目的を持って行動していることが多いですが、独立心の強い〈自己確信〉さんは経営者や起業家に多いことも確かです。自由と責任を扱える事業主として、他者の意見に左右されず、確固たる価値観を世界に展開していけるポジションですから。自己中も悪いばかりではありませんね。
ただし、とんでもなくパワフルな〈自己確信〉の才能にも、未熟な状態と成熟した状態があります。
〈自己確信〉が未熟なままだと、相手に過剰な自己責任を求めてしまうことや、一緒に活動したい・チームに貢献したいという相手の気持ちを無下にしてしまうことがあります。ひとりで行動していたり、組織の中でも影響力が小さければ、上記のような「自己中」という誤解だけで済むのですが、リーダーやマネージャーのように影響力の大きなポジションで未熟な〈自己確信〉を発揮すると、メンバーからの信頼を損ないかねません。当然、チームが崩壊します。
関わる方にとって難しいのは、未熟なままの〈自己確信〉の才能がチームの崩壊も想定内としている場合です。リスクを取っていくので「自分のやり方に合わないのならメンバーが離れても仕方ない」と考え、莫大な借金をしても「できる」と思った道を進むことが少なくありません。もちろん、最後にどのように落とし込むのかは〈自己確信〉さん次第ですが、自己責任論を過剰に振りかざすことなく、関わる方の人生も大切にしていただきたいと思ってやみません。
ですから〈自己確信〉さん相手には、「あなたは◎◎すべき」ではなく「私は◎◎をします」という主体的なアプローチが効果的です。〈自己確信〉さんの決断を覆すことは生産的ではありませんが、他者が主体的に行動することは基本的に尊重してくれます。また、行動の裏で何を考えているのかを知って納得したければ、質問などのコーチングアプローチには素直に答えてくれます。〈自己確信〉さんの決意の先に何があるのかを知っておくと、認識が変わるかもしれません。
〈自己確信〉の才能が成熟すると、自分だけのリスクを負っていくのではなく、チームとしてのリスクを考えて決断できるようになり、他の上位資質と合わせてチーム全体のパフォーマンスを向上できるようになります。「他者に任せつつサポートする」という決断をした〈自己確信〉さんは、揺るぎない灯台のように道を照らし続けてくれる頼もしい存在ですね。
そんな強固でブレない才能を持つ〈自己確信〉さんも、人間です。まったく悩まないわけではありませんし、焦ることもあります。外部評価を必要としないとはいえ、孤独は精神的な飢餓状態となり、上位資質の未熟な弱みが出て視野の狭い行動が出やすくなります。他者理解の必要性は、すでに感じているはずです。
「自己への確信」が「自己への過信」にならないようにだけは気をつけたいですね。
〈自己確信〉の才能を具体的に活かす
ストレングスファインダーで診断された時点では、強みではなく才能(≒無意識の日常的で生産的な習慣)です。〈自己確信〉は「本能的な直感で決断して行動する才能」ですから、強みとして活かすなら他の上位資質の影響を受けることも理解して認識し、本能だからとあきらめずに扱えるようにしておく必要があります。
〈自己確信〉の長所を磨いて強みにする
決断と行動力のパワーによって、たくさんの生産性をもたらします。そんな〈自己確信〉さんの長所が具体的に発揮されると、以下のような行動がみられます(もちろん、ごく一部です)。
- 自分の直感に基づいて、新しいプロジェクトを立ち上げる。
- 困難な決断を迅速に下し、チームを前進させる。
- 自信を持ってプレゼンテーションを行い、聴衆を引き込む。
- 不確実性の高い状況でも冷静さを保ち、指導力を発揮する。
- ベンチャー企業のリーダーとして、目標達成に向けてチームを導く。
- 想定されるリスクをマネジメントし、成長のチャンスを逃さない。
- 直感に従ってキャリアの選択をすることで、満足度の高い人生を送る。
- 難しい対人関係でも、自信を持って交渉を行う。
- 一貫した自分の判断を主張し、批判や反対意見にも動じない。
- 目標達成のためなら、困難な作業でも自発的に取り組む。
- チームメンバーへの信頼と自立を促すリーダーシップスタイルを持っている。
- 相手や目的に合わせ、自分について語ることができる。
- 複雑な問題解決に対して、独自の視点と解決策を提供する。
- リスクが多く高い目標を設定し、それを達成するための計画を立てる。
- 批判や否定に揺さぶられることなく、建設的な対話をおこなう。
総じて、リーダーの立場で発揮しやすい長所が多いですよね。つよつよ。
〈自己確信〉さんの強みを引き出す声かけ
〈自己確信〉さんが一番強みを発揮するのは、お互いに自律した関係ができているときです。基本的に自ら決めて動いているため、本人が求めるのでなければ、アドバイスは不要です(場合によっては逆効果)。チームに〈自己確信〉さんがいるなら「一緒にやっていく」ために、傾聴しながら質問してみましょう。
- ◎◎さんは、チームの課題をどのように捉えていますか?(認識を共有してもらう)
