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ストレングスファインダーの強みエピソード(母から見た息子の事例)

はい、ごめんください。Gallup認定ストレングスコーチのコスギです。
今回は、ストレングスコーチの母から見た、息子の才能について語ります(息子の許可を得ています)。娘は私の資質と激似でしたが、彼の場合「似ていると言えば似てる」レベルです。価値観の異なる資質の組み合わせがTOP10に2組あるので、割と興味深い傾向です。

私(コスギ)の上位資質は、上から〈着想〉、〈戦略性〉〈最上志向〉〈ポジティブ〉〈活発性〉〈運命思考〉〈学習欲〉〈コミュニケーション〉〈内省〉、〈成長促進〉です。
息子の上位資質は、〈未来志向〉〈ポジティブ〉、〈収集心〉、〈親密性〉、〈社交性〉〈コミュニケーション〉、〈着想〉、〈最上志向〉〈回復志向〉、〈成長促進〉です。

以下はあくまで、私個人の経験を元にしています。同じ資質が同じように発揮されるものではないことをご承知おきください。スキルも経験も環境も違いますもんね。

目次

〈未来志向〉の強さも弱さも息子から知った

私の〈未来志向〉は20位、夫に至っては29位なので、このあたりは親の資質を補完しているわけですが、どういう経緯で1位になったのかは、なかなか興味深いものがありまして。ストレングスファインダーのことを説明したついでに、本人の〈未来志向〉を振り返ってもらったことがあるんですよね。

小学1年生の「しょうらいのゆめ」

小学生になって少し落ち着いてくると、「どんな大人になりたいか」を考える授業があります。授業参観のタイミングで壁に張り出されている子どもたちの無垢なる夢を、大人たちは生暖か……微笑ましく見るイベントが、小杉家にもありました。

「さっかーせんしゅ」「ゆーちゅーばー」「やきゅうせんしゅ」など、たどたどしく書かれている中に、ひときわ異彩を放って目立つ3文字の「のうか」。へ〜、珍しいな、誰だろ……ウチじゃん/(^o^)\ ってなりましたよね。

小杉家はもちろん、クラスにも身近な人にも就農者はいないため、しばらく謎だったんです。生まれた頃から姑に育てられていた彼は、時々野菜を売りに来る農家の方と姑の嬉しそうなやり取りを見て、印象に残っていたのかもしれません。植物に興味を持っていたので、野菜にも興味を持ったのかもしれません。まあ、当の本人は経緯を忘れているんですけども。

そんなわけで〈学習欲〉の母としては、色々と農業関係のことを体験学習させたい(という体裁で私が学んでみたい)と考え、小学4年生頃には夏休みの自由研究がてら、知り合いの農家さんのツテをいただいて、畑や田んぼの見学をさせてもらったこともありました。トマトの種類が豊富なことや、田んぼが広すぎて大変そうなことを、親子で学んだ良い経験です。めっちゃ楽しかったです(私が)。無事に自由研究もまとまったのでオールオッケー。

これが日照りになるなんて、このときは思いもしませんでしたなあ……

そして今、彼は農業高校生として、先日は全国大会にまで行っていました。おそるべし〈未来志向〉……幼い頃からこの才能があったんでしょうね。

漠然とした未来でも、未来のほうが現実感があるようで「なんか自分はそうなるんだな」という方向に吸い寄せられるように進んでいくようですが、やはり資質の長所と短所は表裏一体。未来の実感がないときの動き方もわかりやすかったです。

未来の実感がないと “世界が終わる”

小学3年生の冬頃に、「4年生になったあとのことが、まったく見えなくて怖かった。世界がそこで崖のように、終わる感じがしていた」らしいです。でも、何事もなく4年生になって「あ、自分はこうやって続いていくんだ」と思ったとか。色んな年代の人はいるけれども、自分がそうなる実感がなかったそうなんですよね。