- このあと、どのようなステップで進もうと考えていますか?(未来の言語化を促す)
- ◎◎さんが考えている損失(リスク)はどのくらい?(許容範囲の確認)
- それは個人の決断ですか?チームとしての決断ですか?(影響範囲の認識)
- ◎◎さんが認めている人は誰ですか?どんなところを?(他者への価値観を得る)
Gallupの公式ページに “You might not only be perceived as stubborn; you might actually be stubborn.” と記載があるほど、おそらく実際に〈自己確信〉さんは頑固なのでしょう。ですから、彼らの決断を覆そうとするのは非効率です。
チームとしての目的地の認識を合わせ、本人が一緒に行きたいと言えば、その素晴らしい主体性をどんどん発揮してくれます。コーチングアプローチによって言語化を促し、お互いの認識の違いを尊重し合える環境が整うと、〈自己確信〉の才能も磨かれて成熟していきます。
そもそも〈自己確信〉さんがチームにいるということは、何らかのことを期待して主体的に参加しています。彼らとのコミュニケーションギャップは「何を考えて行動しているのか全然わからない」という不信感が大きいですから、何を期待しているのか、現状をどう捉えているのかなどをお互いに言語化することで、相互理解が促進されます。
なにより、こういった相互理解のためのコミュニケーションは〈自己確信〉さんに限らず、お互いを尊重しあって主体性を持ったチームの土壌を耕すきっかけになります。それはストレングスファインダーをチームに導入し、強みを育てて活かすことに直結しますから、コミュニケーションの活性化を目指したいですね。
〈自己確信〉と他の資質との組み合わせ
ストレングスファインダーには他にも多くの資質があります。例えば、〈戦略性〉は、目的地への最適なルートを瞬時に想定する才能です。〈成長促進〉は、他者の成長に寄り添ってじっくりと支援する才能です。このような他の資質と〈自己確信〉を同時に上位に持っていると、決断前後の行動に反映されやすくなります。つまり、上位資質が良くも悪くも前面に出ます。
特に〈自己確信〉のような影響力の資質は15位くらいまでにあっても発揮されますが、上位にあるほど強固な自己決断力となります。以下に資質の組み合わせの一例を挙げますが、能力(スキルや経験)や使いやすい上位資質(特に影響力系)にかなり左右されることをご承知おきください。直接〈自己確信〉さんにエピソードを聞いたほうが間違いないです\(^o^)/
- 自己確信 × 達成欲:内なる衝動によって、毎日多くのプロジェクトに没頭する
- 自己確信 × 活発性:あえてリスクに飛び込み、得られた知見でイノベーションを促進する
- 自己確信 × 適応性:不確実性の高い非日常的な状況でも、決断しながらスムーズに進む
- 自己確信 × 分析思考:直感と論理的分析を組み合わせることで、より精度の高い意思決定を行う
- 自己確信 × アレンジ:直感的に人やリソースを効果的に組み換え、目標達成への最適な道を見つけ出す
- 自己確信 × 信念:高い倫理観と自信により、困難な改革をもあきらめずに進めていく
- 自己確信 × 指令性:冷静で的確な指示を出しつつ、場合によっては主張を貫き通す
- 自己確信 × コミュニケーション:自信に満ちた高い説得力のあるトークで他者を動かす
- 自己確信 × 競争性:リスクを負っても勝ち筋を見つけ、最終的に必ず勝利する
- 自己確信 × 運命思考:自らの決断は必然であるという信念によって、しなやかに行動する
- 自己確信 × 公平性:直感的に全体的なバランスを捉えており、一貫性を保つために行動する
- 自己確信 × 原点思考:過去の事例から直感を得て、未来の成功への道を切り開く
- 自己確信 × 慎重さ:直感的かつ効果的なリスク管理によって、着実に物事を進める
- 自己確信 × 成長促進:他者の成長の可能性を疑うことなく、心から支援する
- 自己確信 × 規律性:効果的なマイルールの習慣によって、日々のモチベーションを落とさない
- 自己確信 × 共感性:自らは揺らぐことなく他者の感情や立場に共感し、深い理解を示す
- 自己確信 × 目標志向:自らの目標達成に向けて力強く進み、何があっても断念することはない
- 自己確信 × 未来志向:他者評価を気にすることなく、自分の人生のビジョンに向かって進んでいく
- 自己確信 × 調和性:調和を乱さない範囲を見定めながら、自らの直感で物事を前進させていく
- 自己確信 × 着想:リスクを厭わない独創的なアイディアによって、革新的なソリューションを生み出す
- 自己確信 × 包含:自立的なメンバーを集め、それぞれの信念を尊重しながら共に活動する
- 自己確信 × 個別化:直感的に相手の個性を把握し、自らの意思で対応する
- 自己確信 × 収集心:自らの外側にあると判断した情報は、積極的に集めに行く
- 自己確信 × 内省:突然得られる衝動を熟考し、納得解を探しながらも行動する
- 自己確信 × 学習欲:自らの外側にあるものに惹かれ、心を開いて飛び込んでいく