高校受験を控えた中学3年生の時期も、「自分が高校生になる実感がなかった」そうです。当然、勉強にも身が入りません。塾には通っていたものの、「友達と一緒に勉強できることが楽しい」「面白くてわかりやすい先生がいる」「あの先生はわかりにくい」などの感想を聞いていたので、交流を広げることが一番のメリットだったようです。小学生の6年間で友達の家に遊びに行くことなんて、片手で数えられるくらいでしたし。ちなみに、成績は中の中を維持していたので、学習習慣はついたのかな……高かった……。

3年生から高校のオープンスクールに自主参加できるようになりますが、うちはタイミングを逃してどこにも行けなかったので、「せめて校舎くらいは見に行こうか」と、夫と2人でサイクリングがてら行ってくることに。当然、校舎の中には入れなかったので、ぐるっと外から眺めただけだったそうですが、これが転機となりました。

「自転車で高校に向かう」「校舎を見て雰囲気を知る」という経験によって、ようやく「こうやって高校に行くんだ」という実感がようやく生まれたそうです。小学生の時と同様に、概念から理解できていなかったようでした。

これはよく「自覚が足りない」と言われるような状況だと思いますが、自分の中にないものを自覚しろと言われるのはツラかったでしょうね。

ストレングスファインダーの結果を元に振り返ってみると、これが彼の〈未来志向〉×〈収集心〉の特徴だったので、何かにつけて応用することにしました。

強みを活かすためには、資質のアンテナを立てる

〈未来志向〉×〈収集心〉の人生開拓力がヤバい

息子の場合、未来の実感がないと動きにくくなるのが極端なので、ストレングスコーチ(というか親)としては〈未来志向〉×〈収集心〉を刺激するために、とにかく「いつか来るかもしれない未来を体感してみる」ことを意識して行動するようにしました。つまり、シミュレーション体験を増やすのです。

この点については、農業高校という実習メインの環境に進んだことは僥倖です。まさに農業のシミュレーションをするようなものですから。塾通いをしているときには、もうちょっと頑張れば上の高校にも行ける可能性は十分にあると言われ続けていたのですが、本人も「行かなくてよかった。今めっちゃ楽しい」と言っています。現在は成績上位で、生徒会系のことなどにも取り組んでいますし。

そんなわけで進学先を早めに定め、オープンキャンパスにも日程を調整して行ってきました。今度はアンテナが立っているので、具体的に学生生活を想定した目線で遠慮なく確認してきました。ちなみに、高校での活動としても訪問済みのところなので、オープンキャンパスの時点で3回目なのですが、それでも学生生活をシミュレーションできるくらいのボリュームだったので、十分セットアップしたことでしょう。

ここはインターンも充実しているようなので、〈収集心〉でさまざまな環境を経験しながら、〈未来志向〉のビジョンが具体化していくのではないでしょうか。ただの「のうか」から「◎◎の農家」になるのが楽しみですね。

ちなみに、〈収集心〉は調べることはしても〈学習欲〉ほどの行動力はありません。ですから、彼は自分からなにかに飛び込むことは基本的にないのですが、「友達とやったら楽しい」という〈社交性〉×〈親密性〉×〈ポジティブ〉が刺激されると「(友達と一緒に)行動する〈収集心〉」になります。ここもポイント。

今までは、この〈親密性〉の相手が主に親だったわけですが、今後は親友や恩師になることでしょう。

〈社交性〉×〈収集心〉×〈コミュニケーション〉のアドリブ力がヤバい

先日の WordCamp Tokyo 2023 に、カエルコムニス社としてスポンサーブースを出展したのですが、そのときにブースで対応してもらったんですよね。元々は娘に立ってもらう予定でしたが、学校の用事が重なってしまったために、息子に相談してみたんです。

嫌がるかな〜……と思っていたんですが、「え?いいよ」とすんなり快諾。高校で知らない人に商品を売る経験が楽しかったこともあったようで、ブースに立つことも想定できたようです。何より「新幹線に乗って東京に行くとか、Suicaで改札通りまくるとか、いい練習になるし」とのこと。ここでも〈未来志向〉を刺激する、シミュレーション体験アンテナ立ちまくりです。