- 自己確信 × 最上志向:自らのこだわりや高い品質に妥協することはない
- 自己確信 × ポジティブ:リスクに対して楽観的で、他者がやろうとしないことにも飛び込む
- 自己確信 × 親密性:自分が認めた相手と長期的に活動していくことを好む
- 自己確信 × 責任感:大きなリスクが立ちはだかっても、決断したことは絶対に完遂する
- 自己確信 × 回復志向:自分が解決すべきと判断した問題は、どんなに困難でも絶対にあきらめない
- 自己確信 × 自我:他者評価と自己評価を冷静に受け取りながら、高い目標へ突き進む
- 自己確信 × 戦略性:直感的に見出した最適なルートとプロセスを深く信頼している
- 自己確信 × 社交性:どうすれば他者と良い関係になるかを知っており、そのように行動する
直感力と行動力に優れているので、特に人間関係構築力が低い場合はチームプレイより個人プレイのほうが得意です。個人事業主になってやることが増えたとしても、やらなければならないことのリスクも把握しているので、動きやすいと感じることは多いのではないでしょうか。とはいえ比較的「自分が正しい」と思い込みやすいので、併せ持つ上位資質の声も聴けると、人生がより豊かになりますよ。
〈自己確信〉がTOP5に入っているなら、ストレングスファインダーを受けた際にダウンロードできるレポートを読んでみてください。資質の強さも危うさもすべて書かれていますし、組み合わせの説明は納得しやすいですよ。
まとめ
〈自己確信〉さんは、自分自身の判断と能力に対する深い信頼を持っています。というか、基本的に自分の能力を疑っていません(併せ持つ上位資質によっては迷っているように見えても、軸は揺らぎません)。決断は “根拠のない直感” によって行われるため揺らぎようがなく、やると決めたことはリスクも承知して進んでいきます。〈自己確信〉さんの中では「できるとわかっている」からです。
しかし、その強い「自信」が「過信」に見られると、人の意見を聞き入れずに行動する頑固な人だと誤解されやすくなります。強固な価値観を持って主体的に行動する〈自己確信〉ですが、〈信念〉と異なり、高い倫理観があるわけではありません。本人の中では深い納得感があったとしても、周囲と認識を共有できないままでは自己中心的な行動とみなされ糾弾されてしまうこともあるかもしれません。
自分の人生を大切にする自由と、他者と共生していくための配慮は両立します。他者にあまり興味を持たない〈自己確信〉さんでも、相互理解によって配慮の感覚もつかめるようになります。お互いの自由を尊重しながら同じ目的を達成しやすくなるのなら、その分、人生が豊かになるのではないでしょうか。他の上位資質も満たされますしね。
〈自己確信〉の資質は誤解されがちな側面があるものの、個人の成長はもちろん、チームや組織の成功を促進する強力な資質であることは間違いありません。「当たり前すぎて考えたことがなかった」「自分は反対されやすい人間だなと思っていた」という〈自己確信〉さんは、一度ご自身の人生を語りに来てみませんか。
\ 資質の特徴から紐解くのでわかりやすい /
はい、余談でございます。併せ持つ上位資質によってストレングスファインダーに興味を持っているならともかく、ほとんどの〈自己確信〉さんは自己理解に興味がないので、他者理解としてこの記事を読まれる方が多いのかなと考えていました。
とはいえ、〈自己確信〉をTOP5に持つ方は多くないので、「はぁ〜、こういう才能なんだ〜〜」くらいの理解で留まりやすいのかなとも。ただ、10〜15位に持っている方は比較的いらっしゃるので、まるで “天啓” のような決定力と行動力の片鱗は見えるかと思います。見つけたら話を聞いてみてください。
私のお友達には〈自己確信〉をTOP5に持つ方が3人いますが、共通しているのはその雰囲気。やっぱり「泰然自若」という言葉が似合います。そして、達観した目をしています。組織の中にいても自由に動いているか、事業主や経営者の立場ですね。「人の話は聞くけど、それはそれ」「かーなーり頑固だと自分でも思います」「こんな自分でも、一緒にやってくれる人がいるのはありがたいよ」なんて言葉が印象的でした。
そして、まだ才能が未熟で失敗を認められず、リスクに飛び込んでばかりの〈自己確信〉さんをサポートしている友達の話もたまに聴いています。(コーチングしていないので)正直、よくそこまで面倒見ていられるな……と思ったら、「自分までいなくなったら本当に孤独になってしまう」と。私は友達が共倒れしないかと心配しているのですが、よく喧嘩するそうなので様子見しています。
34すべての資質に優劣はないにも関わらず自分の上位資質を相手に求めようとするのは、自分が心理的に満たされていない時に起こりやすいです。特に孤独な環境は弱みが出やすくなるので、〈自己確信〉さんは自律した相手とお互いの行動を尊重しながら、一緒に過ごす時間をつくっていただけたらと思ってやみません。私はそんな〈自己確信〉さんの見ている未来を一緒に見てみたいなと思っています。