とはいえ、野菜を売るのとは勝手が違いますし、WordPress のイベントにストレングスファインダーのネタを持っていくのだから、当然アウェイになるわけです。しかも私は実行委員かつファシリテーターなので、ブースにいない時間も少なくありません。ただ、私の〈戦略性〉的には、

  • 〈社交性〉×〈ポジティブ〉が活かされた販売経験があるから、ブースに立つのは問題なさそう
  • 〈収集心〉×〈ポジティブ〉で楽しいと感じた情報は収集しやすいので、余裕を持って楽しくやろう
  • 〈社交性〉×〈親密性〉で、私といるなら他の人とも話せるだろう
  • 〈未来志向〉×〈親密性〉×〈収集心〉で、一緒に経験したことは将来の糧になるだろう

という思惑を持ちつつ、まあ時間さえ問題なければ、なるようになるでしょと構えていたんですよね。

幸いなことに実行委員のタスクが一段落したので、開場してしばらくは私もブースに入って、何人かの方とお話しすることができました。息子は暇がるかなと思いきや、隣で一緒に相槌を打ちながら、私の話をしっかり聞いていたんですよね。あとで役に立つかもって情報を集める〈収集心〉のすごさよ。ヤバない?

私がいなくても話せるようにトークスクリプトを用意しておいたのですが、「途中から読むのが面倒くさくなったから、自分で話した」とのことでした。役に立ちそうな情報を仕入れて他者との会話に使う〈社交性〉×〈収集心〉×〈コミュニケーション〉のすごさよ。ヤバない?

あとで彼に感想を聞いたら、「大変だったけど楽しかった」と余裕そうでした。ただ、「1時間も席を外すとか聞いてない!」と怒られた(セッションのファシリテーターやってました)ので、さすがに〈親密性〉が寂しがったみたいです。それも後引くことなく、時には私の重い荷物を持ってくれたりして、びっくりするほど頼りになりました。

なんせ、隣のブースにいたQAアナリティクスの丸山さんが、息子のすごさに感動して教えてくれるほどでしたから。

まとめ:才能は環境を選んだほうが効率的

息子は、周囲の仲間が彼の〈未来志向〉×〈収集心〉、つまりシミュレーション体験のアンテナを刺激する環境のおかげで、本当にさまざまなことに取り組めてきたと思います。

個人的には、自分の才能で環境をなんとかしようとするよりも、適切な環境を選んでから才能を磨いていくほうが効率的だと思っています。その環境を選ぶためには、「どういう条件なら、自分の才能を磨きやすいのか」を知っておかなくてはなりません。それが、息子の場合、

  1. 将来のシミュレーション体験ができる
  2. 孤独にならず、誰かと一緒に活動できる

というポイントが必須です。つまりこの2つは、勝ちパターンの鍵なのです。

とはいえ、この2つがそろっていてもうまく行かないこともあるでしょう。人生なんてそんなもの。それでも、この2つは間違いなく本人の「リソース」として使えるため、あきらめずに未来の選択肢を増やして環境を変えていけば、人生を変えることができるようになります。

これが、「才能に投資して強みを磨く」ってことなんじゃないかと、私は思います。ストレングスコーチとして、親として、関わっていける時間はあと少しですが、色々な失敗をとおして彼の才能の投資を促進したいですね。

親子のストレングスファインダーの事例を Advent Calendar の企画に乗じて書いていたので、これはついでということで。エピソードトークの一覧はこちら👇からどうぞ。人肌感のあるエピソードが満載です。

Adventar
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ストレングスファインダーの強みエピソード(母から見た息子の事例)

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著者

話しているとゴキゲンになれるメンタルマネジメントの人。ストレングスファインダー®を扱うGallup認定ストレングスコーチです。心理学はエリック・バーンの交流分析とカール・ロジャーズの傾聴が大好き。WordPressの勉強会やサイト制作、ウェブマーケティング支援など、ウェブ方面でも色々とやっています。登壇は楽しく役立ちわかりやすく、がモットー。

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